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【QAあり】エージーピー、売上・利益ともに上昇機運、通期予想を上方修正 インバウンド増加に伴う航空便数の回復が業績に寄与

投稿:2024/11/25 13:00

目次

杉田武久氏(以下、杉田):みなさま、こんばんは。株式会社エージーピー代表取締役社長執行役員CEOの杉田です。決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

本日は当社を知っていただきたいという思いもあり、まずは会社や事業の概要についてご説明します。その上で、当社の成長機会、株主還元策、2024年度第2四半期決算報告、2024年度の主要な取り組みなどについてご説明します。

会社概要 技術力を極め、環境社会に貢献

会社概要についてご説明します。私どもエージーピーは、1965年に創業しました。それ以来、空港業界における環境貢献企業のリーディングカンパニーとして、国内主要10空港にて、駐機中の航空機への動力供給事業を展開しています。現状、タイ王国にも現地法人であるAGP Thailandがあります。

当社設備をご利用いただくことで、空港における脱炭素化・環境社会の実現を目指している企業です。航空機の補助エンジンを使用する時と比較すると、CO2排出量を約10分の1に削減できる効果があるほか、騒音の低減や航空機燃料の削減にも貢献しています。

また、第60期となる今期は大きな転機です。組織改革を行い、新たな体制を構築し、スタートしているところです。

会社概要 Location 主要空港への展開(業容拡大の道筋)

当社の主要空港への展開についてご説明します。

国内では、主要10空港を拠点としています。1967年に大阪国際(伊丹)空港への進出以来、北は新千歳空港から南は那覇空港まで10空港で事業を展開し、24時間365日体制で空港のインフラを支えています。

スライド上段に各地への事業展開の経緯を記載しています。日本の航空網が高度成長や経済成長に合わせて拡充されていく流れに応じて、当社も各空港に事業を展開し、事業規模を拡大してきました。

会社概要 AGP社設立経緯

当社の設立経緯についてご説明します。ジェット旅客機が急速に普及した1950年以降、当時の航空機は、駐機中に必要な電気やエンジンスタートに必要な動力を賄うための補助動力装置(APU)が搭載されていませんでした。

そのため、各航空会社は移動型の航空機用動力設備(GPU)を所有し、駐機中の航空機へ動力を供給し、運用を行っていました。

同時に、航空機の増加や大型化に伴い、空港内の地上支援車両の増加や空港のランプ上の混雑による安全性への懸念など、非効率な運用が大きな課題となっていました。

そこで、1965年に当時の運輸省航空局のご指導のもと、日本航空、全日本空輸をはじめとした国内の各航空会社が出資し、航空機用動力設備の整備を担う当社(旧:日本空港動力株式会社)が設立されました。これにより、移動式GPUではなく、固定式の地下埋設型GPUでの動力供給が開始されました。

その結果、地上支援車両の減少に伴うランプ上の混雑の緩和による安全性の向上、さらに騒音や排気ガスの低減にもつながり、「エコエアポート」の実現にも貢献しています。また、作業の合理化と能率向上により、航空機の定時運行にも貢献しています。

会社概要 代表取締役社長の交代(変革するAGP)

私は本年4月に社長に就任しました。昨年度まではコロナ禍の収束に向けて、事業の維持と継続に注力してきました。そのため、成長戦略の実現には至らず、これが現在の当社における大きな課題となっています。

私が社長に就任して以降、エージーピーの将来に向けた成長戦略を全社一丸となって推進しており、今まさにその実行を加速させているところです。新たな経営体制として「チーフオフィサー制度」の新設と、執行役員の「戦略担務」の設置を行い、スピード感を持った経営の実践に努めています。

そして、当社は独立した上場企業ですので、上場会社として適切なガバナンスを具備し、コーポレートガバナンスの強化に努めています。基本的なスタンスとしては、動力供給事業において、これまで以上に外国航空会社向けのサービスを強化し、設備の稼働率をより向上させ、高い利益率を誇るビジネスへの転換を進めます。

また、航空業界はボラティリティの高い業界ですので、空港外事業などの成長を促し、事業の1つの柱として確立させることで、安定した運営を実現していきたいと考えています。

再度となりますが、私どもは独立した上場会社として、コーポレートガバナンスのより一層の充実を図っていきます。

事業概要 3つの主要事業

事業概要についてご説明します。私どもエージーピーは、さまざまなサービスを提供しており、大きく分けて3つの主要事業があります。

駐機中の航空機へ電力・冷暖房気等を供給する「動力供給事業」、空港内外の特殊機械設備の保守・管理を行う「エンジニアリング事業」、航空機地上支援機材の自社製品製造販売および海外製品輸入販売、フードカート製造販売を行う「商品販売事業」があります。

2023年度の売上高実績は129億円です。売上高構成比は、動力供給事業が42パーセント、エンジニアリング事業が50パーセント、商品販売事業が8パーセントとなっています。

