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*10:35JST ブロードマインド:無形資産の仕組化を強みに業績の2桁成長続く、25年3月期以降の3か年は配当性向100%
ブロードマインド<7343>は、個人及び法人向けに保険代理店業、住宅ローン代理業、金融商品仲介業、宅地建物取引業に係るソリューションをワンストップで提供するフィナンシャルパートナー事業を展開する。主力商品である生命保険契約にかかる継続手数料(ストック収益)の積み上がりによる安定した収益基盤を構築している。
保険代理店業を出自とし、創業以来金融商品仲介業、貸金業、銀行代理業の各業の登録または認可を取得してきた。保険・証券・住宅ローンの全てで個別に登録・許可を得て仲介できる事業者は国内で14社と貴重な存在となっている(同社調べ)。保険・証券・住宅ローンの各専業仲介業者がメインプレイヤーとなっているものの、家計相談・保障・住宅購入・資産形成等の相談に対し、包括的に応えることができる専門家が不足していると考えられている一般の所得層(世帯所得300万円以上2,000万円未満)の顧客がメインターゲット。業務提携を軸とした集客により、20代から40代のファミリー層に需要のある生命保険契約を中心に顧客を獲得し、ライフステージに応じて他商品の販売を展開している。前期における同社グループの顧客数は118,859世帯、うち新規獲得顧客数は6,519世帯。
2025年3月期第1四半期の売上高は前年同期比42.7%増の1,470百万円、営業利益は同27.5%減の109百万円で着地した。第1四半期の売上高としては過去最高を更新、新規相談受付件数が堅調に推移しているようだ。マクロ経済環境の追い風も受けて資産形成商品の販売が好調で、生保手数料が増収に加えて不動産販売も寄与した。営業利益以下の段階利益に関しては、オフィス移転の影響を中心に減益となっているが、社内計画で一定織り込み済みとなっている。通期の売上高は前期比18.2%増の6,170百万円、営業利益は同13.5%増の820百万円を見込んでいる。今期の年間配当は普通配当ベースで40円増の80円を予想。配当利回りは5%を上回る。
同社は生産性を高める独自のデジタルツール「ブロードトーク」「マネパス」「FP Omusubi」を活用することで、コンサルタントの高い生産性に繋げている。また、優秀な新卒の学生を採用・育成しており、営業採用における新卒比率は90%と一般的な保険代理店とはかなり異なっている。ただ、チームで学び合う・教え合うことで高い定着率を実現して営業社員3年以内離職率は13%と大手国内生保会社の58%と比較すると低い離職率を実現している。
同社は2025 年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画を策定していたが、主力のフィナンシャルパートナー事業の成長を軸に25年3月期の業績目標を1年前倒しで達成することになったため、新たに10カ年の中期経営計画を開示している。2027年3月期に売上高80億円、営業利益率16%、ROE20%を掲げ、2034年3月期に売上高200億円、営業利益率20%超、ROE25~30%を見据えている。まずはコンサルタント数を毎年30名純増させ、教育体制強化による早期戦力化によって新規顧客を獲得していく。また、ライフステージに最適な商品を横断的に提案可能なため、既存顧客のLTV向上も継続的に行っていく。そのほか、FP向け・金融教育・コールセンター関連の各サービス提供や富裕層向けサービスもラインナップに追加して、成長を図っていく。また、25年3月期からの3か年は配当性向100%に変更し、この期間の成長投資に必要な資金は現預金と借入れを中心として創出していくようだ。同社のビジネスモデルは無形資産を中心としているため、基本的にB/S投資を必要とせず、現預金は15億円から20億円を維持しているため、財務健全性を確保したうえで成長投資と株主還元を両立できる。
さらに、生命保険業は成熟産業だが依然として巨大な市場となる。その中でも保険代理店からの加入率は10年前と比べて2倍以上の約15%で、ここから保険代理店業界全体の新契約年換算保険料は約3,200億円程度、同社のシェアは1.4%程度と試算されており、今後の業容拡大によりシェアを伸ばす余地は大きく残されている。また、金融商品仲介業(IFA)業界経由の預かり資産残高は3兆円を超えると試算されているが、同社の推定シェアは現状では1%未満となっており、今後もシェアの拡大は容易に想定できそうだ。各商品の提供に関するライセンスを全て取得している同社は、個別市場の成長を取り込めるため売上高の増加に伴って着実に利益も積み上がっていきそうで、中期経営計画達成に向けて今後の動向には注目しておきたい。
