◆乃村工藝社（9716）深い調整を強いられたコロナ打撃の大きかった株に見直し買い機運◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

深い調整を強いられたコロナ打撃の大きかった株に見直し買い機運

【事業内容】
　展示・商業施設向けのディスプレー最大手であり、年間14,000件件以上にも及ぶプロジェクトに携わり、企画・設計・施工・運営管理を一貫して手がける。2019年3月に埼玉県飯能市にオープンした『ムーミンバレーパーク』や東京都渋谷の渋谷ストリーム『SUSHI TOKYO TEN』など数多くの実績を有する。

【業績面】
　業績面においては4/14に前期本決算発表を行っており、売上高・利益ともに2ケタの増収増益実績。今期ガイダンスはコロナ影響から非開示としたが、上場企業の大半が開示を見送っており特に違和感はない。経済活動再開時期の不透明感が残るが、強制的に抑え込まれた需要はいずれ反動が出てくる見込みで、徐々にイベント開催の回復も期待できるだろう。

【株価動向】
　株価は3/23に年初来安値642円をつけて昨年末の高値圏から半値以下にまで売り込まれた。その後やや戻りを試すも回復のペースは鈍く、市場の買い手控え感が依然として強い。しかし足元では全体に対する出遅れ感や経済活動再開への期待も高まりを見せる中でややs底放れの動きがみられ始めており、昨日は3月中旬以降の戻り高値であった850円付近を上抜けてきている。一目均衡表でも遅行スパンがようやく以前の株価を上抜けてきたとみられ、見直し買いの勢いが強まることに期待したい。