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前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2021/11/05 05:30

東レ <3402>  762.5円 (+35円、+4.8%)

 東レ <3402> が4日続伸。2日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4-9月)連結業績について、営業利益が600億円から702億円(前年同期比13倍)へ、純利益が450億円から609億円(同14倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は1兆650億円から1兆630億円(同24.2%増)へ下振れたものの、機能化成品事業などが堅調推移した。また、持ち分法による投資利益の増加や法人所得税費用の減少なども寄与した。

富士フイルム <4901>  9,503円 (+434円、+4.8%)

 富士フイルムホールディングス <4901> が4日続伸。同社は4日午前9時5分に、22年3月期連結業績予想について、売上高を2兆5000億円から2兆5100億円(前期比14.5%増)へ、営業利益を2000億円から2200億円(同33.0%増)へ、純利益を1600億円から1750億円(同3.4%減)へ、年間配当予想を100円から110円(前期は100円)へ上方修正すると発表しており、これが好感された。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は1078億6200万円(前年同期比91.0%増)だった。上期はメディカルシステム事業、バイオCDMO事業などのヘルスケア領域を中心に売り上げが伸びたとしている。

アダストリア <2685>  2,198円 (+97円、+4.6%)

 アダストリア <2685> が大幅反発。同社は2日取引終了後に、10月の既存店売上高が前年同月比0.1%増で3ヵ月ぶりに前年同月を上回ったと発表しており、材料視された。全店では同2.9%増となり、こちらも3ヵ月ぶりに前年同月を上回った。中旬まで気温が高く推移し、秋冬物の売り上げが鈍い状態が続いたものの、下旬の気温低下に伴って秋冬物が伸び、また外出需要が回復した。ブランド別ではグローバルワーク、ハレ、ページボーイ、ラコレなどが好調。アイテム別では人気商品のパンツの秋冬バージョンや、ニット、パーカーが売り上げの中心となり、雑貨ではロングブーツやブランケット、クリスマスツリーなどが人気としている。

日油 <4403>  5,900円 (+250円、+4.4%)

 日油 <4403> が大幅反発。同社は4日午後2時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を1750億円から1870億円(前期比8.3%増)へ、営業利益を265億円から335億円(同25.9%増)へ、純利益を194億円から231億円(同0.9%減)へ、年間配当を83円から86円(前期は80円)へ上方修正すると発表しており、好感された。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は185億1400万円(前年同期比89.4%増)だった。上期業績は自動車関連分野の需要回復や医薬用製剤原料の需要増などにより、期初の会社計画を上回って推移した。第3四半期以降は機能化学品事業製品、及びライフサイエンス事業製品の堅調な需要を見込んでいるとしている。

横河電 <6841>  2,360円 (+99円、+4.4%)

 横河電機 <6841> が大幅反発。同社は2日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を3700億円から3750億円(前期比0.2%増)へ、営業利益を250億円から260億円(同17.7%減)へ上方修正すると発表しており、好感された。純利益160億円(同16.8%減)の見通しは据え置いた。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は141億6700万円(前年同期比7.7%減)だった。上期は受注高が好調に推移している一方で、粗利率の悪化、助成金減少による反動、販管費の増加などにより、営業利益は前年同期比で11億円減少した。なお、同社の売上高と営業利益は日本の制御事業を中心に、第2四半期及び第4四半期に集中する傾向があるとしている。

ミネベア <6479>  3,030円 (+127円、+4.4%)

 ミネベアミツミ <6479> が大幅反発。3日付の日本経済新聞朝刊で「ミネベアミツミの2022年3月期の連結営業利益(国際会計基準)が前期比8割増の900億円強になる見通しであることがわかった」と報じられており、これが材料視されたようだ。記事によると、採算性の高いスマートフォンの電池向けに半導体が伸びるほか、世界的なデジタル需要の拡大を背景にデータセンターに使う軸受け(ベアリング)なども好調に推移するという。なお、同社は5日に上期(4-9月)決算を発表する予定となっている。

