大京がしっかり、底値鍛錬から２５日線足場に上放れ気配

　大京<8840.T>がしっかりした動き。株価は底値鍛錬から２５日移動平均線を足場に浮上の気配にある。週初には江東区のロープウエー構想など湾岸部の不動産価値上昇期待を材料に倉庫株などが買われたが、これは氷山の一角。不動産関連株は東京五輪開催に向けた首都圏再開発に伴う地価上昇思惑を背景に断続的な買いが観測されている。きょうは、大手不動産株は軟調な展開を強いられているが、相対的に株価低位に位置する同社株への注目度が増している。分譲マンション大手で「ライオンズ」ブランドで有名。採算に重点を置いた用地仕入れを徹底させていることで、粗利率の改善が進んでおり、１５年３月期連結経常利益は前期比５．５％増の１７８億円と回復を見込んでいる。分譲は買収した穴吹工務店の上乗せ分が寄与するほか、ここにきて買収による経営面でのシナジーも発現しているもよう。株式需給面では３月以降、減少していた信用買い残も足もと増加に転じており、値ごろ感に着目した個人投資家の下値を拾う動きも顕在化している。

大京の株価は１０時４８分現在２１４円（△１円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）