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グローブライド Research Memo(2):世界でも幅広く支持されている「DAIWA」ブランド

配信元:フィスコ
投稿:2019/07/12 15:12
■事業内容と沿革

グローブライド<7990>の創業は1955年(昭和30年)である。当初は社名を松井製作所と言い、主として輸出用のリールを製造していた。1958年(昭和33年)、東京都中野区大和町に大和精工株式会社を設立し、1960年(昭和35年)に現在の本社所在地にリール生産工場を新設、2年後に本社も移転した。1966年(昭和41年)に米国ロサンゼルスにダイワ・コーポレーションを設立し、海外に進出した。1969年(昭和44年)に商号をダイワ精工株式会社に変更、1970年には東京証券取引所市場第2部に上場を果たし、1976年に市場第1部に指定替えとなった。

創業して以来、釣具専業だったが、1972年(昭和47年)にゴルフ用品の国内販売を開始し、多角化の道を歩み始める。1980年(昭和55年)にテニス用品、1991年(平成3年)にサイクルスポーツ用品へ、それぞれ事業進出。2009年(平成21年)に、商号をグローブライド株式会社に変更。現在に至っている。スポーツを通じ、人生の豊かな時間を提供する「ライフタイム・スポーツ・カンパニー」を経営理念に掲げ、主力のフィッシング事業はフィッシングの世界ではその名を知らぬ人がいない大きな存在である。ブランド力は極めて強く、革新的な製品を常にマーケットに送り出すことによって、釣具の常識を進化させ、釣りファンの心をつかんできた。現行のダイワのブランドマークは「挑戦・独創・革新」を象徴するものとして消費者に強く支持されている。このようにダイワブランドは日本国内はもとより、世界でも幅広く支持されている。

釣具では、世界に先駆けてリールのアウトスプール機構を考案し、現代のスピニングリールの原型を築いた。注力しているのはリールやロッドといった主力商品にとどまらず、ルアーや糸など小物類からその他用品類のラインアップも充実しており、クーラーボックスやレインギアなどの釣りに関連する用品を総合的に扱っている。国内では、大手チェーンストアから地場の専門店まで網羅し、「ダイワの釣り用品」の看板はおなじみである。商品供給は小売店への直販ルートも多く、より消費者ニーズを捉えられる体制を取っている。釣り番組として圧倒的な人気を誇る「ザ・フィッシング」を始め、映画やテレビでもおなじみの「釣りバカ日誌」などの制作にも協力し、多様な市場の拡大策にも積極的だ。

現在、国内では、東京、大阪、福岡の3営業所を販売拠点としている。海外では、米国のダイワ・コーポレーションを始め、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、オーストラリア、中国、香港、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、タイに販売拠点を置く。製品の多くは、タイ、中国、ベトナムなどを拠点に海外で生産している。

他方、ゴルフ事業においては、確かな品質のもとに上質な大人のゴルフを提案する「ONOFF」(オノフ)と、卓越したクラブ哲学と優れた性能で定評のある「FOURTEEN」が、人気ブランドとして支持されてきた。

やみくもに売上拡大を追わず、メンバーシップ組織の構築や、顧客一人ひとりに最適なクラブを提供するためのフィッティングサービスを行うことにより、あくまでもブランドを大切にしながら、顧客に上質な製品・サービスを提供している。また、片山晋呉(かたやましんご)プロ、浅地洋佑(あさじようすけ)プロ、李知姫(イ・チヒ)プロ、黄アルム(ファン・アルム)プロ、飯島茜(いいじまあかね)プロ、大城さつき(おおしろさつき)プロ、O.サタヤ(オーサタヤ)プロなどと契約。こうしたトッププロの活躍が、クラブ性能の揺るぎない信頼の証しともなり、ブランドイメージを高めている。

テニスなどラケットスポーツは、米国のテニス用品メーカー「PRINCE」の日本における販売代理店を担う。オンコートからオフコートまで楽しめる大人のテニスライフを提案しラケットからウエアなど周辺商品までブランドを大切に展開してきた。テニスにとどまらず、五輪での日本選手の活躍で注目されたバドミントン、さらにスカッシュなども商品ラインナップを豊富に取りそろえている。

サイクルスポーツはヨーロッパブランドの「CORRATEC」「FOCUS」「BOTTECCHIA」の3ブランドを展開している。

また、近年、同社のビジネスとして見逃せないのがアパレルだ。機能とファッションが融合した新しいアパレルブランドの「D-VEC」(ディーベック)を立ち上げ、「ライフタイム・スポーツ・カンパニー」としての新たな提案を行っている。

これまでも釣具業界のレインギアを中心に展開してきたが、2017年に発表された「D-VEC」は、「DAIWA」の釣具業界でのレインギアで長年培ってきた技術や機能性と、専門のデザインチームが生み出すファッションとの融合が評価され、独自のショップの販売だけではなく百貨店やセレクトショップなどからも声がかかるようになり、過酷な自然環境に耐え得る機能性の高い機能性ファッションアイテムとして広く注目を集めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)


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配信元: フィスコ
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