東京電力が３日間連続ストップ安で3/11の2121円から921円まで1200円の下げとなった。まだかなりの売り物が残っており、明日もストップ安となるかどうかが注目される。原子力３大事故に数えられるのは確実だそうで、今回の事故の意味の大きさを考えれば当然ともいえる成行である。ただ、ここでは政治的社会的な問題は横に置いておいて、この東京電力の歴史的な安値を買えるかどうか考えたい。
東北電力と東芝は２日間のストップ安のあと今日は下げ止まったけれど、東京電力の深刻さはこの２社とは比較にならない。やはり比較して考えるのは同じく親方日の丸だった日航だろう。まさか日航がつぶれるとは誰も思わなかったけれど、結果は誰もが知っているとおりである。東京電力は同じ轍を踏むのだろうか。日航の場合は株主にも責任を持たせたことになるが、東京電力の場合も破産まで行き、その場合株主にも責任を取らせるのだろうか。東京電力の大株主はメガバンクや大手保険会社だが、個人株主もかなり多い。個人株主が多いのは日航も同じだったかもしれないが、その他の株主の顔ぶれはかなり異なる。事故に対する保険や政治との関わりなど判らない点は多いが、チェルノブイリのような原子炉自体の爆発でもない限り、個人的には東京電力の破産はないだろうと思う。そうであれば長期的には他の電力会社なみの水準にはいずれ戻るのではないだろうか。いずれにせよ今はパニック売りに他ならず、パニックはたいていの場合行き過ぎになるので、値がつけば短期的にはある程度戻すのではないだろうか。これ以上の下げには買いで少し参加しようかと思う。
