後発薬の世界最大手テバファーマスーティカル・インダストリーズ(イスラエル)が後発薬国内3位の大洋薬品工業の買収に向けて交渉しているそうです。
新薬よりも約3割安い後発薬は医療費削減を急ぐ先進国で急速に普及しており、テバ社は大洋の買収で、日本での営業基盤の拡大を図る狙いのようです。
テバ社の2010年12月期の売上高は161億ドルで、日本の医薬品最大手、武田薬品工業並みの規模だそうです。
日本では2008年に製薬中堅の興和と合弁会社を設立し、2009年には、国内後発薬6位だった大正薬品工業を子会社化するなど、M&Aに積極的なようです。
大洋の2010年3月期の売上高は468億円、純利益が26億円で、豊富な品ぞろえに加え、新薬の受託生産も行うことで急成長してきたとのことです。
ただ、昨年調合を間違えた薬の出荷・流通が発覚し、岐阜県から業務停止命令を受けたほか、混乱の責任をとって社長も交代しており、信用力の回復と規模拡大に向け、資本提携先を探しているようです。
医薬品業界はまだまだM&Aがありそうですね。