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【QAあり】フューチャーリンクネットワーク、修正計画から増収増益で着地 今期は高単価商品・新規事業・ふるさと納税の伸長で売上高前年比+13.5%を計画

投稿:2024/10/23 08:00

2025年8月期 サマリー

石井丈晴氏(以下、石井):代表取締役の石井です。株式会社フューチャーリンクネットワークの2024年8月期決算説明会を始めます。

2024年8月期の業績についてのサマリーです。売上高は前年同期比9.6パーセント増の15億1,500万円、売上総利益は前年同期比8パーセント増の9億5,300万円、営業利益はマイナス3,800万円、当期純利益は300万円となっています。

2025年8月期の業績予想については、売上高は前年同期比13.5パーセント増の17億1,900万円、売上総利益は前年同期比18.4パーセント増の11億2,800万円、営業利益は5,500万円、当期純利益は4,000万円としたいと思っています。

2024年8月期 通期連結業績 結果サマリー

内容について詳しくご説明していきます。まずはサマリーです。2024年7月に修正した計画に対しては各数値が超過し、増収増益で着地しました。

サマリーの1点目として、「まいぷれ」の平均単価は戦略どおり上昇するも、高単価商品の全国展開速度に課題が残っています。当初の戦略どおり、「まるまるおまかせプラン」等の高単価商品の販売に注力した結果、平均単価が増加し、前年同期比2,810円増となりました。一方で、課題のパートナーエリアの展開については依然苦戦しており、受注速度を上げきれていない状況です。

2点目は新規事業です。新規事業は着実に進捗しており、2025年8月期以降の収益貢献を予定しています。「まちスパチャプロジェクト」は、自治体からの評価が非常に高く、顧客満足度の高さから継続契約につながっています。また、2024年9月より地域活性とAIがテーマの地域活性AIテクノロジーズ株式会社を新設し、事業を開始しています。

3点目の公共ソリューション事業については、一部案件が特別利益の計上となったものの、おおむね予想どおりに進捗しています。ふるさと納税の寄付増加施策、地域ポイントのエリア拡大、その他受託案件などが売上に貢献しています。

また、一部の受託案件が補助金事業となったことで特別利益の計上となり、営業利益としてはマイナスがあったものの純利益に貢献する結果となりました。

2025年8月期 通期連結業績 予想サマリー

2025年8月期の業績予想のサマリーです。売上高は17億1,900万円、営業利益は5,500万円、純利益は4,000万円の予想です。2024年8月期までの結果も踏まえ、売上の伸びは保守的な見込みながらも利益率改善に注力し、着実な成長を目指しています。

引き続き高単価商品の販売に注力していきますが、パートナーエリアの展開速度は保守的に見積もっています。単価を重視する基本戦略については継続し、「まるまるおまかせプラン」以外の高付加価値サービスの展開も見込んでいます。

パートナーエリアの展開にはまだ課題が残っています。仮説はもちろんありますが、現段階で確実な解消が見えていないため保守的に計画しました。

新規事業領域については、成長を感じているものの現段階では保守的に計画しています。新会社の業績を含む新規事業の展開では、いまだ不確実性が高い部分が残っているため、現段階で読めている数字での試算となります。

公共ソリューション事業に関しては、大型自治体が受託をすでに決定しており、ふるさと納税において伸長する計画です。2024年8月期に受託した大型自治体の影響、マーケティング施策の奏功を見込んで、ふるさと納税の売上高は前年同期比18.3パーセント増で計画しています。

アジェンダ

事業概要、2024年8月期 連結業績ハイライト、ビジネスハイライト、2025年8月期 連結業績予想、そして今後の成長戦略という順番でお話しします。

企業理念

まずは事業概要です。当社は創業以来、「地域活性化を継続的かつ発展的事業の形で実現することで、社会に貢献する。」という事業目的を愚直に貫いています。

ビジネスモデルの概要

ビジネスモデルの概要です。当社は、地域情報プラットフォーム「まいぷれ」事業を核に、地域における事業者の情報発信・経営支援を行う地域情報流通事業セグメントと、国や自治体の公共の課題を解決する公共ソリューション事業セグメントの2つのセグメントで事業を展開しています。

