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Laboro.AIのニュース
*14:04JST LaboroAI Research Memo(4):2024年9月期は体制整備の遅れで前期比11.2%の営業減益
■Laboro.AI<5586>の業績動向
1. 2024年9月期の業績概要
(1) 損益状況
2024年9月期の業績は、売上高1,515百万円(前期比10.7%増)、営業利益183百万円(同11.2%減)、経常利益183百万円(同5.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益133百万円(同4.3%減)となった。
売上高は、前期比では増収となったが計画比では8%減となった。プロジェクトを執行する体制の拡充が想定よりも遅れ、第3四半期の着地が軟調となり、第4四半期でこれをカバーできなかったことが要因。売上総利益率は67.0%となり前期比で2.1pp改善し高水準を維持した。売上高が見込みを下回ったことから売上総利益額は1,015百万円(同14.3%増)に止まった一方で、人員増を中心に販管費は832百万円(同22.2%増)となったことから、営業利益は前期比で減益となった。
通年では減益となったが、内部体制の整備の遅れが第3四半期に表面化したことが主要因。需要そのものは順調に拡大しており、大きく懸念される結果ではなかったといえるだろう。事実、第3四半期(会計期間)の売上高は369百万円(前年同期比3.4%減)、営業利益(55.4%減)であったのに対して、第4四半期(同)は、売上高432百万円(同23.8%増)、営業利益86百万円(同120.5%増)と回復基調にある。
(2) 顧客別状況
a) 規模別構成比
2024年9月期における顧客の売上高規模別構成比は、100百万円以上が870百万円(構成比58%、前期比38.3%増)、50百万円~100百万円未満が219百万円(同14%、同42.4%減)、10百万円~50百万円が327百万円(同22%、同6.5%増)、10百万円未満が97百万円(同6%、同90.2%増)であった。特に100百万円以上の顧客数は6社(前期比3社増)となり、安定的な顧客基盤を構築しているといえる。
b) 既存/新規顧客種別売上高
顧客種別売上高は、既存顧客が1,283百万円、新規顧客が225百万円、プロダクト※が6百万円であった。通期で20社(第4四半期単独では9社)の新規顧客を獲得し、新規顧客からの収益が成長をドライブした。体制構築の遅れに伴うリソースの制約から、AIエンジンの開発が一段落しつつある顧客への別PJの提案を十分実施できず、既存顧客の売上高が若干縮減した。
※ 音声コーパス(LaboroTVSpeech)の販売など
c) 社員数の推移
重要な要素(KPI)である社員数も順調に増加した。2024年9月期末の総社員数は、78名(前期末比14名増)となったが、内訳はエンジニア31名(同7名増)、ソリューションデザイナ25名(同8名)、その他15名(同変わらず)、役員7名(同1名減)となった。
ソリューションデザイナの採用は進捗したが、新規入社メンバーを中心とした離退職の発生もあり、採用した人材の育成/定着に向けた人材マネジメントの更なる強化が必要であり、期初計画(期末88名)に対しては下回った。エンジニアは内定者の入社のタイミングが25/9月期1Q以降に期ズレしたこともあり、下半期を中心に採用が軟調に推移した。
売上規模に比して現預金は豊富
2. 財務状況
2024年9月期末の財務状況を見ると、流動資産は2,109百万円(前期末比305百万円減)となった。主要科目では現金及び預金420百万円減、売掛金及び契約資産114百万円減であった。固定資産は481百万円(同406百万円増)となったが、内訳は有形固定資産が59百万円(同18百万円増)、投資その他の資産422百万円(同388百万円増)であったが、投資その他の資産の増加はX-AI.Labo(株)(合弁会社)を含む関係会社株式(390百万円)を計上したことによる。この結果、資産合計は2,591百万円(同101百万円増)となった。
流動負債は200百万円(同42百万円減)となったが、主な変動要因は未払金の増加9百万円、未払費用の減少5百万円などである。この結果、負債合計は200百万円(同42百万円減)となった。純資産合計は2,391百万円(同143百万円増)となったが、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加134百万円によるものである。
2024年9月期末現在で、現金及び預金が1,523百万円あり、事業規模に比べて資金は豊富といえる。
3. キャッシュ・フローの状況
2024年9月期のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは4百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益の計上183百万円、減価償却費26百万円で、主な支出は売上債権の増加114百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは434百万円の支出となったが、主な支出は関係会社株式の取得390百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは9百万円の収入となったが、主な収入は新株予約権の行使による株式の発行による収入9百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は420百万円減少し、期末残高は1,523百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 2024年9月期の業績概要
