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イードのニュース
■事業概要
1. 会社概要
イード<6038>は、Webメディア・コンテンツの運営を行うCMP事業と、リサーチ及びECソリューションを提供するCMS事業の2つの事業を展開するコンテンツマーケティング企業である。(株)インターネット総合研究所の100%子会社として設立された旧(株)アイ・アール・アイ コマースアンドテクノロジー(以下、IRI-CT)が、自動車業界向けのマーケティングリサーチ会社であった旧(株)イード※を2010年に吸収合併、商号を株式会社イードと改称し現在に至っている。M&Aに積極的で、2018年12月末時点の連結子会社は5社となっており、連結従業員数は213名(臨時従業員含む)となっている。
※旧イードは、日産自動車<7201>のデザインセンターから、同社の100%出資で1990年に設立。2001年にマネジメント・バイ・アウト(MBO)により日産自動車から独立し、2005年にIRI-CTの子会社となる。
2. 事業内容
同社はCMP事業とCMS事業の2つの事業を展開しており、CMP事業が売上高の約8割を占める主力事業となっている。なお、両事業の連携としては、CMP事業のクライアント企業をCMS事業に紹介し、そのクライアント企業に対してCMS事業のソリューションサービスを提供している。
(1) コンテンツマーケティングプラットフォーム事業(CMP事業)
Webメディア・コンテンツを運営しながら、顧客企業のインターネット広告や各種データ・コンテンツをサイト利用ユーザーに配信する事業となる。同社の売上としては、Webメディア上に掲載するインターネット広告や、EC物販を含むデータ・コンテンツ販売が主なものとなる。このため、いかに広告費等の費用をかけずにWebメディアのPV数を増やしていくことができるかが収益拡大のカギを握っている。
同社が運営するWebメディア・コンテンツ数は2019年6月期第2四半期末時点で20ジャンル54サイト(前期末比2サイト増)となっており、自動車やIT、エンターテイメント、暮らし、EC分野など幅広いジャンルのWebサイトを運営している。なかでも、自動車分野のWebメディア「レスポンス」は日本最大級の総合自動車ニュースサイトで、大手自動車メーカーの経営トップのインタビュー記事を取れるWebメディアとして知られており、運営するWebメディアの中でも中心的な存在となっている。
(2) コンテンツマーケティングソリューション事業(CMS事業)
顧客企業に対してリサーチソリューションとECソリューションを提供する事業となる。リサーチソリューションに関しては、旧イードが日産自動車のデザインセンターから、同社の100%出資で1990年に設立した会社であったこともあり、自動車向けが売上高の過半を占めている。リサーチ内容は、大規模な定量調査から個人に対する定性調査まで提供しており、マーケティングリサーチ、デザイン関連リサーチ、ユーザビリティ/人間中心設計、海外リサーチをメニューとして取りそろえている。実際のリサーチには、インターネットを活用したリサーチからリアルな行動観察まで幅広い分野をカバーしている。一方、ECソリューションでは、BtoC向けのEC事業者向けにECサイト構築システム「marbleASP」の提供を行っている。
3. 特徴と強み
(1) 「iid-CMP」
同社は、CMP事業において数多くのWebメディアやコンテンツを運営しているが、効率的な運用を可能とするためのシステムとして「iid-CMP」(イード・コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム)を自社開発している。「iid-CMP」では主に4つの機能により、Webメディアの早期収益化を実現している。第1に、高い集客機能(SEO施策、SNS対応、Webページ高速表示、スマートフォンを含めた最適なユーザビリティとユーザーエクスペリエンス等)による売上UPの実現、第2に、ローコストオペレーション(システムの共同利用・CPUリソース分散機能、ポータルサイトへのニュース記事提供フォーマットの共有化、最適なネットワーク広告・アフィリエイト広告の共同運用等)によるコスト最適化、第3に、データベースの蓄積・管理機能(コンテンツにより取得したビッグデータ管理)、第4に、コンテンツマネジメント機能(ニュース記事・写真の投稿、文章校正・類似度チェック)による編集の効率化等である。
(2) M&A戦略
同社はM&AによりWebメディア・コンテンツの取得を積極的に進めている。M&Aについては、経営陣のこれまでの人的ネットワークを主な情報入手ルートとしており、常時5サイト程度を検討している。事業取得する場合は、投資回収期間で5年を目安に計画を策定し、取得後2年以内の黒字化達成を判断基準としている。
2019年6月期第2四半期末までに資本出資も含めて取得したWebメディア・コンテンツは45サイト(うち、11サイトは撤退)で、取得総額は1,325百万円(内訳は、事業取得総額607百万円、出資総額718百万円、撤退サイト含む)となっている。1サイト平均2,950万円で取得した計算となっている。「iid-CMP」のプラットフォームを活用することで、これまで手掛けたWebサイトはほとんど目標を達成している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SF>
