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澁澤倉庫のニュース
*16:57JST 澁澤倉庫 Research Memo(7):持続的な企業価値向上に向けた「Shibusawa 2030 ビジョン」
■中期経営計画
1. 「Shibusawa 2030 ビジョン」
(1) 渋沢栄一の精神とミッション
創業者・渋沢栄一の「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」という精神は、現在のサステナビリティに通じる考え方である。渋沢栄一の精神を受け継ぐ澁澤倉庫<9304>は、コーポレートスローガンを「永続する使命。」と掲げ、道徳と経済を両立することで社会の持続的成長に貢献し、あらゆるステークホルダーの未来を豊かにし、企業として成長することを目指している。また、「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」という精神を共有すべき価値観(Value)と位置付けるとともに、物流を越えた新たな価値創造により持続可能で豊かな社会の実現を支えることを果たすべき社会的使命(Mission)とした。そのうえで、目標とする姿(Vision)として、効率追求から価値創造へと転換することで、顧客の事業活動に新たな価値を生み出すValue Partnerとなることを目指している。
(2) 「Shibusawa 2030 ビジョン」の概要
同社はVision達成に向け、競争力の強化、サービス領域の拡大、持続的な企業価値向上のためのESG経営を進めるため、2021年に「Shibusawa 2030 ビジョン」を策定した。「Shibusawa 2030 ビジョン」を3つのステージに分け、競争力の強化では、飲料や日用品など消費財物流の専門性や東名阪や千葉地区などドミナントエリア、多品種少量貨物の先進的オペレーションといった強みを深化・追求することで、“カテゴリーNo.1”の物流サービスを提供する。サービス領域の拡大では、流通加工を含む既存サービスを高度化することに加え、ECへの対応や包材設計、受発注代行、在庫配置計画、データ加工分析、決済代行といった物流の枠を超えたアウトソーシングサービスを提供する。不動産事業も積極化して、スマートで強靭なポートフォリオを構築する考えだ。一方、ESG経営を進めるため、ステークホルダーとの共存共栄、多様な人材が働きがいを感じる労働環境・企業風土、実効性のあるコーポレートガバナンスを構築する計画である。このようなビジョンを実践することで、サプライチェーン全体のイノベーションを進め、顧客の事業活動全般にわたって新たな価値を創造するパートナーへと進化する方針である。
業績好調で、「Shibusawa 2030 ビジョン」を上方修正
2. 「中期経営計画2023」振り返り
ファーストステージの「中期経営計画2023」では、重点施策として、倉庫業務での新規拠点開設や工場内物流請負など新規業務の開始、港湾運送業務・陸上運送業務で既存業務の拡大と新規輸送の獲得に努めた。この結果、詳細は後述するが、2024年3月期に営業収益と経常利益は当初計画を達成した。特殊要因などで未達となった営業利益も2023年3月期には目標を達成しており、重点施策に取り組んだ成果があったと言える。このようにファーストステージの「中期経営計画2023」が想定以上の進捗となったため、「Shibusawa 2030 ビジョン」の2031年3月期の目標を、営業収益1,000億円、営業利益60億円、経常利益62億円から、営業収益の1,000億円はそのままに、営業利益を65億円、経常利益を70億円へと上方修正した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<AS>
1. 「Shibusawa 2030 ビジョン」
(1) 渋沢栄一の精神とミッション
創業者・渋沢栄一の「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」という精神は、現在のサステナビリティに通じる考え方である。渋沢栄一の精神を受け継ぐ澁澤倉庫<9304>は、コーポレートスローガンを「永続する使命。」と掲げ、道徳と経済を両立することで社会の持続的成長に貢献し、あらゆるステークホルダーの未来を豊かにし、企業として成長することを目指している。また、「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」という精神を共有すべき価値観(Value)と位置付けるとともに、物流を越えた新たな価値創造により持続可能で豊かな社会の実現を支えることを果たすべき社会的使命(Mission)とした。そのうえで、目標とする姿(Vision)として、効率追求から価値創造へと転換することで、顧客の事業活動に新たな価値を生み出すValue Partnerとなることを目指している。
(2) 「Shibusawa 2030 ビジョン」の概要
同社はVision達成に向け、競争力の強化、サービス領域の拡大、持続的な企業価値向上のためのESG経営を進めるため、2021年に「Shibusawa 2030 ビジョン」を策定した。「Shibusawa 2030 ビジョン」を3つのステージに分け、競争力の強化では、飲料や日用品など消費財物流の専門性や東名阪や千葉地区などドミナントエリア、多品種少量貨物の先進的オペレーションといった強みを深化・追求することで、“カテゴリーNo.1”の物流サービスを提供する。サービス領域の拡大では、流通加工を含む既存サービスを高度化することに加え、ECへの対応や包材設計、受発注代行、在庫配置計画、データ加工分析、決済代行といった物流の枠を超えたアウトソーシングサービスを提供する。不動産事業も積極化して、スマートで強靭なポートフォリオを構築する考えだ。一方、ESG経営を進めるため、ステークホルダーとの共存共栄、多様な人材が働きがいを感じる労働環境・企業風土、実効性のあるコーポレートガバナンスを構築する計画である。このようなビジョンを実践することで、サプライチェーン全体のイノベーションを進め、顧客の事業活動全般にわたって新たな価値を創造するパートナーへと進化する方針である。
業績好調で、「Shibusawa 2030 ビジョン」を上方修正
2. 「中期経営計画2023」振り返り
ファーストステージの「中期経営計画2023」では、重点施策として、倉庫業務での新規拠点開設や工場内物流請負など新規業務の開始、港湾運送業務・陸上運送業務で既存業務の拡大と新規輸送の獲得に努めた。この結果、詳細は後述するが、2024年3月期に営業収益と経常利益は当初計画を達成した。特殊要因などで未達となった営業利益も2023年3月期には目標を達成しており、重点施策に取り組んだ成果があったと言える。このようにファーストステージの「中期経営計画2023」が想定以上の進捗となったため、「Shibusawa 2030 ビジョン」の2031年3月期の目標を、営業収益1,000億円、営業利益60億円、経常利益62億円から、営業収益の1,000億円はそのままに、営業利益を65億円、経常利益を70億円へと上方修正した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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