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Jリース Research Memo(1):2024年3月期は過去最高の売上高・営業利益を達成

配信元:フィスコ
投稿:2024/07/11 16:01
*16:01JST Jリース Research Memo(1):2024年3月期は過去最高の売上高・営業利益を達成 ■要約

1. 事業内容
ジェイリース<7187>は、賃料債務保証業界の大手の1社である。同社の特徴は、地域に密着したサービスの提供と多店舗展開であり、全国の主要都市に拠点を拡げつつ(2024年3月末時点で全国36店舗)、地域に根差した営業活動と入居者への対応を行っている。そのため、特に中小の不動産会社からの支持は厚く、26千件の不動産会社と協定を結ぶ。住居用賃料保証と事業用賃料保証の両市場でトップグループに入る稀有な企業である。新たに発表された3ヶ年経営計画では、保証領域を超えて「信用で人をつなぐ会社」を目指すことを宣言した。2024年4月には、(株)エイビスをグループ化しIT・システムに事業領域を拡大した。

同社のビジネスモデルは、店舗と人で都市部を中心に面展開し、顧客のニーズに徹底的に応えることで信頼を勝ち取るとともに、入居者審査では独自データを活用し厳格にリスクを管理する“地域密着+リスク管理徹底ビジネスモデル”である。具体的な特長としては、店舗数とスタッフ数の多さ、きめ細かな商品・サービス、協定件数と申込件数の多さ、住居用賃料保証と事業用賃料保証のクロスセリング、業界トップ水準の代位弁済発生率と代位弁済回収率、高い成長性・収益性の6点が挙げられる。

2. 業績動向
2024年3月期の業績は、売上高で前期比20.6%増の13,220百万円、営業利益で同5.8%増の2,606百万円、経常利益で同5.9%増の2,611百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.3%増の1,789百万円となり、過去最高の売上高・営業利益を達成した。売上面では、首都圏への人的戦力投入や、アライアンスなどの各種戦略、上期のプロモーション投資の効果などが売上成長を牽引した。主力の住居用賃料保証では、出店エリアでの顧客の囲い込み、地域密着営業による細やかなニーズへの対応などが奏功し増収につながった。営業利益面では、上期に戦略投資318百万円があったものの、AIを活用した与信審査モデルの構築、入居者に寄り添った債権管理業務などリスクコントロールに取り組み、効率化を進めた結果、増益となった。経営指標では、代位弁済発生率が6.1%、代位弁済回収率が97.1%と高い水準であることから、債権の質が維持・向上し、債権管理業務が効率的に行われていると言える。

3. 今後の見通し
2025年3月期の業績は、売上高で前期比22.6%増の16,210百万円、営業利益で同7.8%増の2,810百万円と売上高・営業利益ともに過去最高を更新する予想である。売上高については、新規顧客の獲得及び既存契約からの継続保証料収入の増加、エイビスのグループ化により高い増収率を想定した。同社では大都市エリアでのシェアが相対的に低いため(3〜5%)、以前から店舗や人的資源を投入しており、2025年3月期もシェア拡大が見込まれる。事業用賃料保証では、顧客のリスク意識の変化などにより需要拡大が予想される。また、2024年4月にエイビスをグループ化しており、事業領域が拡大した。営業利益に関しては、営業利益率がやや低下する予想である。要因としては、足元の物価上昇やコロナ関連の補助金効果の剥落などにより顧客の賃料支払い状況に影響がでており、代位弁済立替金が増加傾向にあることが挙げられる。代位弁済発生率(6.5%予想)及び代位弁済回収率(96.6%予想)は前期から若干悪化することを見込んでいる。弊社では、業界の外部環境が良好ななか、やや保守的な計画と考えており、IT関連子会社との相乗効果なども期待できることから、業績予想を超えてくると見ている。

4. 成長戦略・トピック
同社は、2025年3月期を初年度、2027年3月期を最終年度とする3ヶ年経営計画を発表した。新中期ビジョンでは保証領域を超えて「信用で人をつなぐ会社」を目指すことを宣言した。これまで賃料保証業界での成長を目指してきたが、今後は中核事業である住居用賃料保証や事業用賃料保証でのさらなる拡大を前提としつつ、育成事業(不動産仲介事業:子会社あすみらい(株)、医療費保証、養育費保証)、新規事業(IT・システム事業:子会社エイビスを中核とした事業展開等)を含めた複数の柱を打ち立てる方向にシフトする。3ヶ年経営計画では、積極的な成長を目指しており、高い数値目標を設定した。2027年3月期に売上高で21,170百万円(年平均成長率17.0%)。営業利益で3,465百万円(同10.0%)を目指す。

2024年4月30日に同社は、エイビスの発行済株式の100%を取得した。新中期ビジョンが示すとおり、保証領域以外への展開の第一弾となる。エイビスは様々なソフトウェアの開発を行うが、特に環境検査機関向けパッケージソフトの開発及び販売、保守においては業界No.1であり、全国各地に取引基盤がある。また、病院、介護施設・在宅向け「みまもりシステム」は、世界的に評価が高く、タイ、マレーシア、ベトナムなど国際的な販路を確立している。システムエンジニアを中心に68名の従業員が在籍する。今後の事業体制(役職員)及び事業戦略としては、既存を踏襲し、自主性を重んじる方針である。3ヶ年経営計画では2027年3月期に売上高1,720百万円を目指す。

5. 株主還元策
配当性向はこれまで30%程度を継続する方針だったが、2023年12月に40%程度を当面の基準とする方針が示された。2024年3月期は年間配当金40.0円(中間17.5円、期末22.5円)、配当性向39.7%となった。2025年3月期は、年間配当金45.0円(中間22.5円、期末22.5円)、配当性向42.3%を見込んでいる。中長期的に安定した利益成長が見込まれるため、安定した増配が期待できる。なお、2024年3月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っている。また、長期的な個人株主との関係強化を見据え、株主優待制度としてプレミアム優待倶楽部を導入している。

■Key Points
・業界屈指の店舗網・人材を基盤に、地域密着で中小不動産会社と協業する営業スタイル。住居用賃料保証と事業用賃料保証の両市場でシェアを拡大中
・2024年3月期は過去最高の売上高・営業利益を達成。首都圏への人的戦力投入やアライアンス戦略が奏功
・利益成長により財務基盤の強化が進む。自己資本比率で約40%に到達、中期的に50%以上を目指す
・保証領域を超えて事業領域を拡大する3ヶ年経営計画を発表。ITシステム業界のエイビスを100%子会社化

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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配信元: フィスコ
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