事業概要 ①動力供給事業 概要

動力供給事業についてご説明します。動力供給事業の2023年度売上高実績は55億円です。

当事業は、空港に駐機中の航空機が必要とする電力・冷暖房気・エンジンスタート用の圧搾空気などを供給する事業で、国内10空港で事業を展開しています。航空機の補助エンジンを運転することなく、当社設備をご利用いただくことにより、CO2排出量の削減につながり、「エコエアポート」に貢献しています。

主要な設備として、固定電力設備が379台、固定空調設備が211台、移動式電源車が89台、移動式空調車が30台等を保有しています。

事業概要 ①動力供給事業 製品ラインナップ

動力供給事業の製品ラインナップをご紹介します。動力供給設備であるGPUは、大きく固定式と移動式に分かれています。固定式には埋設型と地上走行型、PBB懸架型などがありますが、当社の主力は埋設型です。埋設型によって、安定したサービスを長期間継続して提供できています。

移動式、牽引式については、例えばターミナルビルから離れた当社固定式GPUを設置していない駐機場において、旅客便が離着陸する際に使用するなど、固定式の補完的な機材となっています。

事業概要 ①動力供給事業 日本独自技術による弊社設備の特徴

固定式埋設型GPUの特徴です。エプロン地下部に埋設した配管・ダクト等を通して電気と空調を供給する方式で、航空機周辺のエプロンがすっきりと整理されています。航空機周辺の作業効率の改善に寄与しています。

特徴は、航空機への装着が容易で、他の作業用車両との干渉が少ないこと、設備寿命が長いことです。

事業概要 ①動力供給事業 環境社会に貢献

動力供給事業は環境社会に貢献しています。スライドには「CO2排出量は10分の1以下へ抑制」と大きく記載しています。当社のGPUをご利用いただくことにより、航空機に搭載された補助動力装置であるAPUを使用するよりも、CO2排出量は10分の1以下に削減され、航空機からの騒音も低減されます。

また、航空機のジェット燃料である化石燃料の削減にもつながっています。

事業概要 ②エンジニアリング事業 概要 整備

エンジニアリング事業についてご説明します。まずは、整備保守事業についてです。整備保守事業の2023年度の売上高実績が28億円となっています。

事業内容は、空港の特殊機械設備である旅客搭乗橋設備(PBB)、手荷物搬送設備(BHS)、空港外の物流倉庫の搬送設備などに関する運用・保守管理、これに加えて、長期整備計画の企画・立案・実行などを実施しています。

PBBについては、保守・運用管理に加え、エアライン従業員に対するオペレーション教育なども実行しています。空港内で培った技術力を、空港外の物流保守サービスにも活かしています。

事業概要 ②エンジニアリング事業 概要 施設

エンジニアリング事業の施設保守事業についてご説明します。施設保守事業の2023年度の売上高実績は20億円となっています。

事業内容は、空港内にある航空機格納庫、貨物上屋、機内食工場、排水処理施設、冷熱源供給設備、特高変電所、空港内外の諸施設の整備および保守管理・維持管理を行っています。一般的な建物管理のほか、高位資格者が必要な精密点検や設備の更新工事なども行っています。

事業概要 ②エンジニアリング事業 セキュリティ保守

エンジニアリング事業のセキュリティ保守事業についてご説明します。セキュリティ保守事業の2023年度の売上高実績は6億円となっています。

事業内容は、みなさまも飛行機に乗る際に保安検査場を通ると思いますが、そのような場所にある、航空保安設備であるセキュリティ機器に関する保守・運用管理を行っています。

航空保安設備には、金属探知器やX線手荷物検査装置、爆発物検知装置などのほか、ファストトラベルに必須となっているスマートレーンなどにも守備範囲を広げています。

事業概要 ②エンジニアリング事業 港湾でのセキュリティ機器点検保守

セキュリティ機器の保守管理は、実は空港のみならず港湾へも展開しています。スライドの写真は、港湾におけるコンテナの検査を行う機器で、コンテナを開封することなく検査ができます。

定期点検・機器障害対応を行っていますが、こちらは横浜税関、名古屋税関、大阪税関、水島税関など、各地でサービスを展開しているところです。

事業概要 ②エンジニアリング事業 倉庫物流システムセンターでの点検保守

スライドには「空港で培った技術・経験を倉庫へ横展開中」と記載しています。これはEC物販に関連する物流倉庫へ横展開しているものです。2023年度は物流倉庫の点検整備実績が389件ありました。さまざまな設備の点検整備作業を実施しています。

事業概要 ②エンジニアリング事業 タイ王国との関係

エンジニアリング事業における、タイ王国との関係についてご説明します。

実は現在、当社にはタイ王国出身の優秀なエンジニアが総勢38名在籍しています。本社や成田国際空港、羽田空港、中部国際空港、関西国際空港の5拠点で活躍しています。

20年ほどさかのぼると、タイ王国のスワンナプーム国際空港の立ち上げ事業がありました。この事業では、当社のエンジニアが、タイ王国において現地の方々への技術支援を行っていました。時が変わり、現在はタイ王国から人材を採用しているという、縁を感じる状況になっています。