当社の直営エリアで培ったビジネスモデルを、全国の運営パートナーにインストールするかたちで展開しています。フランチャイズに準じたモデルで、各地域に根づいた企業を我々がパートナーとしてお誘いし、この事業に取り組んでいただくかたちです。

この事業モデルにおける新しい事業や新しいサービスは、スライド右側に記載している事業成長ロードマップのように、まずは直営地域を中心とした特定地域でのフィジビリティを行います。このフィジビリティの先行パートナーの一部を巻き込みながら、ノウハウ蓄積、システム化を図り、さらにスケーラビリティの検証を経て全国に事業を展開しています。

事業セグメントと収益構造

事業セグメントと収益構造です。我々はスライド中央の「まいぷれ」というロゴから、下に向かっている矢印の先にある地域事業者に対して「まいぷれ」のサービスを提供しています。このプラットフォームの利用の対価として、月額サブスクリプション型で収益があり、これが当社の事業モデルです。

また、全国の運営パートナーにこの事業モデルをフランチャイズのかたちで提供しています。運営パートナーがいる地域では、運営パートナーのスタッフが各地域の事業者に「まいぷれ」のご案内をしています。運営パートナー利用料を事業者からいただき、その一部を当社にロイヤリティとして払っていただいています。これが、地域情報流通事業セグメントにおける中心事業です。

その他、地域情報流通事業では、地方自治体や企業からマーケティング支援を行う対価として販促費をいただく事業もあります。

スライド上部の公共ソリューション事業についてです。当社が国や自治体に提供できるソリューションとして、今であればもっとも売上比率の高いふるさと納税BPO事業は、当社ならではのソリューションを提供し、その対価として委託費、手数料をいただくモデルです。

新規事業については、それぞれ地域情報流通事業セグメントに計上されるもの、公共ソリューション事業セグメントに計上されるものがあります。また、当社の子会社である株式会社公共BPOは公共ソリューション事業セグメントに、地域活性AIテクノロジー株式会社は地域情報流通事業セグメントに分類されます。

事業セグメントと収益構造

事業セグメントと収益構造です。まいぷれ関連売上は直営エリアでの「まいぷれ」利用料のことです。

パートナー関連売上のうち、パートナー加盟料等とは、パートナーから初期にいただく初期加盟金で、ロイヤリティ売上(固定)は、パートナーになっていただいた上で売上にかかわらず固定額でいただくロイヤリティ売上です。ロイヤリティ売上(変動)は、パートナー各社の上げた収益のうち、一部をレベニューシェアとしていただく部分です。

この直営エリアの「まいぷれ」利用料とパートナーエリアのロイヤリティ売上(変動)が、当社がMRRとして成長戦略上、重要視している売上項目となります。

また、マーケティング支援売上には、新規事業関連売上が含まれています。

公共ソリューション事業は、スライドに記載のとおりの売上項目で構成されています。

P/L

2024年8月期の連結業績ハイライトです。2024年8月期の売上高は15億1,500万円、営業利益はマイナス3,900万円でした。新規事業への投資により営業赤字ですが、当期純利益は黒字転換しています。

地域情報流通事業セグメント 業績概況

セグメントごとの概況です。地域情報流通事業セグメントについては、売上高は8億1,500万円、営業利益は2億3,600万円となっています。

2023年9月から「まるまるおまかせプラン」を全国で販売開始したことで、まいぷれ関連売上、パートナー関連売上が着実に増加しています。

また、第3四半期まで前年同期比での進捗が遅れていたマーケティング支援売上も、販促案件の大型受注と新規事業の影響により伸長しています。

地域情報流通事業セグメント KPI進捗(プラットフォームの価値)

