それからというもの、思い出せば口にするようになっていた。
思い出せば、といっても2~3年に1度といった案配だけど。
弁当を作るようになって、
ジョナサンのタンドリーチキンについているジャンバラヤ(メキシカンピラフ)を再現しみたくなって、久しぶりにネット検索してみると、
挑戦者がけっこうな数いることが判明。
それぞれ微妙にレシピ内容が異なるのだが、
どれから試そうか考えているうちに、
とりあえず、気に入っていた本物を食べようやとなった。
1年ぶりくらいな、ジョナサンのタンドリーチキン。
最初の一口目に、ジャンバラヤを口にすると、
おそらくパプリカパウダーの香りに包まれた。
んー、これこれ、と思いながら、
スパイシーなタンドリーチキンを口にすると、
ジャンバラヤよりも強めのスパイスに襲われた。
美味い、と思って、
再度、ジャンバラヤを口にするのだが・・・。
「ん?」
ジャンバラヤの味がしない。
なんか、味が薄くなったような気がする。
最後まで食べ終わっても、
なんか、違う、という違和感に襲われるばかり。
*
ひととおりメニューを眺めてから席を立ち、
会計に向かった。
すると、店長と思われる男性からちょっとしたサービスを受けた。
その際に、店にあったアンケート用のQRコードを、
オイラのスマホが読み取れなかったので、
口頭で先の違和感の話を振ってみた。
「実は、こどもにも食べられるように、
ピラフの味付けがマイルドにされたんです」
との返答。
「チキンの味付けは問題ないと思うけど、ピラフの方は前の方が良かった。
せめて、もう少し塩っ気がほしい」
と要望してみた。
思うに、こどもにも食べやすいようにピラフの辛さを控えるついでに、
全体的にスパイスも弱めにし、
併せて、チキンの方には濃いめの味付けにして味のコントラストを強めるという狙いがあったように感じられる。
あるいは、物価高騰の煽りを受けて、粗利がとれないので採算調整という可能性もある。
しかし、残念だ。
前の方が良かったし、往年来のファンからすると、
ちょっともう、いいかなって感じるヒトが多いかも知れない。
寂しい。