2~3ヵ月後に二番底がやって来るというアノマリーがあります。
10%を超える暴落が起こると弱気相場入りする傾向があるためですが
7月から8月にかけて 日経平均は高値から26%という歴史的大暴落に見舞われ
通常なら後遺症が最短でも2~3ヵ月は残ると考えていました。
しかし8月5日の一番底(31156円)から僅か一ヵ月足らずの間に
驚異的な戻り足(39000円)を見せ この間の上昇率は何と20%に達しています。
また暴落が始まる2週間前に史上最高値(42426円)を付けた日経平均ですが
元々39000円以上はバブルだと考えていたので
僅か一ヵ月足らずで全戻しを達成したのも同然だと思います。
つまり短期間の大暴落だけでなく短期間での反発も歴史的な出来事だった訳です。
ところで昨夜のNY市場は冴えない雇用統計が引き金となり
改めて景気後退懸念が噴出する結果になりましたが
8月後半の経済指標が概ね軟調であったことを考えると
雇用統計に対する市場の反応は予想以上に悲観的だと感じています。
しかもNK225先物は1200円を超える下げとなり
アノマリー通り 暴落から約2ヵ月後に二番底を迎える可能性が高まっています。
因みに一番底は8月5日の31156円(ドル円=145.47円)で
20%を超える歴史的大暴落となりましたが
この時は日銀の利上げというサプライズが影響したことを踏まえれば
二番底はもう少し高い水準で止まると予想しています。
一方で 二番底を付けた後の戻り足は前回よりかなり遅くなると思います。
理由は 根底に米国景気の後退懸念が高まっているため
投機マネーが一気に流入する可能性が低いと考えるからです。
さらに海外勢は政治的リスクを嫌うので
解散総選挙や自民党総裁選を控える日本市場は敬遠される可能性が高いでしょう。
では二番底をどう予想するかですが
私は一番底よりかなり高い水準で止まると考えています。
例えば下落の始点を38000円とした時 そこから10%くらい下げた水準。
理由は
①日本企業の業績は今後も右肩上がりが予想される
②トップラインは米国企業より日本企業の方が上回る
③FRBの9月利下げや年内複数回の利下げが現実味を帯びている
④国内の総選挙で与野党逆転の可能性は殆ど無い 等々
但し想定外のリスクもあるので 少なくとも9月は様子見が賢明だと感じています。
そして最大のリスクは米国の利下げが及ぼす中国経済への影響で
チャイナショックを経験した者からすると CTAの売り介入が脳裏を過ります。
まあ「案ずるより産むが易し」という結果になることが多いのも事実ですが
投資に必要なのは「念には念を」 持ち高に応じたヘッジはお忘れなく。
因みに 二番底を確認した後は取り敢えず全力買いでOKかと。
また一番底からの急反発に乗り遅れた人もリベンジのチャンスだと思います。