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伯東、自動車分野や半導体製造の需要増で来期は増収予想 前期上方修正の中計は環境変化により未達見込も 総還元性向100%を継続

投稿:2024/05/30 19:00

2024年3月期 決算説明

宮下環氏:伯東株式会社、代表取締役社長執行役員の宮下です。 本日は、2024年3月期決算についてご説明します。説明は順に、2024年3月期決算概要、2025年3月期通期業績予想・配当予想、最後に中期経営計画「Change&Co-Create2024」と進めていきます。

2024年3月期決算については、短信を公表しているため、詳細はそちらをご覧ください。

業績概要 ①損益計算書

2024年3月期については、大手半導体メーカー製品の商流変更の影響等により、前年度に比べ減収・減益となりましたが、政策保有株式の売却等により、1株利益、EPSは期初計画に比べ、微減にとどまりました。

売上高は1,820億円と前年度に比べ22.1パーセントの減少となりました。売上の減少に伴い、売上総利益は前年度に比べ17.1パーセント減少の268億円となりましたが、低収益性事業の終了や電子・電気機器の伸長により、売上総利益率は前年度に比べ改善しています。営業利益、経常利益については、売上減少等により、前年度に比べ減少しました。

当期純利益については、特別損失として貸倒引当金繰入額11億5,600万円の計上、特別利益として政策保有株式の売却による投資有価証券売却益16億7,200万円の計上等により、51億7,500万円となりました。

業績概要 ②営業利益増減

特に利益面については、中国・欧州など各国の景気低迷や顧客の在庫調整、大手半導体メーカー製品の商流変更の影響等により、電子部品・工業薬品等で減益となりました。

それに加え、前年度において営業利益を押し上げる要因となった円安進行による為替影響についても、前年度のおよそ52億円に比べて、今年度はおよそ16億円と、その影響が比較的軽微にとどまりました。そのため、営業利益は前回公表値から微減の76億円となりました。

セグメント情報

続いて、セグメント別の売上高、利益について、前年度と比較してご説明します。

電子部品事業については、車載関連用途のICが引き続き堅調に推移しましたが、中国市場の低迷や商流変更の影響に加えて、為替影響による利益押し上げ効果の減少等により、減収・減益となりました。一方、電子・電気機器事業では、真空、理化学関連機器の需要拡大や半導体関連及びPCB関連機器の販売伸長により増収・増益となりました。

工業薬品事業では、石油精製・石油化学分野における国内販売は比較的堅調でしたが、化粧品原料について、中国を中心とする需要回復の遅れにより販売が減少し、原材料価格の上昇等の影響も受けて、減収減益となりました。

貸借対照表

貸借対照表については、資金負担の大きかった商流の変更により、運転資本と有利子負債が圧縮されました。棚卸資産については、半導体供給難の解消に伴う仕入の増加や、BCP在庫保有等により増加していますが、売上債権は、商流変更に伴う在庫移管の債権回収等により大きく減少しました。

さらに、政策保有株式の縮減方針に基づき、投資有価証券を売却したこと等により、前年度期末に比べ総資産はおよそ81億円減少し、1,377億5,900万円となりました。運転資本の圧縮に伴い、有利子負債もおよそ56億円減少し、前年度期末に比べ総負債はおよそ102億円減少の718億2,500万円となり、バランスシートがスリム化されました。

キャッシュ・フロー計算書

営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少等により、前年同期末と比べおよそ120億円増加し、87億1,200万円の収入となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは投資有価証券の売却等により8億7,600万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済等により114億5,100万円の支出となったため、現金及び現金同等物の期末残高は、前年同期末と比べ11億8,300万円減少し、155億6,800万円となりました。

2025年3月期 業績予想

今年度の通期業績予想及び配当予想についてご説明します。

2025年3月期については、足元の受注状況も踏まえつつ、堅調な需要継続が見込まれる自動車分野における伸長や、半導体製造関連への投資ニーズの取り込みを目指すこと等により、売上高1,900億円、営業利益75億円、経常利益69億円、当期純利益49億円、ROE7.4パーセントを見込んでいます。

半導体をはじめとするエレクトロニクス関連の市況回復は、今年度の下期と予想しています。

株主還元 ①

配当金の状況についてご説明します。

お知らせしているとおり、2024年3月期については、1株当たりの年間配当金を280円としています。2025年3月期の配当金については、先ほどお伝えした通期業績予想を踏まえて、第2四半期末配当、期末配当ともに130円、合計で1株当たり年間260円を予定しており、連結配当性向は99.8パーセントの見込みとなります。

株主還元 ②

当社は現中期経営計画の計画期間中は、配当と自己株式の取得により総還元性向100パーセントを目標にしています。株主還元の現状については、スライドのグラフをご参考ください。

中期経営計画進捗

最後に中期経営計画「Change and Co-Create 2024」についてご説明します。

中期経営計画の進捗となります。定量目標については、2021年度、2022年度に本計画の最終年度である2024年度の当初定量目標を達成したことから、昨年度2023年4月に目標の見直しを行いましたが、その後化粧品分野や海外事業等の市場環境の変化を受けて、計画未達となる見込みです。詳細は後ほどご説明します。

全社戦略・事業戦略、事業ポートフォリオ計画、DX化については、スライドに記載したとおりです。株主還元基本方針については、先ほどご説明したとおり、変更はありません。

定量目標と各事業の戦略

定量目標については、本計画で掲げた事業構造改革の効果が着実に上がっているものの、中国市場の低迷や顧客の在庫調整等市況の変化の影響を大きく受けており、主に海外拠点や化粧品分野で前回見直し時からの収益が減少したことにより、計画未達となる見込みです。

前回見直し時からの増減及び各事業の取り組み方針については、スライドに記載したとおりです。

株主還元基本方針

先ほど株主還元のご説明の際にもお話ししましたが、株主のみなさまへの利益還元の充実は経営上の重要な施策と位置づけ、本計画期間中は配当と自己株式取得による総還元性向100パーセントを継続します。

また、配当は安定配当を基本とするとともに、事業成長並びに高い投資効率が期待できる投資案件等があれば優先する方針です。

以上で、ご説明を終了します。最後までご視聴いただき、誠にありがとうございました。今後ともご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

配信元: ログミーファイナンス
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