事業概要 ③商品販売事業 概要

商品販売事業についてご説明します。2023年度の売上高実績は、GSE等販売、フードシステム販売を合わせて10億円となっています。

スライド左側のGSE等販売事業については、自社開発製品のバッテリー駆動式GPUやバッテリー駆動式ブレーキクーリングカートなど、環境貢献に資する製品の販売に加え、海外GSE車両の輸入販売を行っています。また、空港のみならず、港湾にも対応するPBR(パッセンジャーボーディングルーフ)と呼ばれる伸縮式の屋根付き通路を自社製品として製作販売しています。

スライド右側のフードシステム販売については、かつて当社が開発した再加熱方式の機内食カートのノウハウを詰め込んだフードカートを、病院、介護施設、福祉施設、学校給食に展開しています。再加熱カートのシェアでは、日本のトップに入っていると自負しています。

事業概要 ③商品販売事業 環境保全合併事業

APU OFFサービスの展開についてです。フランスのSmart Airport Systems社とエージーピーが共同出資し、日本でAPU OFFサービスを展開する会社としてSmart Airport Systems Japanを設立しています。

現時点で、日本国内では「COMBO」と呼ばれている、航空機用の電源および空調を同時供給できる移動機材を17台展開しているところです。成田国際空港、関西国際空港をはじめ、ローカルの出雲空港、松山空港、北九州空港、那覇空港などに展開しています。

AGPの成長機会および株主還元策 環境社会への貢献目標

エージーピーの成長機会および株主還元策についてご説明します。こちらは、動力供給事業におけるCO2排出量削減についてご説明しているスライドです。

当社は、2025年度末までに年間33万5,000トン以上のCO2排出量削減という目標を立てています。2030年度末までにはGPU利用率100パーセントを目標に掲げ、さらなるCO2排出量削減を目指しているところです。

現状のGPU利用率は、平均すると50パーセント程度という状況です。GPU利用率100パーセントを目指してGPU利用率を向上させることで、環境に貢献しつつ、成長に向けた取り組みができると考えています。

AGPの成長機会および株主還元策 持続的成長に向けた取り組み

将来の成長に向けた取り組みについてご説明します。当社は将来の成長に向けて、ナショナルアジェンダであるCO2排出量削減の推進を背景に、新たな環境事業の創出を目指しています。

具体的には、国土交通省の宣言に基づいたさらなる「GPU利用促進」により、当社設備の利用率向上と地方空港への展開としてGPU配備などを推し進めるとともに、当社の基盤である、空港を起点としたカーボンニュートラルに資する空港内EV化促進のほか、再エネの普及に必要となるEMS(エネルギーマネジメントシステム)やAI蓄電池事業への参画を目指しています。

また、空港外業務領域への展開として、成長を続けるEC物販市場における物流倉庫の保守事業への展開や、省人化・省力化技術の取り込みなどによる物流業界の効率化に寄与したいと考えています。

加えて、当社固有の技術である埋設型GPU設備の海外空港への輸出などについても検討を進めています。当社は、航空需要の回復による業績向上のみならず、新たな事業領域への展開を進めて持続的な企業成長を実現し、株主価値の向上に努めていきます。

AGPの成長機会および株主還元策 株主還元方針、配当の推移

スライドには「中期経営計画期間の株主還元方針」と記載がありますが、株主還元方針と配当の推移についてご説明します。

過去の配当推移については、スライドに記載のとおりです。2020年度はコロナ禍による影響を受けて無配当となった経験がありますが、その後は順調に回復しています。

当社は、株主のみなさまへの安定的・継続的な利益還元を最も重要な課題の1つと認識した上で、内部留保や業績、財務状況等を踏まえ、年2回の配当を行うことを基本としています。第60期の配当については、期初は中間配当20円、期末配当20円、年間配当は1株当たり40円を予想していました。

後ほどご説明しますが、直近の業績向上に伴い、通期業績予想を上方修正したため、配当予想についても、期末配当を5円増配の25円、年間配当予想を45円としました。

2022年度からは、中期経営計画期間である4年間の総還元性向100パーセント以上を目指しています。2022年度からの実績に加えて、先ほどお伝えした今期の予想を踏まえると、2022年度から2024年度の3年間での総還元性向は、100パーセント以上と予想しています。

なお、2024年度単年度の配当性向は、80パーセントと予想しています。

2024年度第2四半期(中間期)決算報告 中期経営計画数値目標『経営方針&全社数値目標』

2024年度第2四半期(中間期)決算報告についてご説明します。

決算報告の前に、2022年5月26日に発表した中期経営計画の目標について簡単にご説明します。中期経営計画では、早期にコロナ禍前の売上・利益水準に回復させ、さらなる成長につなげることとしており、将来的には売上高200億円を視野に入れています。ROEの向上や、成長と事業リスク回避の双方から、空港外売上比率を20パーセントに引き上げるということです。

