ＮＥＣ、ビッグデータ事業強化

　ＮＥＣは爆発的に増えるコンピューターデータである「ビッグデータ」関連の事業を強化する。13日、全社横断の専門部署の設置や、初期コストを半減できるソフトウエアの投入計画を発表した。年間300億円強の関連売上高を、今後３年間で累計1500億円に増やす。

　今月上旬に50人で構成する「ビッグデータ戦略プロジェクト」が発足した。営業部隊や技術者、研究所など横断的に人材を集め、新しいサービスや製品の開発に取り組む。これとは別に、大量のデータを解析する専門要員も３年かけて200人に倍増する。

　一方、大量のデータを効率よく分類し情報機器に保存できるソフトウエアを４月上旬から出荷する。データ量の増加ペースに合わせ柔軟に設備を増強できる仕組みを採用し、初期投資を従来の半分に削減できるとしている。

　ビッグデータはネット経由で得られるあらゆる情報を収集・解析し、企業活動や防災など幅広い分野に役立てる動きとして急速に注目を集めている。例えば流通分野では、消費者の購買履歴などを解析し、顧客満足度の向上や新製品の開発に応用できる。