KPIです。2024年8月期第4四半期の「まいぷれ」プラットフォーム利用店舗数は、前年同期比423店舗減の1万7,784店舗です。こちらは、2024年8月期の戦略を優先した結果として純減しています。

一方で平均単価は戦略どおりで、計画には若干届かなかったものの、第4四半期は前年同期比2,810円増の9,031円と大きく増やすことができました。

地域情報流通事業セグメント KPI進捗(プラットフォームの広がり)

運営パートナーは前年同期比8社増の168社で、展開エリア数は前年同期比42市町村増の914市区町村となっています。

公共ソリューション事業セグメント 業績概況

公共ソリューション事業セグメントです。公共ソリューション事業セグメントの売上高は6億9,900万円、営業利益は1億400万円で終わっています。2023年10月のふるさと納税基準改正前の需要増の影響で、年間トレンドに変化があったものの通期で前年同期比増となりました。

また、ふるさと納税寄付額増加施策、神奈川県の市町村DX推進事業、大阪府貝塚市とのつげさんポイント事業、熊本県玉名市の施設利用事業など、各種案件が売上に貢献し、良い影響を与えています。

公共ソリューション事業セグメント KPI進捗

公共ソリューション事業セグメントでは、ふるさと納税の寄付額をKPIとしています。2024年8月期は前年同期比8億7,600万円増の69億円で、計画達成率は100.9パーセントでした。

販売管理費の推移

販管費の推移です。投資を続けつつも、人件費を中心とした各種販管費の抑制を行ってきました。通期で販売管理費売上高比率は前年比3.3パーセント減とすることができています。

2024年8月期 年間ビジネストピックス

2024年8月期のビジネスハイライトです。まずは年間トピックスをご紹介します。2023年9月に、「まるまるおまかせプラン」の全国販売を開始しました。

それと同時に、新規事業の1つである、地域の魅力的な産品を集めたカタログギフト第2弾「まいぷれのご当地ギフト 船橋市のカタログギフト」の販売を開始しました。それまでは千葉県版しかなかったのですが、2024年8月期第1四半期に第1弾として市区町村版を提供できました。

第2四半期では「まちスパチャプロジェクト」の第1弾を岩手県八幡平市にて開始しています。これは新規事業のもう1つです。第2四半期のうちに第2弾として岡山県新見市でも開始しています。

そして、「まるまるおまかせプラン」の利用店舗数が100店舗を突破したのも第2四半期です。また、大阪府貝塚市にて地域ポイント「つげさんポイント」を開始しました。

第3四半期には、熊本県玉名市にサテライトオフィス兼コワーキングスペース「HOME(ホーム)」を開設しています。また、「まちスパチャプロジェクト」第3弾を茨城県鉾田市にて開始しました。続けて第4弾を福島県喜多方市で開始しています。

同じく第3四半期に、神奈川県の市町村DX推進事業を受託しました。そして、「まいぷれのご当地ギフト」の第3弾目として、川口市版「1110MARCHE」を販売開始しました。

第4四半期は、新潟県見附市にてふるさと納税支援業務を開始しています。また、「まいぷれのご当地ギフト」シリーズの累計販売数が1,000個を突破しました。そして、株主のみなさまに当社サービスを知ってもらう意味も含めて、株主優待制度を導入しました。

同じく第4四半期に、2024年8月期への貢献は少なかったのですが、千葉県船橋市にてふるさと納税支援業務を開始しています。

まるまるおまかせプラン店舗数とMRR(Monthly Recurring Revenue)の推移

「まるまるおまかせプラン」の進捗についてご報告します。2023年9月から全国販売を開始した「まるまるおまかせプラン」について、件数よりも単価を重視する戦略を具現化するために販売に注力し、結果としてMRRは着実に増加しています。

一方、特にパートナーエリアでの展開加速には苦戦しています。結果として、MRRも件数も当初想定を下回る伸びになっています。スライド左側がMRRの推移で、月額のMRRは着実に増加していますが、もっと早く進捗させられるはずで、速度が上がりきっていないのが現状です。