また、地上動力設備GPUの利用促進を通じてCO2排出量削減にも取り組んでいくなど、中期的な数値目標を掲げています。

スライド下段には、3つの事業セグメントの方向感をまとめています。ポイントをご説明すると、動力供給事業は当社GPU設備の利用促進を進めること、エンジニアリング事業は空港外の物流保守領域への積極的な事業拡大、商品販売事業は「環境×電気×DX」による新たなビジネス創出および専門企業とのアライアンス提携強化を邁進していきます。

2024年度第2四半期(中間期)決算報告 業績推移:Executive Summary

第2四半期(中間期)の決算数値と、過去5年間の同期の推移をサマリーとしてまとめています。旺盛なインバウンドに支えられた航空需要の増加を背景として増収増益基調にあり、2020年度以降は確実な回復を示しています。第2四半期(中間期)決算の計画対比では、全社業績は増収増益となっています。

セグメント別では、商品販売事業が納期先送り等の要因で減収減益となった一方で、エンジニアリング事業は増収増益です。動力供給事業では、原材料費の価格転嫁制度により利益圧迫を回避できました。

期初通期予想との比較では、売上および各段階利益ともに計画を上回ることができたため、通期業績予想を上方修正することとしました。

2024年度第2四半期(中間期)決算報告 損益計算書

損益計算書の概要です。第2四半期(中間期)の売上高は前年同期比5億9,400万円、9.9パーセント増の66億100万円です。これは、国際線の運航便数と空港内業務量の増加により、動力供給事業とエンジニアリング事業が堅調に推移したことによるものです。

売上原価は、増収に伴う原材料費の増加があった一方で各種費用の抑制に努めた結果、前年同期比3億7,000万円、7.4パーセント増にとどめることができました。全社費用が7,200万円ほど増加して6億9,800万円となっていますが、これは成長事業の創出に向けた人的資本投資の実行や事業投資の検討における活動等によるものです。

結果として、営業利益は前年同期比1億5,100万円、43.1パーセント増の5億200万円です。経常利益は前年同期比1億9,300万円増の5億4,800万円です。親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比1億6,400万円、78.2パーセント増の3億7,500万円と、前年を大きく上回る結果となりました。

2024年度第2四半期(中間期)決算報告 セグメント別売上高

セグメント別の状況についてご説明します。動力供給事業は、売上高が前年同期比1億9,800万円、7.2パーセント増の29億7,000万円と増収です。これは、インバウンド需要増加による中国便等の国際線の運航便数の増加に伴い、当社設備の電力供給機会が増加したことによるものです。

エンジニアリング事業は、売上高が前年同期比3億3,400万円、11.8パーセント増の31億7,700万円と増収です。内訳として、空港内既存領域においては施設保守で機器の更新工事等が増加し、1億2,400万円増収しました。加えて、整備保守では旅客手荷物搬送設備に付帯するファストトラベルに資する機器の設置工事など、設備の更新工事等が増加し、9,700万円の増収となっています。また、ビジネスジェット支援では定期駐機数が増加し、6,500万円の増収と好調に推移しています。

空港外領域となる物流保守サービスでは、物流倉庫関連設備における保守業務のプライシング改善に加えて、施工管理等の技術者支援業務に応需し、堅調に推移しています。

商品販売事業は、売上高が前年同期比6,100万円増の4億5,300万円と増収です。こちらは、フードシステム販売における介護・福祉施設等へのカート販売が減少した一方で、GSE等販売にて航空機用ブレーキクーリングカートの販売が好調に推移した結果です。なお、フードシステム販売の減少は、納品時期の先送りが大きな要因となっています。

2024年度第2四半期(中間期)決算報告 セグメント別損益 ~動力供給事業(APPENDIX)~

スライドには、動力供給事業について、前年同期と比較した売上高構成比の推移を示しています。

スライド下部の売上高構成比の表をご覧ください。中国・韓国系エアラインの売上高の構成比は未だ低いのですが、前年同期比で3.3ポイント上昇と、上昇傾向を示しています。

合計では前年同期比1億9,800万円の増収となっており、その構成比として、中国・韓国系エアラインが56パーセントを占めています。その他の外国系エアラインも含めると95パーセントという大きな割合を占めており、国際線が大きく回復していることを示しています。

中国・韓国系のエアラインの四半期ごとの売上高成長率を見ると、第1四半期の1億2,800万円に対し、第2四半期は1億7,500万円と、36.7パーセントの伸びを示しています。

2024年度第2四半期(中間期)決算報告 2024年度業績予想の修正について

業績予想の修正についてご説明します。第2四半期(中間期)を終えた足元の業績から、期末業績予想を修正しています。

売上高は、期初計画から1,000万円の増収、0.1パーセント増を見込んでいます。こちらは、エンジニアリング事業が堅調に推移したことによるものです。一方で売上原価は、業務効率化に取り組み、品質を担保しながら省力化を進めたことにより、労務費と委託費等が大きく伸びることなく空港内業務の回復に応需できる見込みです。

これらの結果、営業利益は期初計画の8億1,000万円から2億6,000万円、32.1パーセント増益となる10億7,000万円を予想しています。親会社株主に帰属する当期純利益は期初計画から2億3,000万円、44.3パーセント増の7億5,000万円を見込んでいます。総じてご説明すると、期末予想は期初計画対比で微増収増益としています。