(1) 損益状況
2024年9月期の業績は、売上高1,515百万円(前期比10.7%増)、営業利益183百万円(同11.2%減)、経常利益183百万円(同5.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益133百万円(同4.3%減)となった。
売上高は、前期比では増収となったが計画比では8%減となった。プロジェクトを執行する体制の拡充が想定よりも遅れ、第3四半期の着地が軟調となり、第4四半期でこれをカバーできなかったことが要因。売上総利益率は67.0%となり前期比で2.1pp改善し高水準を維持した。売上高が見込みを下回ったことから売上総利益額は1,015百万円(同14.3%増)に止まった一方で、人員増を中心に販管費は832百万円(同22.2%増)となったことから、営業利益は前期比で減益となった。
通年では減益となったが、内部体制の整備の遅れが第3四半期に表面化したことが主要因。需要そのものは順調に拡大しており、大きく懸念される結果ではなかったといえるだろう。事実、第3四半期(会計期間)の売上高は369百万円(前年同期比3.4%減)、営業利益(55.4%減)であったのに対して、第4四半期(同)は、売上高432百万円(同23.8%増)、営業利益86百万円(同120.5%増)と回復基調にある。
(2) 顧客別状況
a) 規模別構成比
2024年9月期における顧客の売上高規模別構成比は、100百万円以上が870百万円(構成比58%、前期比38.3%増)、50百万円~100百万円未満が219百万円(同14%、同42.4%減)、10百万円~50百万円が327百万円(同22%、同6.5%増)、10百万円未満が97百万円(同6%、同90.2%増)であった。特に100百万円以上の顧客数は6社(前期比3社増)となり、安定的な顧客基盤を構築しているといえる。
b) 既存/新規顧客種別売上高
顧客種別売上高は、既存顧客が1,283百万円、新規顧客が225百万円、プロダクト※が6百万円であった。通期で20社(第4四半期単独では9社)の新規顧客を獲得し、新規顧客からの収益が成長をドライブした。体制構築の遅れに伴うリソースの制約から、AIエンジンの開発が一段落しつつある顧客への別PJの提案を十分実施できず、既存顧客の売上高が若干縮減した。
※ 音声コーパス(LaboroTVSpeech)の販売など
c) 社員数の推移
重要な要素(KPI)である社員数も順調に増加した。2024年9月期末の総社員数は、78名(前期末比14名増)となったが、内訳はエンジニア31名(同7名増)、ソリューションデザイナ25名(同8名)、その他15名(同変わらず)、役員7名(同1名減)となった。
ソリューションデザイナの採用は進捗したが、新規入社メンバーを中心とした離退職の発生もあり、採用した人材の育成/定着に向けた人材マネジメントの更なる強化が必要であり、期初計画(期末88名)に対しては下回った。エンジニアは内定者の入社のタイミングが25/9月期1Q以降に期ズレしたこともあり、下半期を中心に採用が軟調に推移した。
売上規模に比して現預金は豊富
2. 財務状況
2024年9月期末の財務状況を見ると、流動資産は2,109百万円(前期末比305百万円減)となった。主要科目では現金及び預金420百万円減、売掛金及び契約資産114百万円減であった。固定資産は481百万円(同406百万円増)となったが、内訳は有形固定資産が59百万円(同18百万円増)、投資その他の資産422百万円(同388百万円増)であったが、投資その他の資産の増加はX-AI.Labo(株)(合弁会社)を含む関係会社株式(390百万円)を計上したことによる。この結果、資産合計は2,591百万円(同101百万円増)となった。
流動負債は200百万円(同42百万円減)となったが、主な変動要因は未払金の増加9百万円、未払費用の減少5百万円などである。この結果、負債合計は200百万円(同42百万円減)となった。純資産合計は2,391百万円(同143百万円増)となったが、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加134百万円によるものである。
2024年9月期末現在で、現金及び預金が1,523百万円あり、事業規模に比べて資金は豊富といえる。
3. キャッシュ・フローの状況
2024年9月期のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは4百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益の計上183百万円、減価償却費26百万円で、主な支出は売上債権の増加114百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは434百万円の支出となったが、主な支出は関係会社株式の取得390百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは9百万円の収入となったが、主な収入は新株予約権の行使による株式の発行による収入9百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は420百万円減少し、期末残高は1,523百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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