1. 会社概要
イード<6038>は、Webメディア・コンテンツの運営を行うCMP事業と、リサーチ及びECソリューションを提供するCMS事業の2つの事業を展開するコンテンツマーケティング企業である。(株)インターネット総合研究所の100%子会社として設立された旧(株)アイ・アール・アイ コマースアンドテクノロジー(以下、IRI-CT)が、自動車業界向けのマーケティングリサーチ会社であった旧(株)イード※を2010年に吸収合併、商号を株式会社イードと改称し現在に至っている。M&Aに積極的で、2018年12月末時点の連結子会社は5社となっており、連結従業員数は213名(臨時従業員含む)となっている。
※旧イードは、日産自動車<7201>のデザインセンターから、同社の100%出資で1990年に設立。2001年にマネジメント・バイ・アウト(MBO)により日産自動車から独立し、2005年にIRI-CTの子会社となる。
2. 事業内容
同社はCMP事業とCMS事業の2つの事業を展開しており、CMP事業が売上高の約8割を占める主力事業となっている。なお、両事業の連携としては、CMP事業のクライアント企業をCMS事業に紹介し、そのクライアント企業に対してCMS事業のソリューションサービスを提供している。
(1) コンテンツマーケティングプラットフォーム事業(CMP事業)
Webメディア・コンテンツを運営しながら、顧客企業のインターネット広告や各種データ・コンテンツをサイト利用ユーザーに配信する事業となる。同社の売上としては、Webメディア上に掲載するインターネット広告や、EC物販を含むデータ・コンテンツ販売が主なものとなる。このため、いかに広告費等の費用をかけずにWebメディアのPV数を増やしていくことができるかが収益拡大のカギを握っている。
同社が運営するWebメディア・コンテンツ数は2019年6月期第2四半期末時点で20ジャンル54サイト(前期末比2サイト増)となっており、自動車やIT、エンターテイメント、暮らし、EC分野など幅広いジャンルのWebサイトを運営している。なかでも、自動車分野のWebメディア「レスポンス」は日本最大級の総合自動車ニュースサイトで、大手自動車メーカーの経営トップのインタビュー記事を取れるWebメディアとして知られており、運営するWebメディアの中でも中心的な存在となっている。
(2) コンテンツマーケティングソリューション事業(CMS事業)
顧客企業に対してリサーチソリューションとECソリューションを提供する事業となる。リサーチソリューションに関しては、旧イードが日産自動車のデザインセンターから、同社の100%出資で1990年に設立した会社であったこともあり、自動車向けが売上高の過半を占めている。リサーチ内容は、大規模な定量調査から個人に対する定性調査まで提供しており、マーケティングリサーチ、デザイン関連リサーチ、ユーザビリティ/人間中心設計、海外リサーチをメニューとして取りそろえている。実際のリサーチには、インターネットを活用したリサーチからリアルな行動観察まで幅広い分野をカバーしている。一方、ECソリューションでは、BtoC向けのEC事業者向けにECサイト構築システム「marbleASP」の提供を行っている。
3. 特徴と強み
(1) 「iid-CMP」
同社は、CMP事業において数多くのWebメディアやコンテンツを運営しているが、効率的な運用を可能とするためのシステムとして「iid-CMP」(イード・コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム)を自社開発している。「iid-CMP」では主に4つの機能により、Webメディアの早期収益化を実現している。第1に、高い集客機能(SEO施策、SNS対応、Webページ高速表示、スマートフォンを含めた最適なユーザビリティとユーザーエクスペリエンス等)による売上UPの実現、第2に、ローコストオペレーション(システムの共同利用・CPUリソース分散機能、ポータルサイトへのニュース記事提供フォーマットの共有化、最適なネットワーク広告・アフィリエイト広告の共同運用等)によるコスト最適化、第3に、データベースの蓄積・管理機能(コンテンツにより取得したビッグデータ管理)、第4に、コンテンツマネジメント機能(ニュース記事・写真の投稿、文章校正・類似度チェック)による編集の効率化等である。
(2) M&A戦略
同社はM&AによりWebメディア・コンテンツの取得を積極的に進めている。M&Aについては、経営陣のこれまでの人的ネットワークを主な情報入手ルートとしており、常時5サイト程度を検討している。事業取得する場合は、投資回収期間で5年を目安に計画を策定し、取得後2年以内の黒字化達成を判断基準としている。
2019年6月期第2四半期末までに資本出資も含めて取得したWebメディア・コンテンツは45サイト(うち、11サイトは撤退)で、取得総額は1,325百万円(内訳は、事業取得総額607百万円、出資総額718百万円、撤退サイト含む)となっている。1サイト平均2,950万円で取得した計算となっている。「iid-CMP」のプラットフォームを活用することで、これまで手掛けたWebサイトはほとんど目標を達成している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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