なお、期初は前年同期比で増収減益を予想していましたが、微増収増益に修正しました。以上のとおり、業績予想の修正を進めています。

2024年度第2四半期(中間期)決算報告 貸借対照表、分析指標

貸借対照表について簡単にご説明します。スライド上段に、資産と負債の一覧を並べています。ここでポイントとなるのは、左下の分析指標です。分析指標のROEは8.0パーセントと、前年を上回ることができました。一方で自己資本比率は71.6パーセントとなり、この先の課題であると認識しています。

今後は、手元資金に加えて有利子負債等を活用しながら成長に向けた投資の実行を推し進め、50パーセント台に低減させたいと考えています。

2024年度主要取り組み ESG経営の推進

2024年度の主要取り組みについてご説明します。中期経営計画では、3つのステートメントとしてESG経営を推進し、成長の実現と戦略投資の還元の両立を行うというメッセージを掲げています。

こちらのスライドでは、ESG経営の推進についての取り組みを整理しています。環境(Environment)については、CO2排出削減量が前年同期比で7.2パーセント伸長しています。

また、航空機の脱炭素化に強い関心を持たれているGXI(グリーン・トランスフォーメーション・イニシアティブ)の主催で羽田空港視察会が開催されました。

今回は航空局東京空港事務所からの招聘に応じ、GXI産官学連携委員会構成員のみなさまに対して当社の航空機用動力設備とEV充電設備について詳細なご説明を行いました。今後も空港の脱炭素化に向け、広く理解を深める活動に努めていきます。

社会(Social)については、エージーピーにとって人材は価値創出の原動力であり、最大の資本であると考えており、戦略目標である成長事業の創出や技術研究開発等の実行を加速させるために、新たな人材の確保や従業員の能力開発を行っていきたいと考えています。タイ王国からの従業員を20名増員しており、現時点では38名のスタッフが活躍しています。

企業統治(Governance)については、コーポレートガバナンスコード、各原則への対応として、今期は8月に特別委員会を設置しました。

2024年度 主要取り組み 戦略投資と還元の両立

戦略投資と還元の両立についてご説明します。戦略投資として、更新投資、成長投資・事業投資、人的資本投資、研究開発投資を進めています。

更新投資は、固定式埋設型GPUの設備維持更新を進めています。また、「COMBO」導入について、お客さまの要望による機材の仕様変更等の対応を図っています。成長投資・事業投資は、必要となる機能具備に向けた技術調査・検証を開始しました。

人的資本投資は、賃金水準の引き上げと、外部から専門知識を有する人材の積極採用を進めています。研究開発投資は、当社固有の技術である固定式埋設型GPUの性能向上、技術革新に向けた技術研究開発を推進しています。

成果の還元として、第60期の配当は期初では中間配当20円、期末配当20円、年間配当は1株当たり40円を予想していましたが、直近の業績向上に伴い、通期業績予想を上方修正しましたので、配当予想も期末配当は5円増配の25円、年間配当予想は45円としました。

私からのご説明は以上となります。ご清聴、誠にありがとうございました。

質疑応答:スタンダード市場上場維持基準の適合について

司会者:「スタンダード市場上場維持基準適合の期限が迫っています。機関投資家との面談は昨年度に比べてどのように変化しましたか? また、社長は面談に何件参加しましたか?」というご質問です。

杉田:スタンダード市場の上場維持基準の適合に向けての期限が迫っていることは、承知しています。機関投資家との面談は前年度よりも増やしています。詳細については、この場での回答は控えたいと思います。

質疑応答:日米の政権変動が航空業界に及ぼす影響について

司会者:「日本および米国の政権に大きな動きが見られますが、航空業界や御社に及ぼす影響の懸念はありますか?」というご質問です。

杉田:現状においては、航空業界、当社に対しての影響の懸念は感じていません。

質疑応答:空港自体のCO2排出量削減に向けたEV化等の進捗について

司会者:「空港自体のCO2排出量削減に向けたEV化等の進捗で、具体的な動きがあれば教えてください。また、それに伴う貴社のビジネス機会を教えてください」というご質問です。

杉田:空港内においては、車両のEV化や自動運転化などが研究されています。車両のEV化が進展していくと当然、充電設備が必要になると考えています。加えて、電気の使用量が増大することも予想されます。

当社は空港内で電気のインフラサービスを行っている関係上、このインフラを十分に活用して、空港内のエネルギーマネジメントシステム(EMS)を開発・展開し、新たな事業の柱となるビジネスモデルを考えています。

EMSについては、現在、大学との共同研究を進めています。また、空港の再エネ化、蓄電池の活用により、さらなる展開の拡大も考えていますので、関係各所とも協議を開始しています。

質疑応答:株主総会での議案否決について

司会者:「今年度の株主総会で、会社が提案した議案が否決となりました。来年への改善点を教えてください」というご質問です。

杉田:議決権個数が多い株主の反対により、否決されたことは事実です。当社は大株主、個人株主を区別することなく、すべての株主に公平、公正、平等に情報提供することが大切だと考えています。

