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浜木綿のニュース
―「魁力屋」上場で話題、成長期待の関連銘柄を総ざらい―
ラーメン店を運営する企業の業績が力強い。コロナ禍の収束に伴う経済正常化の流れが追い風となっており、業績拡大とともに株価を急上昇させる銘柄が相次いでいる。業績や株価の好調を背景に関連銘柄はこれまで一定の関心を得ていたが、今月にラーメン店運営の魁力屋 <5891> [東証S]が新規上場したことが話題となり、足もと関心を高めつつある。日本はもとより海外でもラーメン人気は高く、関連銘柄は急増する インバウンド需要の恩恵を受けている。ラーメン関連株からは今後も目が離せない。
●訪日客人気“ナンバーワン”、寿司より上位
今月15日、東証スタンダード市場に魁力屋が新規上場した。同社は関東、東海、関西の3大都市圏を中心にラーメン店「京都北白川ラーメン魁力屋」を展開する企業だ。初値は公開価格(1400円)を大きく上回る1822円と好スタートを切った。業績も好調で、23年12月期の営業利益は前期比58%増の6億200万円と過去最高益を見込む。新型コロナウイルスが5類感染症に位置づけられ、国内の経済正常化が進んでいることが寄与する。
ラーメン店を含む外食業界は、最後のまん延防止等重点措置(まん防)が解除された2022年3月以降回復に向かった。今年も引き続き回復傾向が続いたが、そうしたなかラーメン店は来年以降も成長が期待できる業態として要注目だ。経済正常化以外にもう一つ、インバウンド需要という強力な追い風が吹いているためだ。
観光庁の訪日外国人消費動向調査(4-6月期)によると、訪日客が滞在中にしたことの回答トップは「日本食を食べること」だった。更に、最も満足した飲食(単一回答)をみると、多い順に「肉料理」28.8%、「ラーメン」20.0%、「寿司」16.1%となっている。日本食の代表格といえる寿司よりもラーメンのほうが上位にある。「肉料理」は焼き肉やステーキなどさまざまな料理を含むとみられるため、料理別では実質ラーメンが人気ナンバーワンということになるだろう。
●株価数倍化、ギフトHDや力の源HD、山岡家など
今後もインバウンド需要は増加していくことが見込まれ、それとともにラーメン業界に吹く追い風は一段と強まることになりそうだ。ラーメン関連に位置づけられる銘柄群は中長期でマークしたい。
ギフトホールディングス <9279> [東証P]は横浜家系ラーメン「町田商店」を中心に多数のラーメン業態を手掛ける。直営店に加え、店舗運営のノウハウをコンサルで提供する「プロデュース店」の開拓を図り店舗網を拡大。プロデュース店を含む総店舗数は上場直後の415店舗(18年10月期)から5年で745店舗(23年10月期)にまで増加した。24年10月期は832店舗を予定している。今期も営業最高益を見込み、増配も計画。株価はまん防解除後の22年3月末の水準と比べ今年、一時2倍化し上場来高値を更新した。
力の源ホールディングス <3561> [東証P]は豚骨ラーメン店「一風堂」を主力に運営する。海外展開を加速させている点がポイントで、グループ合計の店舗数279店(9月末時点)のうち、海外店舗は137店と約半分を占める。中国・香港や台湾、東南アジアといったアジア圏をはじめ、米国や英国、フランス、オーストラリアなど幅広い地域で展開している。24年3月期は前期比3割強の営業増益で過去最高益更新を予想。今年に入り株価は上げ足を強め、22年3月末比で一時4.3倍化した。
「ラーメン山岡家」を展開する丸千代山岡家 <3399> [東証S]は今月11日に24年1月期見通しの上方修正を発表、これを受けストップ高に買われマーケットの視線を集めた。コロナ禍収束による人流増加やコスト上昇に対応した価格改定が寄与する。業績拡大とともに株価も上昇を続け、22年3月末比の株価上昇率は今年に入り一時5倍近くに達した。
外食中堅の物語コーポレーション <3097> [東証P]は焼き肉を主力に「丸源ラーメン」などラーメン業態も手掛ける。24年6月期は前期に続き営業最高益で実質増配も計画。直近発表の11月月次売上高(国内直営店とフランチャイズ店)をみると、ラーメン部門は前年同月比18.4%増と依然高い伸びに。22年3月末比の株価上昇率は今年に入り一時2.5倍となった。
また、「ずんどう屋」を展開する外食大手トリドールホールディングス <3397> [東証P]やラーメンチェーン大手の幸楽苑ホールディングス <7554> [東証P]のほか、九州地盤に「筑豊ラーメン山小屋」を出店するワイエスフード <3358> [東証S]、北陸で「8番らーめん」運営のハチバン <9950> [東証S]、東海中心に「一刻魁堂」展開のJBイレブン <3066> [名証M]にも目を向けておきたい。
●王将フード、ハイデ日高は通期上方修正で上場来高値に
ラーメン店を運営する企業だけでなく、ラーメンを提供する中華料理チェーンも当然ながら関連銘柄として見逃せない。「餃子の王将」を全国展開する王将フードサービス <9936> [東証P]は客数増や価格改定を理由に10月に24年3月期見通しの上方修正を発表。あわせて増配も明らかにし、これが評価され株価は5年ぶりに上場来高値を更新、その後も高値圏で堅調に推移している。首都圏中心に熱烈中華食堂「日高屋」を展開するハイデイ日高 <7611> [東証P]は8月に通期上方修正を発表。同社も上場来高値を更新した。
「大阪王将」を運営するイートアンドホールディングス <2882> [東証P]は国内の積極出店とともに中国、台湾を中心に海外展開にも注力し、24年2月期に営業最高益を目指す。このほか、中華レストラン「バーミヤン」運営のすかいらーくホールディングス <3197> [東証P]をはじめ、中華レストラン大手の東天紅 <8181> [東証S]、東海地盤の浜木綿 <7682> [東証S]などが関連銘柄として挙げられる。
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