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イードのニュース
■要約
イード<6038>は、Webメディア・コンテンツの運営を行うコンテンツマーケティングプラットフォーム(以下、CMP)事業と、リサーチ及びECソリューションを提供するコンテンツマーケティングソリューション(以下、CMS)事業を展開している。Webメディアに関しては事業取得や新規開発を進めながら、自動車、IT、エンターテインメント、暮らしなど幅広いジャンルを手掛け、2019年12月末時点で20ジャンル60サイトを運営している。
1. 2020年6月期第2四半期累計業績の概要
2020年6月期第2四半期累計(2019年7月-12月)の業績は、売上高で前年同期比3.1%増の2,558百万円、営業利益で同7.0%減の177百万円となり、営業利益は3年ぶりの減益となった。2019年10月の消費税増税後、自動車や通信業界向けを中心に主要クライアントの広告出稿意欲が鈍化し、主力のCMP事業の営業利益が同18.9%減の161百万円と落ち込んだことが要因だ。なお、親株主に帰属する四半期純利益は、特別利益として子会社株式売却益27百万円を計上したことで、同16.7%増の139百万円となり、3年連続の増益となっている。
2. 2020年6月期業績の見通し
2020年6月期の業績は、売上高で前期比2.1%増の5,300百万円、営業利益で同12.8%増の350百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は、売上高で48.3%、営業利益で50.5%とおおむね順調に推移しているが、年明け以降も新型コロナウイルスの感染拡大により景況感は一段と悪化しており、広告需要の冷え込みが長引くようだと下振れするリスクもある。なお、2020年2月に(株)学研プラスからアニメ関連事業※を25百万円で取得しており、下期だけで2億円程度の売上増要因になると見られる。利益面でのインパクトはないものの、今後は同社の運営する「アニメ!アニメ!」などを含めて、Webでは毎月200万人、2,000万PVを超え、アニメユーザーへのリーチ力では日本最大級となる。今後、海外展開なども含めて同事業領域の拡大に注力していく方針となっている。
※学研プラスから、アニメ専門月刊誌「アニメディア」、月刊声優専門誌「声優アニメディア」、男性向け月刊アニメ専門誌「メガミマガジン」のほか、不定期のムック本やWebメディアの「超!アニメディア」の運営を譲受した。直近期の当該事業の売上高は591百万円。
3. 今後の成長戦略
同社は今後も新規の事業開発や業務提携、M&Aを積極的に行いながら、「領域特化型メディアの拡大」×「多様なビジネスモデル」を掛け合わせて収益拡大を目指していく戦略となっている。特に注力する領域は、自動車、アニメ・エンタメ、教育領域となる。自動車市場では今後、高成長が見込まれるMaaS※分野でベンチャー企業との業務提携や資本提携を通じた協業も進めながら事業を拡大していく方針だ。また、ビジネスモデルとしてブロックチェーンやVtuber、AI、音声コンテンツなど先進技術なども活用して、多様なサービスを創出し収益化していく計画となっており、今後の取り組みが注目される。
※MaaS (Mobility as a Service):代表例としてはカーシェアリングが挙げられるが、同社では新車販売からメンテナンス、給油、保険、中古車流通、リサイクルなど自動車に関わる既存のサービスを、ITを活用した利便性の高いサービスへと進化させたもの、また自動運転技術によって創出される新サービスを含めてMaaSと定義している。
■Key Points
・2020年6月期第2四半期累計業績は、増収を維持するも消費増税後の景況感悪化により営業減益に
・アニメ領域で国内最大級のリーチ数を誇る体制を構築
・自動車、アニメ・エンタメ、教育分野を注力分野として今後も積極的な事業展開を進めていく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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イード<6038>は、Webメディア・コンテンツの運営を行うコンテンツマーケティングプラットフォーム(以下、CMP)事業と、リサーチ及びECソリューションを提供するコンテンツマーケティングソリューション(以下、CMS)事業を展開している。Webメディアに関しては事業取得や新規開発を進めながら、自動車、IT、エンターテインメント、暮らしなど幅広いジャンルを手掛け、2019年12月末時点で20ジャンル60サイトを運営している。
1. 2020年6月期第2四半期累計業績の概要
2020年6月期第2四半期累計(2019年7月-12月)の業績は、売上高で前年同期比3.1%増の2,558百万円、営業利益で同7.0%減の177百万円となり、営業利益は3年ぶりの減益となった。2019年10月の消費税増税後、自動車や通信業界向けを中心に主要クライアントの広告出稿意欲が鈍化し、主力のCMP事業の営業利益が同18.9%減の161百万円と落ち込んだことが要因だ。なお、親株主に帰属する四半期純利益は、特別利益として子会社株式売却益27百万円を計上したことで、同16.7%増の139百万円となり、3年連続の増益となっている。
2. 2020年6月期業績の見通し
2020年6月期の業績は、売上高で前期比2.1%増の5,300百万円、営業利益で同12.8%増の350百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は、売上高で48.3%、営業利益で50.5%とおおむね順調に推移しているが、年明け以降も新型コロナウイルスの感染拡大により景況感は一段と悪化しており、広告需要の冷え込みが長引くようだと下振れするリスクもある。なお、2020年2月に(株)学研プラスからアニメ関連事業※を25百万円で取得しており、下期だけで2億円程度の売上増要因になると見られる。利益面でのインパクトはないものの、今後は同社の運営する「アニメ!アニメ!」などを含めて、Webでは毎月200万人、2,000万PVを超え、アニメユーザーへのリーチ力では日本最大級となる。今後、海外展開なども含めて同事業領域の拡大に注力していく方針となっている。
※学研プラスから、アニメ専門月刊誌「アニメディア」、月刊声優専門誌「声優アニメディア」、男性向け月刊アニメ専門誌「メガミマガジン」のほか、不定期のムック本やWebメディアの「超!アニメディア」の運営を譲受した。直近期の当該事業の売上高は591百万円。
3. 今後の成長戦略
同社は今後も新規の事業開発や業務提携、M&Aを積極的に行いながら、「領域特化型メディアの拡大」×「多様なビジネスモデル」を掛け合わせて収益拡大を目指していく戦略となっている。特に注力する領域は、自動車、アニメ・エンタメ、教育領域となる。自動車市場では今後、高成長が見込まれるMaaS※分野でベンチャー企業との業務提携や資本提携を通じた協業も進めながら事業を拡大していく方針だ。また、ビジネスモデルとしてブロックチェーンやVtuber、AI、音声コンテンツなど先進技術なども活用して、多様なサービスを創出し収益化していく計画となっており、今後の取り組みが注目される。
※MaaS (Mobility as a Service):代表例としてはカーシェアリングが挙げられるが、同社では新車販売からメンテナンス、給油、保険、中古車流通、リサイクルなど自動車に関わる既存のサービスを、ITを活用した利便性の高いサービスへと進化させたもの、また自動運転技術によって創出される新サービスを含めてMaaSと定義している。
■Key Points
・2020年6月期第2四半期累計業績は、増収を維持するも消費増税後の景況感悪化により営業減益に
・アニメ領域で国内最大級のリーチ数を誇る体制を構築
・自動車、アニメ・エンタメ、教育分野を注力分野として今後も積極的な事業展開を進めていく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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