そのため、今年度は否決となりましたが、今後に向けて、指名報酬委員会を含め、鋭意検討を進めています。

質疑応答:GPU利用率が50パーセント程度の理由について

司会者:「GPU利用率が50パーセント程度とのことですが、環境問題として世界的にもクローズアップされているにもかかわらず、100パーセントにならない理由は何ですか?」というご質問です。

杉田:現状のGPU利用率は50パーセント程度となっています。私どもとしては、航空会社へいろいろなアプローチをしながら、利用率を100パーセントに上げていきたいと考えており、取り組みを進めているところです。

50パーセントから100パーセントに上げるには、なかなかハードルはあると思います。プロモーションを行い、エアラインさまにも環境貢献についてご理解いただくことで、なんとしてでも100パーセントを達成したいと考えています。

現状の50パーセントの理由については、個別に理由があると思いますので、詳しい回答は差し控えます。

質疑応答:年間配当について

司会者:「年間配当は1株当たり45円がベースと考えてよいでしょうか?」というご質問です。

杉田:今期の年間配当予想は1株当たり45円としましたので、今期については45円がベースになると考えています。

質疑応答:トランプ政権が事業に及ぼす影響について

司会者:「米国はトランプ氏が大統領になりそうですが、御社事業への影響など、現時点で想定されることはありますか?」というご質問です。

杉田:どのような状況になるかを想定することはなかなか難しいと思います。為替の変動により、インバウンド需要に変化が起きることになって、万が一、航空便数が減少する、または増加することになれば、影響が出てきます。

しかしながら、当社はインバウンドの人数ではなく、フライト数に影響を受けますので、即座に大きな影響はないのではないかと考えています。詳細は今後、検討していきたいと考えています。

質疑応答:今期の研究開発費について

司会者:「今期の研究開発費は3億3,000万円の予定だったと思いますが、金額の変更はありますか?」というご質問です。

杉田:研究開発を進めている中で、時期の先送り等が一部発生しています。したがって、若干少なくなる可能性もありますが、現在、詳細精査中というステータスとなっています。

質疑応答:上場維持に向けた取り組みの進捗について

司会者:「上場維持に向けた取り組みとして、進捗はどれくらいでしょうか? パーセンテージでご回答をお願いします」というご質問です。

杉田:このご質問に、パーセンテージで答えるのは非常に難しいと考えています。

2024年9月30日現在の流通株式比率は23.7パーセント程度となっています。残り2パーセント弱といったところですが、25パーセントまでの2パーセント弱を改善するのは、なかなかハードルが高いと考えています。

現在、大株主としっかりと議論した上で、自助努力を検討し、上場維持基準である流通株式比率25パーセントを達成すべく、全社一丸となって進めているところです。

質疑応答:第3四半期以降の業績予想について

司会者:「第3四半期以降の業績予想はどのように考えていますか? セグメントごとにご回答をお願いします」というご質問です。

杉田:第3四半期、第4四半期に向けた業績予想についてお話しします。動力供給事業は現状、インバウンド需要の後押しにより、航空機の運航便数が堅調に推移していますので、このまま予想どおり堅調に推移するのではないかと考えています。

エンジニアリング事業は、インバウンドにおける人の移動の増加に伴い、設備の更新工事などの進捗がありますので、この傾向はまだ続くのではないかと考え、今回の業績予想の見込みにも組み入れています。

商品販売事業は、フードシステム販売の先送りに加え、GSE等販売においては一部海外からの輸入品の販売もありますので、昨今の納期遅延などを懸念しています。そのようなかたちで今回、通期業績予想を修正しました。

質疑応答:物流倉庫関係の競合他社との差別化について

司会者:「物流倉庫の保守事業は期待できそうな反面、すでに物流倉庫に特化している競合他社と差別化できる点を詳しくお聞かせください」というご質問です。

杉田:私どもは物流倉庫関係の展開を進めています。他社と比較して差別化できる点について回答します。当社は60年にわたり、空港内で特殊機械設備の保守管理に携わってきました。その経験が、差別化できる点の1つだと思っています。

空港は、みなさまもご存知のとおり、非常に時間に厳しい世界です。そのような環境下で保守管理を長年実施してきた実績は、1つの大きなアドバンテージだと思っています。

また、物流保守サービスに従事する従業員を現状70人以上抱えています。この70人が一体となって取り組んでいます。このような規模で取り組んでいる企業はあまり多くないと聞いていますので、こちらも1つのアドバンテージだと考えています。

最後に、当社の従業員、技術者は、電気や機械に関する技術をしっかり備えています。成果として、電気・機械に係る国家資格、その他のいろいろな資格について、1人当たり平均で9つ以上の資格を保有している技術者が多数います。この技術力もアドバンテージになると考えています。

質疑応答:動力供給事業が株主の航空会社の業績に与える影響について

司会者:「航空機への動力供給事業において、トップシェアであることに強みを感じています。日本航空が株主ですが、日本航空の業績への影響は大きいのでしょうか?」というご質問です。

