中国が何と日東電工の技術力を奪うため、日東電工を買収しようとしていると週刊現代。
水技術はじめ、ロボットや原子力に金融などもターゲットになっているとか。
数日前の日記のも書いたが、水処理関連は今から注目を集める分野でしょうね。
とりわけろ過技術や海水淡水化技術を持つ日本企業は要注意だと思います。
中国に買われた「日本の一流企業」86社--時価総額で1兆5千億円、あの国には明確な狙いがある
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/1941
みずほFG 日立 三菱重工 東京電力など、基幹産業の株を買い漁る。
中国企業による日本企業買収が勢いを増す中、「中国マネー」がバックにあるとされる謎のファンドが日本株を買い漁っていることが判明。投資先を調べると、そのファンドの「狙い」も見えてきた。
世界的な水不足が懸念される中、いま注目されているのが海水を淡水化する高機能膜技術。その世界トップシェアを誇るのは、日東電工という日本企業である。
同社の大株主に「チャイナ」の名称を含んだファンドが突然現れたのは'08年のこと。いきなり300万株ほどの大株主として出てきたが、ファンドは年々株式を買い増し、いまでは約400万株を持つ第5位の株主(時価総額にして約160億円)に躍り出ている。
「謎のファンドが技術力を奪うために、日東電工を買収しようとしている」
そう不安視する投資家も出てきたが、実はこのファンドの実態はベールに包まれている。
株主の正式名称は「オーディー05 オムニバス チャイナ トリーティ 808150」(現在は名称変更して「SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT-TREATY CLIENTS」、以下OD05)。住所が「オーストラリア・シドニー」、常任代理人が「香港上海銀行」ということは書類から読み取れるが、株主名は単なる「口座名」でしかないため、本当の「持ち主」が誰なのかがわからない。
この事態を不気味に思った日東電工はみずから調査を開始。すると、次の事実に突き当たったという。
「弊社で調べたところ、(OD05には)中国政府が関わっていることがわかりました。中国の政府系投資機関が資金の出し手である可能性が高いということです」(日東電工の広報担当者)
謎のファンド・OD05の正体は、「中国の政府系ファンド」だというのだ。しかも実はこのファンドが買っているのは、日東電工だけではない。わかっているだけでも日本企業86社、それも日本を代表する大企業ばかりの大株主となっている(次ページ表)。
(中略)
狙いはロボット、金融、原子力
チャイナファンドは何をしようとしているのか---。市場関係者の間では様々な憶測が語られているが、実はその投資先をきっちり調べると、ある「明確な狙い」が見えてくる。
OD05をウォッチし続けているビジネス・ブレークスルー大学(通信制のオンライン大学)教授の田代秀敏氏がこう指摘する。
(中略)
ほかにも中国では河川、水道水など「水の公害問題」が深刻になっているため、前出の日東電工と旭化成が共通して持つ「水処理膜技術」は今すぐにでも欲しいはず。東レ、帝人などが持つ炭素繊維技術も、航空機製造で世界の覇権を狙う中国には魅力的に映っていることだろう。
「実は胡錦濤総書記の後継者とされる習近平中央軍事委員会副主席が'09年に日本を訪問した際、唯一視察した日本企業はトヨタやパナソニックではなく、産業用ロボット生産で世界一の安川電機でした。ここから中国がロボット産業を国として発展させたいという意思が読み取れる。
安川電機こそ入っていないが、OD05の投資先に産業用ロボットに強いファナックがあるのはそうした背景によるものでしょう」(田代氏)