<NH>
保険代理店業を出自とし、創業以来金融商品仲介業、貸金業、銀行代理業の各業の登録または認可を取得してきた。保険・証券・住宅ローンの全てで個別に登録・許可を得て仲介できる事業者は国内で14社と貴重な存在となっている(同社調べ)。保険・証券・住宅ローンの各専業仲介業者がメインプレイヤーとなっているものの、家計相談・保障・住宅購入・資産形成等の相談に対し、包括的に応えることができる専門家が不足していると考えられている一般の所得層(世帯所得300万円以上2,000万円未満)の顧客がメインターゲット。業務提携を軸とした集客により、20代から40代のファミリー層に需要のある生命保険契約を中心に顧客を獲得し、ライフステージに応じて他商品の販売を展開している。前期における同社グループの顧客数は118,859世帯、うち新規獲得顧客数は6,519世帯。
2025年3月期第1四半期の売上高は前年同期比42.7%増の1,470百万円、営業利益は同27.5%減の109百万円で着地した。第1四半期の売上高としては過去最高を更新、新規相談受付件数が堅調に推移しているようだ。マクロ経済環境の追い風も受けて資産形成商品の販売が好調で、生保手数料が増収に加えて不動産販売も寄与した。営業利益以下の段階利益に関しては、オフィス移転の影響を中心に減益となっているが、社内計画で一定織り込み済みとなっている。通期の売上高は前期比18.2%増の6,170百万円、営業利益は同13.5%増の820百万円を見込んでいる。今期の年間配当は普通配当ベースで40円増の80円を予想。配当利回りは5%を上回る。
同社は生産性を高める独自のデジタルツール「ブロードトーク」「マネパス」「FP Omusubi」を活用することで、コンサルタントの高い生産性に繋げている。また、優秀な新卒の学生を採用・育成しており、営業採用における新卒比率は90%と一般的な保険代理店とはかなり異なっている。ただ、チームで学び合う・教え合うことで高い定着率を実現して営業社員3年以内離職率は13%と大手国内生保会社の58%と比較すると低い離職率を実現している。
同社は2025 年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画を策定していたが、主力のフィナンシャルパートナー事業の成長を軸に25年3月期の業績目標を1年前倒しで達成することになったため、新たに10カ年の中期経営計画を開示している。2027年3月期に売上高80億円、営業利益率16%、ROE20%を掲げ、2034年3月期に売上高200億円、営業利益率20%超、ROE25~30%を見据えている。まずはコンサルタント数を毎年30名純増させ、教育体制強化による早期戦力化によって新規顧客を獲得していく。また、ライフステージに最適な商品を横断的に提案可能なため、既存顧客のLTV向上も継続的に行っていく。そのほか、FP向け・金融教育・コールセンター関連の各サービス提供や富裕層向けサービスもラインナップに追加して、成長を図っていく。また、25年3月期からの3か年は配当性向100%に変更し、この期間の成長投資に必要な資金は現預金と借入れを中心として創出していくようだ。同社のビジネスモデルは無形資産を中心としているため、基本的にB/S投資を必要とせず、現預金は15億円から20億円を維持しているため、財務健全性を確保したうえで成長投資と株主還元を両立できる。
さらに、生命保険業は成熟産業だが依然として巨大な市場となる。その中でも保険代理店からの加入率は10年前と比べて2倍以上の約15%で、ここから保険代理店業界全体の新契約年換算保険料は約3,200億円程度、同社のシェアは1.4%程度と試算されており、今後の業容拡大によりシェアを伸ばす余地は大きく残されている。また、金融商品仲介業(IFA)業界経由の預かり資産残高は3兆円を超えると試算されているが、同社の推定シェアは現状では1%未満となっており、今後もシェアの拡大は容易に想定できそうだ。各商品の提供に関するライセンスを全て取得している同社は、個別市場の成長を取り込めるため売上高の増加に伴って着実に利益も積み上がっていきそうで、中期経営計画達成に向けて今後の動向には注目しておきたい。
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