杉田:ご質問にあるとおり、日本航空は株主です。日本航空だけではなくて、ANAホールディングスも株主です。本邦エアライン2社、大手エアライン2社が株主であることは事実です。

確かにこの2社の業績に与える影響は少なくはないと考えていますが、外国のエアラインや本邦の他のエアラインにも、しっかり当社GPUをご利用いただいています。私どもは、当社GPU設備を公共インフラと位置づけており、公共的なものとして中立的に公平なサービスを提供することを心がけています。

質疑応答:値上げの予定について

司会者:「原材料や資材、人件費などの上昇により、各業界で値上げが行われていますが、今後値上げを行う予定はありますか?」というご質問です。

杉田:原材料については、調整金のかたちでアドオンすることができています。おっしゃるとおり、人件費、資材、物価高の影響を当社も受けていますので、今後、値上げを行うことも含めて、料金のメニューなどを検討しています。

質疑応答:今後の増配について

司会者:「期末配当が増配予想となりました。業績次第になるとは思いますが、さらなる増配も期待してよいでしょうか?」というご質問です。

杉田:おっしゃるとおり、業績次第となりますが、業績次第ではさらなる増配も検討していきたいと考えています。

質疑応答:「空飛ぶクルマ」などの技術革新が及ぼす影響について

司会者:「『空飛ぶクルマ』などの技術革新が、御社に与える影響や機会はありますか?」というご質問です。

杉田:「空飛ぶクルマ」などの技術革新に対して、当社が影響を受けることは、今のところは、良い面も悪い面もないと理解しています。このような技術の革新がどんどん進んでいくことは、とても夢があることですので、会社として注視はしていきたいと思います。

質疑応答:進捗率が悪い事業における対策について

司会者:「計画に対し進捗率が悪い事業では、どのような打ち手を考えていますか?」というご質問です。

杉田:今期から、目標に向かって戦略を実行するに当たり、スピードアップを図るために、「チーフオフィサー制度」や「戦略担務」などを設置・導入しています。中間まで取り組んできて、確かに進捗が悪いものも見えてきました。

こちらについては経営層が一丸となって検討しているところですが、当然採算性の低い事業等については、選択と集中を行い、必要に応じた策を講じ、切り抜けていくことも視野に入れています。

杉田氏からのご挨拶

杉田:みなさま、私どもの説明会におつきあいいただきまして、誠にありがとうございました。これにて説明会を終了したいと思います。

機関投資家向け説明会での質疑応答

以下は機関投資家向けに行われた説明会での質疑応答の内容です。

質疑応答:社長交代後の変化について

質問:経営トップが交代してから少し時間が経過していますが、大株主、客先との事業上の良い変化、悪い変化は生じていますか?

回答:良い点としては、株主からの社長ではないことで、社員のモチベーションは高くなっていると感じています。また、外形的な見られ方としても、上場企業としての適切なガバナンス水準を備えてきたとの理解を得られやすくなったのではないかと考えています。

悪い変化については、これまでの慣習からエージーピーは変化を起こしている過渡期であると考えていますが、ガバナンスについて十分に理解が得られていないのではないか、変化に時間がかかるのではないかと考えています。

質疑応答:下期の業績予想について

質問:中間期の好調さを背景に通期業績予想の上方修正を行っていますが、エージーピーの業績は下期に偏重する傾向があると想定しています。下期計画は売上で増収、営業利益ベースでみると上期とほぼ横ばいに見受けられますが、その理由は何でしょうか?

回答:売上およびセグメント利益は下期偏重と予想していますが、下期は全社費用が事業投資検討における活動等により大きくなる見込みであり、営業利益ベースでは下期偏重傾向が薄くなっています。

質疑応答:中期経営計画について

質問:中期経営計画の具体的な数値目標をあらためて教えてください。

回答:2022年度から2025年度中期経営計画では、最終年度である2025年度において、売上高150億円以上、営業利益率とROEについて10パーセント以上を業績目標としています。また、CO2排出量の削減については、33万5,000トン以上を目標としており、空港におけるCO2排出量削減の実現に向け推進しています。

また、空港外売上比率20パーセント以上も、中期経営計画の目標の1つとしています。空港については、ボラティリティの高い業界であることから、事業を安定させるためにも空港外売上高比率20パーセント以上を目指しています。足元では空港外比率12パーセントとなっており、残り8パーセント以上を伸ばしていきたいと考えています。

財務面では、有利子負債を有効活用しながら100億円のキャッシュアロケーションを設定し、積極的な成長投資、設備更新投資、人的資本投資、研究開発投資などを計画するとともに、中期経営計画期間4年間で、総還元性向100パーセント以上と株主還元の充実を図る計画となっています。

資本効率を向上させ、自己資本比率50パーセント台を目指しています。

質疑応答:グローバル戦略について

質問:今後のグローバル戦略について、タイ王国のほかにどのようなエリアをターゲットにしていますか?