東陽テク <8151>  1,171円 (+48円、+4.3%)

 東陽テクニカ <8151> が3日続伸。同社は2日取引終了後、22年9月期連結業績について、売上高260億円(前期比10.6%増)、営業利益21億円(同21.7%増)、純利益16億円(同7.8%減)、年間配当50円(前期は43円)を見込んでいると発表しており、連続営業増益や増配の見通しが好感されたようだ。あわせて発表した21年9月期連結営業利益は17億2500万円(前の期比38.1%増)だった。物性/エネルギー分野においての自社開発製品の全固体電池開発用測定システムやEV向け急速充電評価装置が引き続き好調だったほか、情報通信/情報セキュリティ分野においての5G領域などが堅調だったとしている。また、24年9月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画も発表しており、24年9月期の連結売上高300億円(21年9月期は235億1100万円)、営業利益35億円(同17億2500万円)、ROE8.0%(同5.8%)を目標として掲げている。

クスリアオキ <3549>  7,810円 (+300円、+4.0%)

 クスリのアオキホールディングス <3549> が大幅反発。2日の取引終了後に発表した10月度(9月21日~10月20日)の月次営業速報で、既存店売上高は前年同月比3.0%増となり、15ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客単価が同2.0%増と引き続き堅調に推移したほか、客数が同1.0%増と前月の同3.9%減から改善した。なお、全店売上高は同18.7%増だった。

Uアローズ <7606>  2,314円 (+63円、+2.8%)

 ユナイテッドアローズ <7606> が反発。同社は2日取引終了後、小売とネット通販を合わせた10月度既存店売上高が前年同月比4.3%増となり、2ヵ月連続で上振れたと発表しており、好感された。全社売上高は同3.3%増で、5ヵ月ぶりの上振れとなった。緊急事態宣言の解除に伴って売り上げは徐々に回復に向かい、特に気温が低下した月後半から堅調に推移した。なお、前年同月に比べて休日が1日多く、小売とネット通販を合わせた既存店売上高は前期比でプラス2.0%程度の影響があったと推測されるとした。

ABCマート <2670>  5,630円 (+150円、+2.7%)

 エービーシー・マート <2670> が反発。同社は2日取引終了後、10月度の既存店売上高が前年同月比3.1%増となり、3ヵ月ぶりに上振れたと発表した。全店売上高は同4.0%増だった。前年比で日曜日が1日多い曜日並びとなり、月初から各地で緊急事態宣言が解除されたため、週末の人出が増えた。また、月半ばの気温低下により、秋物需要が高まった。商品別では運動会需要によりキッズシューズが大変好調だったとし、テレビCMの宣伝効果もあり、レディースシューズも好調だったとしている。

JR九州 <9142>  2,661円 (+54円、+2.1%)

 JR九州 <9142> が3日続伸。同社は2日取引終了後に、22年3月期連結業績予想について、売上高を3442億から3158億円(前期比7.4%増)へ、営業損益を106億円の黒字から23億円の赤字(前期は228億7300万円の赤字)へ、純損益を129億円の黒字から34億円の黒字(同189億8400万円の赤字)へ下方修正すると発表したが、本州のJR3社がいずれも最終赤字見通しであるのに対し、同社は最終黒字を確保できる見込みであるため、これを好感した買いが入ったようだ。下方修正は新型コロナウイルス感染症の感染再拡大により緊急事態宣言が発令され、移動需要や個人消費低迷が続き、大幅な収入の減少を見込まざるを得ないため。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業損益は40億7200万円の赤字(前年同期は205億7100万円の赤字)だった。

東エレク <8035>  56,250円 (+1,020円、+1.9%)

