三和ＨＤ Research Memo（9）：2020年3月期は増配、2021年3月期は業績悪化も前期並みの配当を維持

■株主還元

三和ホールディングス<5929>は株主還元を配当によることを基本としている。その実施に当たっては、企業体質の改善、経営基盤の強化を図りつつ、企業価値増大に向けた経営をさらに推進するため安定した配当性向を維持し、連結業績に連動した利益配分を行うことを基本方針としている。具体的な基準としては、親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向35%を目安としている。

2020年3月期は、前期比2円増配の34円の配当（中間配当17円、期末配当17円）を実施し、配当性向は35.0%となった。同社の配当性向は、2018年度の東証1部全産業の33.4%を上回っている。2021年3月期については、新型感染症の影響から大幅な減収減益決算を予想するものの、前期並みの配当34円（中間配当17円、期末配当17円）を維持する計画で、配当性向は60.1%に上昇する見通しだ。また、前期は50億円の自社株取得を実施し、2021年3月期も必要な戦略投資を行い、また手元資金を考慮しつつ検討すると言う。こうした株主還元は、株主を重視する同社グループ経営姿勢を示すものと言えるだろう。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　国重 希）


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