「まるまるおまかせプラン」の利用店舗数の推移に関しても、いくつかのプランの変更、チューニングを行っている中で、パートナーへの展開速度が上がり切っていないところがあります。もちろん解決策の仮説もあり手を打っていますが、未だ確信を持っていないのが現状です。

2024年8月期の実績と翌期の取り組み

「まるまるおまかせプラン」に関しては、直営エリアでは確かな手応えを得られ、顧客ニーズを本当に実感しています。直営エリアでは新規顧客の10パーセントから20パーセントに「まるまるおまかせプラン」を付与できており、顧客満足度も非常に高くなっています。

また、新設した「エンタープライズプラン」は、月額10万円以上で運用内容を個別設計するプランで、こちらも順調に受注しています。直営エリアでは実績を踏まえて営業人数を増強し、さらなる成長加速を見込んでいます。

一方で、パートナーエリアは依然として課題が残っています。もちろん実績が出ているパートナーもいますが、全体的には直営水準にまだ届いていません。商品性質の営業難易度の高さがぬぐいきれず、営業指導方法を強化するもまだ速度は上がっていない状況です。

2025年8月期においては、まずは従来商品の「セルフプラン」から着実に受注していく方向に営業指導をシフトしようとしています。サポート体制全体を見直し、指導力を底上げすることで、従来商品の契約を着実に伸長するつもりです。そして、その中から、契約数の10パーセントから20パーセントに「まるまるおまかせプラン」を付与することを目指しています。

また、さらに売りやすく効果が出やすい状態にするために、メディアの価値を高めて商品力を強化していく予定です。

AI活用によるサービスレベル向上

先日公開したリリースでご紹介したように、AI技術の活用を進めています。「まいぷれ」のプラットフォームのAI実装はあらゆる場面で進んでおり、その1つが管理者向けAI対応ニュースシステムのリリースです。

運用代行の業務効率化は「まるまるおまかせプラン」の利益率に直結する重要なテーマです。これは、以前からお話ししていた、AIの活用などで利益率を上げていくことの一部です。AIが当社の「まいぷれ」のニュース作成を支援する機能が開発されており、これによって我々は「まいぷれ」の強さである質を担保しながら、ディレクターの工数削減を実現しています。

今後は、AI開発されたサービスに対しエンドユーザー向けにアップデートを施していき、新商品開発やサービス力向上を行うのはもちろん、営業資料作成や商談準備にも活用し、さらなる受注率向上と営業に伴うコスト削減を目指しています。

「まいぷれ」運用業務全体においても、AI活用によって業務効率化が実現できると思っており、着手している状況です。

P/L

2025年8月期の連結業績予想です。売上高は17億1,900万円、営業利益は5,500万円、当期純利益は4,000万円という計画をしています。ふるさと納税や直営のまいぷれ関連売上、新規事業など、2024年8月期で実績が出た領域の伸びに加えて、利益率改善の結果を反映するかたちで予想しています。

KPI

KPIです。「まいぷれ」プラットフォーム利用店舗数は前年同期比238店舗増の1万8,022店舗、平均単価は前年同期比4,585円増の1万3,617円となっています。運営パートナー数は前年同期比3社増の171社、展開エリア数は前年同期比9市町村増の923市区町村です。ふるさと納税寄付額は前年同期比28億4,000万円増の97億4,000万円となっています。

引き続き単価向上を軸に据えるものの、店舗数増にも転じていきたいと思っています。また、ふるさと納税寄付額の増加に関しては、すでに2024年8月期中に決まった大型自治体の影響があり、それを見込んだかたちです。

事業成長モデルの基本方針

今後の成長戦略です。当社はこの成長戦略において、プラットフォームの価値を上げ、広がりを作り、その上に公共ソリューションを載せていくという軸を置いています。プラットフォームの価値とは、利用店舗数と平均単価の掛け算と、それを展開してくれるパートナーエリアの広がりです。ここから上がってくる経常指標をMRRとし、当社の中でMRRを上げていくことを成長戦略の重要な点としています。

