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*13:05JST プログリット Research Memo(5):サブスクと英語コーチングサービスが好調。売上高・各利益とも過去最高(1)
■プログリット<9560>の業績動向
1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の業績は、売上高が4,453百万円(前期比47.3%増)、売上総利益が3,199百万円(同49.5%増)、営業利益が824百万円(同65.8%増)、経常利益が817百万円(同65.7%増)、当期純利益が610百万円(同69.1%増)と、売上高・各利益ともに過去最高を更新した。2024年4月に発表した上方修正後の業績予想に対する達成率は、売上高は104.8%、売上総利益は105.6%、営業利益は109.9%、経常利益は110.4%、当期純利益は113.0%といずれも予想を越えた。英語コーチングサービスやサブスクサービスの好調な推移を受け、業績予想を上方修正したが、それをさらに上回った。英語学習市場においては、グローバル企業を中心に英語が堪能なビジネスパーソンのニーズは引き続き高く、また自己啓発の一環としての語学スキルを高める社会人も依然として多い。そのような背景から、従業員の英語学習に関する資格取得支援制度拡充など、施策を採る企業が増加しており、市場は今後も堅調な伸びが見込まれる。同社は、自社サービスの強みである専任コンサルタントによる伴走型の学習メソッドや、充実した機能の英語学習アプリを訴求するため認知広告を展開した。「プログリット」や「シャドテン」といったサービス名を、英語学習に関心を持つ潜在顧客に第一想起してもらうことで、新規契約数を伸ばす戦略を進めた。継続的な需要が見込める法人研修市場においては、大企業を中心に積極的に顧客開拓を行った。受講生の受入対策として、受講期間中の学習効果最大化をサポートするコンサルタントについて、2024年8月期は計画を上回る数を確保した。特に第3四半期に大幅な増員を行ったが、社内教育により早期に戦力化して需要の増加に対応した。その成果もあって英語コーチングサービスの売上高は2,983百万円(同42.6%増)、サブスクサービスの売上高は1,469百万円(同57.8%増)と前期比で大きく伸長した。
利益面では、売上総利益が、英語コンサルタントの生産性改善や、サブスクサービスの伸長により売上高を超える伸び率を確保したほか、通期の売上総利益率は71.9%と前期比で1.1ポイント改善した。営業利益については、2024年8月期は第4四半期に認知拡大に向けたマーケティング活動への投資を増加させた関係で、S&M(営業・マーケティング人員の人件費や関連経費など)が前期比226百万円増加した。これにより販管費が増加したものの、売上総利益の増益効果がそれを上回り、前期比で65.8%増と高い伸びを示した。なお営業利益率は18.5%と前期比2.1ポイント増加した。
サービス別の2024年8月期における各四半期の売上高推移を見ると、英語コーチングサービスの前年同四半期比伸び率は、第1四半期が40.6%、第2四半期は45.0%、第3四半期は44.7%、第4四半期は41.0%と大幅な成長が続いている。2023年8月期の四半期毎の前年同期比伸び率の平均が18.6%であったことを踏まえれば、英語学習に関心を持つ潜在顧客での同サービス認知度が高まり、高い成約に結びついたと考えられる。需要の増加に対する供給力の増強も重要だ。受講者に対して専任のコンサルタントが担当として付き、受講者の英語学習の進捗をサポートする。受講者向けにオーダーメイドの学習カリキュラムを作成のうえ、マンツーマンのコーチングを採用しているため、コンサルタントの指導スキルがサービス品質の向上や維持に関する重要な要素となる。従来人材の適否判断について、スコア判定や、創業者が行う最終面接など、採用基準を徹底して良質なコンサルタントの確保に注力している。2024年8月期は期末従業員数の計画として127~130名を見込んでいたが、133名と上振れで着地した。第3四半期から第4四半期にかけては26名を増員したが、有能な人材に恵まれたうえ、早期戦力化により、コンサルタント1人当たりの最大対応顧客数を従来の15名から16名に引き上げることに成功し、需要増に対応した。コンサルタント業務に集中するため、対応業務の絞り込みや、顧客からの英語での質問をAIが対応するなど、生産性向上策も併せて実施している。なお2024年8月期の顧客の平均受講待機期間は約1ヶ月強と概ね安定している。
