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OUGHD、バリューチェーンの最適化を意識した企業活動の促進により、中期経営計画目標値を達成

投稿:2024/05/31 15:00

1 当社グループについて

山田稔氏(以下、山田):OUGホールディングス株式会社、常務執行役員の山田稔です。

当社は1947年に大阪市中央卸売市場において水産物卸売業者として創業し、2006年に大阪魚市場株式会社からOUGホールディングス株式会社に商号変更し、主事業である水産物荷受事業を会社分割し純粋持株会社体制に移行しました。

当社グループの現在の事業構成は、水産物荷受事業、市場外水産物卸売事業、養殖事業、その他(食品加工事業・物流事業等)であり、当社は純粋持株会社としてグループ経営を推進する役割を担っています。

グループの経営理念は「水産物をコアとし、お客様に価値ある商品とサービスを提供することにより、食文化の発展に貢献する」ことであり、水産物流通グループとして国内連結事業会社14社と海外現地法人1社を展開しています。

2 連結決算実績について (1)損益面

連結決算実績についてご説明します。

(1)損益面 a 2023年度の外部環境

コロナ禍からの社会活動の正常化が進み、外食・宿泊・インバウンド関連需要は回復しつつあるものの、消費者物価の高止まりなどもあり内食関連需要は伸び悩んでいます。

(1)損益面 b 当社連結業績

バリューチェーンの最適化を意識したグループ役職員個々の行動変容を通じ、「OUGグループ中期経営計画2021」のグループ横断的な4つの重点テーマである「鮮魚事業(取引)の拡大」、「加工事業(取引)の拡大」、「エリア戦略の推進」、「海外事業の推進」を実践しました。

売上高推移のスライドです。

利益推移のスライドです。

(2)セグメントの状況 a セグメント区分と概要

当社グループの主要セグメントは現在、次の3セグメントです。

近畿圏において中央卸売市場等を核とする集荷販売機能を持つ「水産物荷受事業」、全国各地を網羅する販売拠点を活かした幅広い流通網をもつ「市場外水産物卸売事業」、九州・四国にて、ハマチ・ブリ・マグロの養殖を展開する「養殖事業」です。

なお、他に「食品加工事業」、「物流事業」、「保険・リース事業」、「仲卸・小売事業」も行っています。

セグメント利益の前期から当期までのセグメント区分別の増減はスライドのとおりです。

ここでは、主要3セグメントについてご説明します。

(2)セグメントの状況 b 業績概要

業績概要はスライドのとおりです。

(3) 主要セグメントの状況1(水産物荷受事業)

※売上高にはグループ内売上高を含む

水産物荷受事業は、株式会社うおいちがこのセグメントを担っています。

市場営業本部は生鮮魚介類を扱う鮮魚部門と水産加工品などを扱う加工食品部門の2部門で構成されており、商品事業本部は冷凍魚介類等を扱い流通ネットワークにより商社活動を行っています。

市場営業本部の鮮魚部門では大型商材(マグロ、ブリなど)取引全般に原価を意識した取引に注力し収益改善が図られましたが、加工食品部門では原料コストの上昇などに起因する商品仕入価格の高騰もあり全般的に収益確保がしにくい環境となりました。

商品事業本部では、輸入商材の円安影響による仕入価格の上昇や、個別商材では地中海本マグロの大幅な相場下落などもあり収益確保に苦戦しました。

(4) 主要セグメントの状況2(市場外水産物卸売事業)

※売上高にはグループ内売上高を含む

市場外水産物卸売事業は株式会社ショクリューがこのセグメントを担っています。商品部は、内外の水産物を調達し、外販に加え社内部門にも商品を供給する部門です。

営業部は、外食・ホテル・専門店などを顧客とする部門です。

量販部は、大手スーパー業態や百貨店等などを顧客とする部門です。

新型コロナウイルス感染症の5類移行を踏まえ、人流の回復や外食の需要回復が明瞭になりました。食料品量販店への売上高は増加しているものの消費者物価上昇の影響が大きく、内食関連需要では盛り上がりに欠けます。

これらを受け、商品部では前期から相場が高騰した商材の収益確保に苦戦しました。

営業部では、仕入・物流コスト上昇を意識した販売活動などが収益確保に貢献しました。

量販部では、相場観を活かした原料販売や、原料調達、加工、販売の一気通貫の販売活動に取り組んだ結果、増収増益となりました。

(5) 主要セグメントの状況3(養殖事業)

※売上高にはグループ内売上高を含む

養殖事業は、株式会社兵殖および株式会社松浦養殖がこのセグメントを担っています。

株式会社兵殖は、大分・長崎・宮崎・高知においてブリ・マグロの養殖を行い、株式会社松浦養殖は、長崎においてブリ・タイ・ヒラマサ等の養殖を行っています。

業界環境は、養殖ブリの相場下落や、円安等に起因する養殖餌料価格の高騰により生産コストが上昇し苦戦しました。

養殖事業セグメントの業績については、グループ内売上高を含む総売上高は、前期比 98.4パーセントの92億円、営業利益は前期比15億円減少し、4.5億円の損失となりました。