「まいぷれ」のMRRが上がることは、すなわち「まいぷれ」プラットフォームの広がりで、「まいぷれ」があるからこそ公共ソリューションを展開できるエリアが広がってくることを意味します。それによって公共ソリューションの事業売上と利益も増えていきます。

さらに今、当社が持っているノウハウや体制を活かした新規事業を仕掛けていくことが、成長戦略の絵図です。

事業成長ロードマップにおける各取り組みのステータス

新規事業展開の進捗について、スライドの図でご説明します。まず直営について、公共施設利活用はいまだフィジビリティの段階にあります。

「まいぷれのご当地ギフト」と「まちスパチャプロジェクト」の新規事業の2つは、ノウハウ蓄積とシステム化を進めています。川口市をはじめとする先行パートナーでも始まりつつあり、まさにこれからスケーラビリティの検証に入る段階です。

補助金・助成金支援サポートは2023年8月期からスタートしているサービスで、こちらもスケーラビリティの検証中です。また、「ふるさと納税BPO」「まいぷれアナライザー」「まるまるおまかせプラン」などは、全国に展開している状況です。

MRR(Monthly Recurring Revenue)領域の成長ポテンシャル

当社の成長戦略の中心であるMRRについてご紹介します。スライド左側の図をご覧ください。「まいぷれ」のターゲット市場である日本国内の第3次産業事業所は、全国に421万社あります。

先行運営地域の実績をもとに、このうち6パーセントの25万社が、当社のクライアントとして従来型「まいぷれ」サービス、すなわちセルフプランをお申し込みいただける可能性があると考えています。そして、25万社のうち、まだ数字が出し切れていない部分はありますが、10パーセントから20パーセントが「まるまるおまかせプラン」をご利用いただけると試算しています。

直営エリアとパートナーエリアの比率、さらにパートナーエリアの場合のレベニュー率を概算で計算すると、「まいぷれ」のターゲットMRRとして、10億4,000万円から17億1,000万円が算出できます。

したがって、当社の成長戦略の軸であるMRRのターゲットは10億円から17億円で、ARRでは120億円から204億円をターゲットに長期成長を見込んでいます。

今後の成長イメージ

今後の成長イメージです。スライドのグラフの一番下は、地域情報流通事業セグメントにおける、従来型「セルフプラン」を中心としたプラットフォーム利用料をイメージしています。この安定収益で成長している部分に、新サービスの「まるまるおまかせプラン」を含む高単価なサービスを積極展開する計画です。

さらにこの上に、公共ソリューション事業、新規事業を乗せています。現状では、「まちスパチャプロジェクト」「まいぷれのご当地ギフト」、地域活性AIテクノロジーズ株式会社などがここに入ってきます。このようなサービスを積極展開することにより、広く大きく成長させていくというのが当社の成長戦略です。

質疑応答:地域活性AIテクノロジーズ株式会社の設立理由について

司会者:「子会社の地域活性AIテクノロジーズ株式会社を設立した理由と、御社の企業価値向上にどのように貢献するのかを教えてください」というご質問です。

石井:地域活性AIテクノロジーズ株式会社の設立理由からご説明します。当社はかねてから「まいぷれ」プラットフォームへのAI実装を進めてきました。それにより、相応のAIのノウハウ、知見が蓄積しつつあります。一方、地域に目を向けると、まだAIに関するリテラシーが低い企業が多くあると認識しています。

「まいぷれ」で培ったAIの技術を他社に提供する場合、AIの持つ可能性やマーケットの広がり、さらに速度感を担保するためには、フューチャーリンクネットワークの中の一部署よりも、別法人で展開していったほうが、営業上も人材獲得上も機動性が得られるのではないかという判断で、別会社を設立しました。