社内業務のDXなど効率化も進め、担当顧客数などの生産性も前期より改善している。待遇面でも、2023年9月より英語コーチングサービスのコンサルタント、カウンセラーなどの給与を一律年50万円引き上げ、初年度年収を450万円とした。2024年8月期は好調な業績を受けて、従業員へ決算賞与を支給する計画で、2024年8月期決算で賞与引当金の積み増し(63百万円)を実施した。教材、アプリにおいては、受験者が増大しているIELTS及びTOEFL iBT(R)TESTコースのカリキュラムを全面リニューアルしたほか、ChatGPTを活用した英語学習サポートサービス「プログリット先生」や、スピーチが文字起こしされると同時にSPM(1分間当たりの文章数)、WPM(1分間当たりの単語数)が表示される機能を付与した「プログリットスピーチチェッカー」をローンチし、アップデートを進めながら顧客満足度を高めている。
また、法人研修では、主に社内での選抜型研修や福利厚生の一環としての導入が進み、取引先企業数は2024年8月末で前期末比54社増の285社となった。法人研修市場は取引の規模が大きく、顧客企業の研修プログラムに組み込まれることで継続的な需要が見込めるため、同社は2023年8月期より法人取引拡大に向けて新しい法人営業責任者を配置し、営業社員も倍増する組織改革を行っている。また同時に、資料作成の定型化や仕組み化、AIを用いた調査・訪問準備の効率化などにより、顧客訪問時間・機会を創出することで、1人当たり顧客接触量を2倍超に引き上げた。英語学習へのニーズが高い従業員を多く抱える法人を優先的にピックアップして提案活動を推進し、顧客数拡大につなげる考えである。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の業績は、売上高が4,453百万円(前期比47.3%増)、売上総利益が3,199百万円(同49.5%増)、営業利益が824百万円(同65.8%増)、経常利益が817百万円(同65.7%増)、当期純利益が610百万円(同69.1%増)と、売上高・各利益ともに過去最高を更新した。2024年4月に発表した上方修正後の業績予想に対する達成率は、売上高は104.8%、売上総利益は105.6%、営業利益は109.9%、経常利益は110.4%、当期純利益は113.0%といずれも予想を越えた。英語コーチングサービスやサブスクサービスの好調な推移を受け、業績予想を上方修正したが、それをさらに上回った。英語学習市場においては、グローバル企業を中心に英語が堪能なビジネスパーソンのニーズは引き続き高く、また自己啓発の一環としての語学スキルを高める社会人も依然として多い。そのような背景から、従業員の英語学習に関する資格取得支援制度拡充など、施策を採る企業が増加しており、市場は今後も堅調な伸びが見込まれる。同社は、自社サービスの強みである専任コンサルタントによる伴走型の学習メソッドや、充実した機能の英語学習アプリを訴求するため認知広告を展開した。「プログリット」や「シャドテン」といったサービス名を、英語学習に関心を持つ潜在顧客に第一想起してもらうことで、新規契約数を伸ばす戦略を進めた。継続的な需要が見込める法人研修市場においては、大企業を中心に積極的に顧客開拓を行った。受講生の受入対策として、受講期間中の学習効果最大化をサポートするコンサルタントについて、2024年8月期は計画を上回る数を確保した。特に第3四半期に大幅な増員を行ったが、社内教育により早期に戦力化して需要の増加に対応した。その成果もあって英語コーチングサービスの売上高は2,983百万円(同42.6%増)、サブスクサービスの売上高は1,469百万円(同57.8%増)と前期比で大きく伸長した。
