投資家には大きくわけてアナリストとトレーダーの2つのスタイルがあるといわれています。
おのおのがそれぞれの投資哲学に基づいて、市場に対してまったく異なるアプローチで挑んでいますが、どちらが正しいとは一概にいえないかもしれません。
アナリストはヴァフェットに象徴されるように、ファンダメンタルを重視し比較的長期のポジを持つ傾向にあるんですが、もともと僕はこれで資産を増やしてきました。
デイトレにも挑戦したんですが上手くいかなかったので、為替や新興国投資に切り替えたんです。
実際に中国には何回も足を運んでいたので、投資がギャンブルではなく明らかに儲かるという手ごたえが感じられたんです。
そして、タイミングよく中国株バブルと為替の円安トレンドにうまく乗っかったんですよね。
中国株はめちゃくちゃ安易な投資法で、GSやSMBCの中国ファンドのポートフォリオを参考に何も考えず買ってました。
せいぜいPERとPBR、ROEをチェックするぐらい。
元本が2倍になったら利益確定して、次の爆上げセクターを物色するという今から考えると夢のような地合いでした。
日本株で例えれば、かっての任天堂のような右肩上がりに上昇していく銘柄がゴロゴロしていたんですよね。
あのような時代はもうしばらく来ないと思ってます。
今の中国人は株の怖さを嫌というほど知ってしまいましたから。
トレーダーは基本的に動物的な感を働かせてポジをとっていくスタイルで、成功した投資家でいえばジョージ・ソロスが最も有名でしょうか。
市場の感触を敏感に察知して、空売りや逆張りを得意とし、損切りも躊躇なくできるタイプ。
昨今のような混沌としたマーケットでは彼のようなスタイルが圧倒的に有利ですよね。
http://www.youtube.com/watch?v=Lmb1HbmLgpA&feature=player_embedded
http://www.youtube.com/watch?v=ZBDhuLAcaXw&feature=player_embedded
ビデオを拝見し、改めてソロスの凄さを認識した次第。
投資の達人は引き金を引くタイミングが絶妙に上手いです。
日本市場で勝負している辣腕トレーダーさんのブログを巡回していると、やはりここぞとばかりショートポジションを仕掛けている人も少なくないですね。
「ダウがここで下げ止まるとは思えない、むしろこれからが稼ぎどき」というのが彼らのコンセンサスといっても大袈裟ではないような。
そうなると中国株のポジを大量に保有している僕はますます旗色が悪い状況になってきているといえそうです。
虎穴に入らずんば、虎子を得ず。
株はリスクを取らなければ儲かりません。
この局面で果敢に売りで攻めることのできる胆力の持ち主が資産を築きあげる人なんでしょう。
ある意味、今ほどトレーダーの力量とセンスが問われる地合いもないかもしれません。
凡人の僕にできることは無理してポジを持たず、せいぜいマーケットの動向を静観することぐらいでしょうか。