回答:現状はタイ王国以外のエリアに対して具体的な投資をする事業展開をする計画はありません。しかしながら、他の国からもビジネスに関する声がけをいただいています。全体リソースを考慮し、段階的に海外展開を進めていくことを考えています。

まずは、タイ王国で当社固有の技術である動力供給設備を展開することを目標としています。

質疑応答:新規事業の進捗について

質問:新規事業の具体的な進捗状況について教えてください。

回答:新規事業については、物流保守サービスがあり、空港内のエンジニアリング事業で培った技術力を活かし、空港外へ展開しています。

物流2024年問題の解決に向けて、物流事業の省人化・省力化に貢献する機材・設備を検索し、国内への導入を目指して海外メーカーとの代理店契約を締結し、国内営業を強化しています。

また、当該物流保守サービス事業については、メーカーからの業務請負ではなく、物流設備オーナーとの直接契約へ転換すべく、交渉を進め、事業成長を目指しています。

加えて、空港における動力供給事業の基盤を活かして、空港内におけるEV車展開、再エネ利用の普及に必要となるAI蓄電池やエネルギーマネジメントシステムなどの事業に参画すべく、空港管理会社さまと協議を始めています。

質疑応答:今後の投資について

質問:自己資本比率も高い状態で、今後の投資は自己資本または借入による調達でエクイティファイナンスはないと見ていいでしょうか?

回答:自己資本比率が高い状態にあるという点については、そのとおりです。

一方で、当社は主要な8空港で事業を展開しており、日本の空港インフラを支える責任を担っています。すべてのお客さまに対し、当社の設備を安全にご利用いただけるよう、インフラサービスを継続的に提供する必要があります。

これらの設備には多額の投資が必要であり、また定期的な設備更新や、各空港の再編に伴う再投資が求められます。そのため、一定の内部留保を確保することが必要不可欠です。今後の資金調達に関しては、設備投資の回収には10年から20年を要するため、金融機関からの借入だけでは賄いきれません。

そのため、有利子負債を活用しつつも、必要に応じてエクイティファイナンスを組み合わせることは検討の範囲に入れています。

さらに、将来の成長を見据えた投資も積極的に行う計画を立てており、これらに必要な資金については資本効率を考慮し、負債(debt)と自己資本(equity)のバランスを取りながら、最適な資金調達手段を実行していく予定です。

質疑応答:流通株式比率向上について

質問:流通株式比率に関して、エージーピーの取り組みは何なのでしょうか? エクイティファイナンスについても述べていましたが、公募増資も取り組みの1つなのですか?

回答:上場維持計画書に記載しているとおり、過去の経緯を踏まえ、当社株式の大部分を保有されている3主要株主さまに対し、株式の保有比率の低減についてご協力をお願いしている状況です。

しかしながら、何らかの理由でこれが実現しない場合には、自助努力により、何としてでも上場維持を堅持していきたいと考えています。

公募増資については選択肢の1つとして認識していますが、株価への影響を十分に考慮する必要があることも理解しています。そのため、手段については慎重に検討を進めていきたいと考えています。

質疑応答:エンジニアリング事業の業績について

質問:エンジニアリング事業は、利益率も改善し好調に伸びています。これは、サービス価格の改定が堅調なのか、生産性が上がっているのか、要因は何なのでしょうか?

回答:エンジニアリング事業において、適切なプライシング改善を進めていることは事実ですが、人材不足の中、業務効率化に取り組み、品質を担保しながら省人化、省力化を試みた結果が、利益改善に大きく貢献しています。

人件費の増加をおさえつつ、航空需要が回復する中、既存の人員で応需することができています。

質疑応答:GPU利用率100パーセント目標について

質問:GPU利用率の目標は2030年までに100パーセントです。一方、現状の進捗は中間期でいまだ54パーセントとありましたが、100パーセントにもっていく方策は何なのでしょうか? また、GPU利用率のアップは、業績にいい影響を与えると考えていいのでしょうか?

回答:エージーピーは空港における環境貢献のリーディングカンパニーとして、主要空港で駐機中の航空機に必要な電力・空調等の供給サービスを60年にわたり提供しており、ナショナルアジェンダであるカーボンニュートラルに沿って、当社GPU設備の利用率100パーセントを通して、さらなる環境貢献を目指し、これを達成するためにも当社設備を使用するすべての航空会社に対して中立的かつ公平に安定したサービスを提供することが重要な使命と考えています。

ついては、空港の脱炭素化をともに推進する航空会社さまにもメリットがある、環境貢献インセンティブなどを考慮した新たな料金メニューの導入を検討しています。エージーピーは環境貢献と利益創出を両立させ企業価値向上を目指します。

質疑応答:創業60周年イベントについて

質問:創業60周年ですが、記念イベントなどは予定されているのでしょうか?

回答:エージーピーは、今期が第60期で、来年は創業60周年となります。来年に向け記念イベントなどの検討を開始したところで、アニバーサリーイヤーを祝う催しを検討しています。

※機関投資家向け説明会での質疑応答は、企業提供の書き起こしになります。

配信元: ログミーファイナンス
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