スパークス・グループ、経常的経費を上回る残高報酬増加で基礎収益は過去最高水準を維持 更なるROE向上を目指す

2025年3月期第1四半期 重要な経営指標の状況

阿部修平氏：みなさま、こんにちは。スパークスの阿部修平です。

思い返すとちょうどこの時期に、わたしは当社と共に歩み始めました。1989年7月に創業し、今年は35周年目を迎えました。

この35年間を振り返ると、当社はいくつもの困難に直面し、現在と比べると35年前の状況は大きく異なっていました。特にバブル崩壊後、デフレによって日本経済が失速しました。

時を経て日本はデフレからインフレへと移行し、新しい時代を迎えていると強く感じています。日本経済は他の国と同じように正常になると思います。

わたしにとって正常とは、物価の上昇と成長を意味します。過去35年間は残念ながらそうではありませんでした。

2025年3月期第1四半期 連結決算ハイライト

こうした歴史的変化が起きている中、わたしたちは2024年度第1四半期を終えました。預かり資産は前期末に比べ4.7パーセント増、営業収益と営業利益は前年同期に比べ、それぞれ13.8パーセント、6.2パーセント増となりました。

一方、四半期純利益は44.5パーセント減となりました。

この減少については驚かれるかもしれませんが、昨年わたしたちの保有する投資有価証券の1つを売却したことで、11億円の一時的な特別利益の計上があったことによるものです。

連結決算 総括 業績

しかし、基礎収益が前期比17.8パーセント増と好調に推移する中で、当社の成長の原動力は強固であることをわたしはここで強調します。実際、わたしたちの基礎収益力は過去最高となっています。

このような業績にもかかわらず、当社の株価は依然として遅れをとっています。株主のみなさまのフラストレーションを理解すると同時に、着実な成長のみでは株主のみなさまにとって満足いただけず、エキサイティングではないのだと理解しています。

わたしは、当社の成長を続ける強みと収益力をもって、株主のみなさまのご期待に応えるべく、一層の飛躍を目指します。

35年前の当初、日本には当社のような独立系日本株運用会社はほとんど存在しませんでした。当社は時間の経過とともに、より強く、より安定した事業モデルへと変革してきました。

成⻑実現のための4本柱

現在、当社には4つの主要な事業の柱があります。

この4つの中から、わたしたちの日本株式と再生可能エネルギー事業の柱についてお話しします。

日本株式の概況

約2年前、日本が新しい時代に突入し日本株が絶対的に割安になった兆しが見えてきた頃、わたしは新しい日本価値創造戦略を始めることにしました。

そういった中で優秀な経営者がおり、非常に優れたビジネスをされている会社の中でも、この新しいビジネス環境を理解していない方もいます。

これらの優れた経営者は、資本効率の重要性や株主還元などについて理解していれば、より素晴らしいことができるとわたしは考えています。これらの経営者に直接会い、対話を重ね、ROEや株主価値の向上の必要性について議論しエンゲージメントをします。

実物資産の概況

再生可能エネルギーについては、ゼロから事業を開始しました。現在、国内発電量において、第4位の規模にまでに成長しました。

例えば、水素の生産を支えるためや、データセンターの動力を支えるために、グリーンエネルギーの需要が増え続けることは間違いないとわたしは確信しております。

実際、当社はこれらの分野のプロジェクトを進めるために、自社リソースで行っています。

わたしは当社の強みを生かしてさらなる成長を目指すために、引き続き最善を尽くします。

成⻑実現のための4本柱

2026年までにAUMで3兆円を目指しています。この目標を達成することで、当社が最高益を更新し、わたしたちの株価も上昇することを期待しています。

多くの株主のみなさまに、長い期間にわたり、当社を信じ支えていただいています。

わたしは、みなさまにスパークスへの投資に対する高いリターンというかたちでお返ししたいと思っています。

高いリターンには、キャピタルゲインのみならず、長期にわたる安定的な増配、自社株買いによるROE（自己資本利益率）の向上を考えています。

わたしは、当社はこれらを実現するための強力なプラットフォームを持っていると信じており、投資家のみなさまへの企業価値を改善し、最大化することをここでコミットしたいと思います。

これからも、わたしたちスパークスと共にエキサイティングな気持ちで是非一緒に歩んでいただきたいと思います。ご清聴いただき、ありがとうございました。