養殖ブリ・ハマチの生産と代表的市場の単価推移

※養殖ブリ・ハマチの生産数量は発表されている全国合計の生産数量統計値

なお、2023年の全国合計の生産数量は5月20日現在で未公表です。

飼料単価と為替の推移

当社グループ以外の統計資料は農林水産省・各中央卸売市場などの公表データを当社で加工したものです。

主要3セグメントについては以上です。

(6)2025年3月期計画と配当見込み

後述の「OUGグループ中期経営計画2024」の初年度として、スライドのとおり計画しました。

また、2025年3月期配当については先に公表のとおり、1株当たり85円を計画しています。2025年3月期配当から配当方針を変更します。

後述の「5 2024年度分(2025年3月期)からの配当方針について」でご説明します。

3 「資本コストや株価を意識した経営の実現について」

中村耕氏:常務執行役員の中村耕です。今回の「OUGグループ中期経営計画2024」の策定にあたって、2024年2月8日に公表した「資本コストや株価を意識した経営の実現について」を踏まえました。

これは当社グループが、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るため取りまとめたものです。

3 「資本コストや株価を意識した経営の実現について」の取り組み事項

取り組み事項はスライドのとおりです。

3 「資本コストや株価を意識した経営の実現について」の取り組み事項

同じく取り組み事項です。

4 OUGグループ中期経営計画について (1)「OUGグループ中期経営計画2021」の結果について

当社グループの中期経営計画についてご説明します。

2020年初からの新型コロナウイルス感染症の世界的な流行や、2022年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵攻は、エネルギーや原材料等のサプライチェーンに大きな混乱を招き、水産物の輸入価格の上昇、燃油、配合飼料等の生産資材の価格上昇を引き起こしました。

このような経営環境の中、「OUGグループ行動指針」の浸透が役職員の意識変革と行動変容につながり、部門間・グループ間等の連携強化を促し売上高・利益等の目標値を達成することができました。

活動成果として、鮮魚事業での部署間・グループ間等連携力の強化、関東地区マーケットへの販売力強化など「バリューチェーンの最適化を意識した」グループ一体としての企業活動を促進しました。

「OUGグループ中期経営計画2021」(2021年4月~2024年3月)の結果について 累計売上高 計画実績対比

3年度間の累計売上高は計画累計値をクリアできました。

「OUGグループ中期経営計画2021」(2021年4月~2024年3月)の結果について 累計営業利益 計画実績対比

3年度間の累計営業利益も計画累計値を超過達成できました。

「OUGグループ中期経営計画2021」(2021年4月~2024年3月)の結果について 累計経常利益 計画実績対比

3年度間の累計経常利益も計画累計値を超過達成しています。

「OUGグループ中期経営計画2021」(2021年4月~2024年3月)の結果について ROE

こちらはROEの実績と計画値です。

「OUGグループ中期経営計画2021」(2021年4月~2024年3月)の結果について ROIC

こちらはROICの実績と計画値です。

※ROIC = 税引後営業利益÷(株主資本+有利子負債)〔期首・期末平均〕

「OUGグループ中期経営計画2021」(2021年4月~2024年3月)の結果について 自己資本比率

こちらは自己資本比率の実績と計画値です。

(2)「OUGグループ中期経営計画2024」(2024年4月~2027年3月)の目標

「OUGグループ中期経営計画2024」の経営数値目標についてスライドのとおり策定しました。

「OUGグループ中期経営計画2024」(2024年4月~2027年3月)の経営指標比率目標

経営指標比率目標についてはスライドのとおり策定しました。

「OUGグループ中期経営計画2021」と「OUGグループ中期経営計画2024」については以上です。

5 2024年度分(2025年3月期)からの配当方針について

山田:先の2024年2月8日公表の「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」で言及した「株主還元の充実」についての配当方針は、「定額を基本とした配当」から「積極的で予見しやすい配当方法」への転換を図るものです。

具体的には、配当の指標として株主資本配当率(DOE)を採用し、当面1.6パーセントを目途とします。

また、株主資本配当率の目標値を安定的に達成するため、ROE(自己資本利益率)に注目し、「中期経営計画2024」期間でのROE目標値の達成を目指します。

なお、中長期的な株主資本配当率の引き上げについては、今後の業績推移などを踏まえて検討し株主資本配当率の向上を目指します。

株主資本配当率(DOE)について

株主資本配当率(DOE)についての説明スライドです。

2024年3月期OUGグループの決算概要、「OUGグループ中期経営経計画2021」の実施報告、「OUGグループ中期経営計画2024」の説明、2024年度決算期からの配当方針についての説明は以上のとおりです。

配信元: ログミーファイナンス
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