2Qは6四半期ぶりに2桁の営業利益率を回復
<通期計画修正も依然下期に慎重な見方>
10/3期上期は売上2,951億円(前年同期比14%減)、営業利益255億円(同1%減)で、10月20日発表の上方修正に沿った線での着地。2Q(7-9月)のみ見ると、前年同期比10%減収ながら39%営業増益で、6四半期ぶりに2桁の営業利益率を回復。会社側は通期営業利益計画を200億円引上げたが、下期は上期比で32%減益を見込むなど慎重な見方となっている。液晶フィルムの大幅改善による収益押上げ局面は今上期で一旦は終了した可能性がある。来期TIW予想PERは13倍台でやや割安感があるものの、収益モメンタムが減速するとの前提に立てば、妥当な株価水準との見方もできよう。
<4Qのパネルの調整は小幅に留まる可能性>
液晶フィルム以外で2Qの営業増益に貢献した分野は底堅いHDDの需要増の恩恵を受けた回路材料や、米国で新規承認を取得した高血圧症治療薬の初期出荷のあった医療関連など。液晶パネルは季節要因から年明けに需要減も想定されるが、現在在庫に余剰感がないこと、中国の液晶テレビ需要が引続き堅調に拡大する公算が高いことなどから、4Q(1-3月)の調整も小幅、短期間で終わる可能性もある。今回TIW業績予想を修正したが、同社への取材後に必要あれば再度見直したい。リスク要因は液晶パネル/半導体/電子部品等の市況、自動車や家電など最終製品の需要低迷、円高進行等。
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コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
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