０９年２月期の連結業績予想について、売上高を前期比６．２％減の９７７８億円（従来予想１兆２５７億円）、営業利益を同３６．３％減の２４０億円（同３４０億円）にそれぞれ下方修正した。売上高が１兆円を割り込むのは、連結決算の公表を始めた９０年２月期以降で初めて。金融危機で消費者の買い控えが深刻化し、大幅な減収減益を余儀なくされた。
　同時に公表した０８年３～１１月期連結決算では、売上高が前年同期比４．７％減の７２２６億円、営業利益が２４．２％減の２０２億円。商品別では、主力の婦人服が７．３％減、美術・宝石・貴金属が８．３％減となり、化粧品と食料品を除くすべての分類で前年実績を割り込んだ。店舗別でも新宿店（東京都）を除くすべての店舗で前年割れした。
　金融危機が深刻化した９月以降１１月まで、月間の売上高が前年同月比で５～７％減と悪化した。収入や雇用の先行きに対する不安から消費不振は一段と深刻化しており、１２月から来年２月までは同１０％前後のマイナスが続くと見込んでいる。
　会見した水野英史常務は「来年度も厳しい消費状況が続き、このままでは赤字店が出てくる」と危機感を募らせ、低価格商品の拡充や販売管理費の見直しを進める方針を示した。
　今後の人員削減は否定したが、業界で相次いでいる店舗改装など設備投資計画の見直しについては「現時点では考えていないが、今後は総合的に勘案して判断する」と含みを持たせた。