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リログループ Research Memo(1):長期繁栄の土台づくり「新第三次オリンピック作戦」は順調

配信元:フィスコ
投稿:2024/12/18 11:31
*11:31JST リログループ Research Memo(1):長期繁栄の土台づくり「新第三次オリンピック作戦」は順調 ■要約

1. 企業向けに福利厚生のアウトソーシングサービスを提供
リログループ<8876>は、中堅・中小から大企業までを広くターゲットに、福利厚生のアウトソーシングサービスを提供している。日本企業の人の移動を国内外で総合的にサポートするリロケーション事業のほか、余暇を充実させ生活や働き方を支援する福利厚生事業、ホテル運営の受託や施設の価値向上などを行う観光事業を展開している。リロケーション事業はさらに3つに分かれ、留守宅管理や独自の「転貸方式」で借上社宅の管理を代行する借上社宅管理事業、国内主要都市で賃貸物件の集金管理や仲介、契約管理、トラブル対応などをオーナーに代わって行う賃貸管理事業、海外赴任から現地でのトータルサポートに帰任に至るまで、あるいは来日する外国籍の人材の受け入れに伴う煩雑な業務をワンストップで代行する海外赴任支援事業で構成されている。

2. 各事業は独自の強みを持ち、シナジーを発揮している
各事業はそれぞれに強みを持っている。一例を挙げると、借上社宅管理事業は社宅管理に関する「転貸方式」という唯一無二のフルアウトソーシングサービス、賃貸管理事業はグループで蓄積したナレッジ、海外赴任支援事業は他社にはないトータルサポートのビジネスモデルに加え、世界各地の生計費指数データを販売するグループ会社に強みがある。また、福利厚生事業は地方のサービスの充実に加え、フォロー体制や要望を実現するフットワーク、継続的なシステム投資などに強みがあり、独立系としてシェアを拡大している。観光事業は施設運営や福利厚生のノウハウに基づく地方の中小型ホテルに特化したオペレーションノウハウに強みがあり、平均90日もあれば施設の収益化に道筋をつけることができる。こうした強みを背景に各事業がシナジーを発揮し、ストックビジネスとして継続的に収益が積み上がっていくことで、企業としての成長を促進している。

3. 持分法適用会社を処理したが、本業は大幅営業増益と好調
2025年3月期第2四半期の業績は、売上収益70,073百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益15,664百万円(同25.1%増)となった。ストックの積み上げに注力したことに加え観光事業における施設売却が前倒しになったこともあり、特に営業利益は大きな伸びとなった。税引前中間利益が37,899百万円(同190.6%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益が32,972百万円(同273.6%増)とさらに大きく伸びたが、内外の持分法適用会社を処理したことなどで一過性の利益が生じたことが要因である。同社は2025年3月期の業績見通しについて、本業の好調を受け、売上収益140,000百万円(前期比5.6%増)、営業利益30,000百万円(同8.6%増)と見込んでいる。税引前利益と親会社の所有者に帰属する当期純利益は、前期に計上した持分法適用会社の処理による損失から大きく黒字転換する予想となっている。

4. 「新第三次オリンピック作戦」は順調、「第四次」では利益500億円に挑む
長期事業構想前半の「第二の創業ステージ」最終盤となる「新第三次オリンピック作戦」は、コロナ禍の影響で「第三次オリンピック作戦」からバージョンアップされ、ストックビジネスや財務基盤、クライアント企業へのサービス強化などをテーマに長期繁栄の土台づくりを優先することとなった。結果的にこの間、販売力・フォロー体制の強化などによるストックの積み上げ、ストックから生じる収益の最大化、デジタル化・システム化、M&Aの推進などにより順調に成長することができた。長期繁栄の入口となる「第四次オリンピック作戦」は、正式発表は今後になるが、事業環境変化に沿って前半は既存事業の拡大、後半は新たな領域へ拡張との方向性が示された。そのうえで2029年3月期に「第二の創業」スタート時の10倍となる利益500億円に挑む。

■Key Points
・中堅・中小から大企業まで広く福利厚生のための様々なアウトソーシングサービスを提供
・収益が年々積み上がるストックビジネスが中心
・持分法適用会社の処理で最終利益は変動しているが、本業は好調で営業増益を継続
・「新第三次オリンピック作戦」は順調、「第四次オリンピック作戦」で利益500億円に挑む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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配信元: フィスコ
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