 東京エレクトロン <8035>レーザーテック <6920>アドバンテスト <6857> など半導体製造装置関連が軒並み高。前日3日の米国株市場ではインテル 、ザイリンクス 、アプライド・マテリアルズ など半導体主力株が一斉高に買われており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5連騰で連日の過去最高値を更新、足もとでは再び半導体関連セクターに対する強気の見方が優勢となっている。東京市場でも半導体製造装置国内トップメーカーの東京エレクトロンが9月中旬につけた上場来高値に接近しているほか、アドテストやレーザーテックなど出遅れていた同関連銘柄もこれにキャッチアップする動きをみせている。

日本管財 <9728>  2,831円 (+48円、+1.7%)

 日本管財 <9728> が反発。同社は4日午後2時に、22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結純利益が34億3300万円(前年同期比73.4%増)となり、通期計画56億円(前期比6.0%増)に対する進捗率は61.3%だったと発表しており、好感された。連結子会社を合併したが当初想定していた会計処理と異なる結果となり、個別における特別損失並びに連結・個別における税金費用が減少したため、連結純利益が大きく増加したとしている。

日本製鉄 <5401>  2,049.5円 (+34.5円、+1.7%)

 日本製鉄 <5401> が反発。2日の取引終了後、22年3月期の連結最終損益を従来予想の3700億円の黒字から5200億円の黒字(前期は324億3200万円の赤字)へ上方修正すると発表。従来の14期ぶりの過去最高益予想を更に上乗せする形となり、これが好感された。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。鋼材価格の改善やグループ会社の損益好転などが上振れの要因となる。同時に発表した上期(4-9月)最終損益は2987億2700万円の黒字(前年同期は1911億6400万円の赤字)と、従来予想の2000億円の黒字を上回って着地。業績好調に伴い、上期配当を同期間としては過去最高水準となる70円(前回予想は55円)に増額修正しており、期末配当への期待も膨らんでいるようだ。

住友商 <8053>  1,660.5円 (+24円、+1.5%)

 住友商事 <8053> が反発し、年初来高値を更新。同社は4日午後1時に、22年3月期連結純利益予想を2900億円から3800億円(前期は1530億6700万円の赤字)へ、年間配当予想を70円から90円(前期は70円)へ上方修正すると発表しており、好感された。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結純利益は2410億3600万円(前年同期は602億300万円の赤字)だった。資源ビジネスにおいて資源価格が想定以上に高値で推移していることや、非資源ビジネスにおいて鋼材事業や建機関連事業が底堅く推移していることなどにより、通期見通しを上方修正するとしている。

住友精化 <4008>  3,330円 (+45円、+1.4%)

 住友精化 <4008> が反発。2日の取引終了後、中間・期末各50円の年100円としていた22年3月期配当予想について、中間・期末各60円の年120円(前期100円)へ引き上げたことが好感された。同時に、上限を30万株(発行済み株数の2.2%)、または10億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は21年11月4日から22年3月31日までで、資本効率の向上と株主還元の充実を図るとともに、機動的な資本政策を遂行することが目的としている。あわせて発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算は、売上高502億円(前年同期比1.3%減)、営業利益37億3000万円(同27.0%減)、純利益27億3100万円(同25.0%減)だった。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高1090億円(前期比5.6%増)、営業利益70億円(同30.7%減)、純利益50億円(同29.8%減)の従来見通しを据え置いている。

トランスコス <9715>  3,240円 (+40円、+1.3%)

 トランス・コスモス <9715> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日、同社株のレーティングを「オーバーウエイト」で継続するとともに目標株価を6300円から6400円に引き上げた。コールセンターやビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)市場の成長による売り上げ拡大に注目している。同証券では、22年3月期の連結営業利益予想を212億円から217億円、23年3月期の同利益を237億円から244億円に見直している。株価は、先月29日に発表した第2四半期(4-9月)の利益が市場予想を下回ったことから急落したが、今期の一過性の要因で来期業績への懸念事項ではない、とみている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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