事業展開の1段階目として、「まいぷれ」でお付き合いのある中小事業者をターゲットに、リスキリング事業の実践を始めています。AIによって業務効率化が多く見込める中、特に我々が強い展開力を有している地方都市においては、なかなかそれを得る機会がありません。そのような場所に当社がリスキリングを提供していきます。

そして、リスキリングしながら「まいぷれ」が培ったAI技術を「まいぷれ」以外の部分に応用して展開していこうというのが、2段階目です。こちらは具体性が増し次第、随時ご紹介していきます。

当該会社は100パーセント、フューチャーリンクネットワークの子会社です。収益上、連結として業績に貢献するのはもちろんのこと、別会社としてAIを標榜することによって、情報の集まり方にすでに違いが出始めています。

結果として、地域活性AIテクノロジーズ株式会社が集めたAIノウハウが、「まいぷれ」プラットフォームのAI活用・実装へのさらなる速度アップにつながることが大いに期待できます。こうした点でも、収益に大いに貢献できるものと考えています。

質疑応答:「まるまるおまかせプラン」のパートナーエリア展開について

司会者:「『まるまるおまかせプラン』のパートナーエリア展開が苦戦している理由は何でしょうか? 今後の展開速度はどうなるのでしょうか?」というご質問です。

石井:これまで当社のサービスは、「まいぷれ」プラットフォームをご利用いただいているお店や事業者の方々が自ら情報を発信するのを支援するツールとして長らく展開してきました。

一方、「まるまるおまかせプラン」は、ツールの提供に加えて運用も代行するサービスです。ツールの提供のみならず、代行業務を引き受けるという違いが、直営地域において営業担当の習熟に時間を要したのですが、パートナーエリアの場合にはより一層の時間を要していることが苦戦の理由の1つです。

もちろん、価格帯が大きく異なることも要因の1つだと思いますが、これは乗り越えられるものだと考えており、やはり我々の教育力不足だったと考えています。

サービスに関しても、チューニングを続けてこなれてきていることは事実ですが、当初想定する速度には届いていないのが現状です。ただし、可能性は十分感じているため、方向性を見据えた研修を行っていくことで、スピードを上げていけると期待しています。

質疑応答:地方創生の取り組みが与える影響について

司会者:「石破政権は地方創生に力を入れるように思われますが、想定される影響にはどのようなものがあるでしょうか?」というご質問です。

石井:石破政権になる以前から、地方創生は国のテーマとして非常に重要視されています。実際、ふるさと納税をはじめ、地方に対するさまざまな手厚い支援があり、追い風に感じています。

石破政権は「地方交付税を増やす」と明言しているため、これが実現されると、主に地方の自治体をクライアントに擁している当社としては、お役に立てる範囲が非常に大きいのではないかと考えています。

2024年8月期に受注した神奈川県の市町村DX推進事業は、各市区町村に当社の人間を派遣して具体的にDXを支援する事業です。地方自治体のDX支援を受注しているという点では、まさに石破政権が標榜している政策のど真ん中で、実際に実績がある当社にアドバンテージがあるのではないかと考えています。

質疑応答:売上高達成の手応えについて

司会者:「2022年以降、売上高は年々アップして最高額を更新中です。2025年8月期についても最高額を更新するようですが、達成の手応えについて教えてください」というご質問です。

石井:おかげさまで売上高は順調に伸長しています。一方、速度に関しては物足りなく思っています。本来であればもっと高い成長性を担保できる事業領域で、それだけのリソースも持っているため、さらに早い成長を期待できると思っています。そのような意味では、2025年8月期の業績予想についても、さほど大きく無理した数字とは考えていません。

石井氏からのご挨拶

石井:ご清聴ありがとうございます。2024年8月期は悔しい部分が大いに残る期となりましたが、学べることも非常に多かったと思います。

2025年8月期においては、学んだことを活かしつつ、しっかりと確実に成長していきたいと考えています。需要の追い風も感じていますので、2025年8月期にさらに高い成長のスタートを切れればと考えています。長期目線でご支援いただければと思います。ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス
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