鉄鋼大手5社の2011年3月期連結決算は、全社が売り上げを伸ばし、東日本大震災の被害が大きかった住友金属工業以外の4社が最終黒字を確保したそうです。
ただ今期の業績予想は、自動車業界からの受注回復が見通せないことなどを理由に全社が開示を見送ったそうです。
5社の売上高合計は約11兆1千億円で、リーマン・ショック前の2008年3月期の9割近くまで戻したとのことです。
中国など新興国への輸出が好調だったことや、年度を通せば自動車業界からの受注が堅調だったことが貢献したようです。
だが、震災により住友金属は営業利益が563億円の黒字だったのが、被災した鹿島製鉄所の復旧費などで620億円の特別損失を計上し、2期連続の赤字決算になったそうです。
釜石製鉄所が被災した新日鉄も、今年1~3月期は112億円の純損失だったそうです。
各社は、鉄鉱石や石炭などの原料価格が高止まりする一方、震災の影響で販売先との価格交渉が進まないことに焦りを募らせて、業績予想を見送ったようです。
今の状態だと、なかなか見通しがきかないようですね。