利益面では、売上総利益が、英語コンサルタントの生産性改善や、サブスクサービスの伸長により売上高を超える伸び率を確保したほか、通期の売上総利益率は71.9%と前期比で1.1ポイント改善した。営業利益については、2024年8月期は第4四半期に認知拡大に向けたマーケティング活動への投資を増加させた関係で、S&M(営業・マーケティング人員の人件費や関連経費など)が前期比226百万円増加した。これにより販管費が増加したものの、売上総利益の増益効果がそれを上回り、前期比で65.8%増と高い伸びを示した。なお営業利益率は18.5%と前期比2.1ポイント増加した。
サービス別の2024年8月期における各四半期の売上高推移を見ると、英語コーチングサービスの前年同四半期比伸び率は、第1四半期が40.6%、第2四半期は45.0%、第3四半期は44.7%、第4四半期は41.0%と大幅な成長が続いている。2023年8月期の四半期毎の前年同期比伸び率の平均が18.6%であったことを踏まえれば、英語学習に関心を持つ潜在顧客での同サービス認知度が高まり、高い成約に結びついたと考えられる。需要の増加に対する供給力の増強も重要だ。受講者に対して専任のコンサルタントが担当として付き、受講者の英語学習の進捗をサポートする。受講者向けにオーダーメイドの学習カリキュラムを作成のうえ、マンツーマンのコーチングを採用しているため、コンサルタントの指導スキルがサービス品質の向上や維持に関する重要な要素となる。従来人材の適否判断について、スコア判定や、創業者が行う最終面接など、採用基準を徹底して良質なコンサルタントの確保に注力している。2024年8月期は期末従業員数の計画として127~130名を見込んでいたが、133名と上振れで着地した。第3四半期から第4四半期にかけては26名を増員したが、有能な人材に恵まれたうえ、早期戦力化により、コンサルタント1人当たりの最大対応顧客数を従来の15名から16名に引き上げることに成功し、需要増に対応した。コンサルタント業務に集中するため、対応業務の絞り込みや、顧客からの英語での質問をAIが対応するなど、生産性向上策も併せて実施している。なお2024年8月期の顧客の平均受講待機期間は約1ヶ月強と概ね安定している。
社内業務のDXなど効率化も進め、担当顧客数などの生産性も前期より改善している。待遇面でも、2023年9月より英語コーチングサービスのコンサルタント、カウンセラーなどの給与を一律年50万円引き上げ、初年度年収を450万円とした。2024年8月期は好調な業績を受けて、従業員へ決算賞与を支給する計画で、2024年8月期決算で賞与引当金の積み増し(63百万円)を実施した。教材、アプリにおいては、受験者が増大しているIELTS及びTOEFL iBT(R)TESTコースのカリキュラムを全面リニューアルしたほか、ChatGPTを活用した英語学習サポートサービス「プログリット先生」や、スピーチが文字起こしされると同時にSPM(1分間当たりの文章数)、WPM(1分間当たりの単語数)が表示される機能を付与した「プログリットスピーチチェッカー」をローンチし、アップデートを進めながら顧客満足度を高めている。
また、法人研修では、主に社内での選抜型研修や福利厚生の一環としての導入が進み、取引先企業数は2024年8月末で前期末比54社増の285社となった。法人研修市場は取引の規模が大きく、顧客企業の研修プログラムに組み込まれることで継続的な需要が見込めるため、同社は2023年8月期より法人取引拡大に向けて新しい法人営業責任者を配置し、営業社員も倍増する組織改革を行っている。また同時に、資料作成の定型化や仕組み化、AIを用いた調査・訪問準備の効率化などにより、顧客訪問時間・機会を創出することで、1人当たり顧客接触量を2倍超に引き上げた。英語学習へのニーズが高い従業員を多く抱える法人を優先的にピックアップして提案活動を推進し、顧客数拡大につなげる考えである。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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