グリッドのニュース
グリッド、全体で約2倍の増収を達成、各利益は黒字転換 エンジニアや営業の積極採用と同時に増益を実現
前年同四半期比較
IR担当:株式会社グリッドのIR担当です。2025年6月期第1四半期の決算についてご説明します。
売上高については、前期第4四半期に複数の電力会社から受注した大型案件の開発が進展したことや、運用・サポートの件数が増えたことから対前年同四半期で約2倍の4億4,800万円となりました。
営業利益については、従業員数が106名と前期第1四半期末から20名と大きく増加し、人件費が膨らんだ一方、売上高の増加額が費用の増加額を大きく上回ったため、対前年同四半期で1億3,200万円増の3,900万円となりました。
四半期累計業績見通し
エンジニアや営業人員の採用については、期を通して積極的に行う予定です。一方で売上については、電力会社を中心に第4四半期にかけて増加していく見通しとなっています。結果、人件費の増加が先行することとなり、期中の営業利益率は通期の計画水準を下回り、第4四半期で上昇していく見込みとなっています。
産業ドメイン別の売上構成
電力会社において、本番導入開発の進展や新規テーマの追加受注があり、いずれも大型案件のため、電力・エネルギーの売上構成比率が前年同四半期から大きく伸び、50.9パーセントとなりました。
物流・サプライチェーンや都市交通・スマートシティについても、前年同四半期から増えているものの、電力・エネルギーの増加に比べて小さいため売上構成比率は減少しています。
フロー型売上とストック型売上
フロー型売上については、電力会社の本番導入開発の進展や追加受注等が牽引し、3億2,400万円と前年同四半期から1億8,300万円増えました。ストック型売上については、前期第2四半期以降に運用・サポートを開始した電力需給計画システムや配船計画システム等が牽引し、1億2,300万円と前年同四半期から4,000万円増加しました。
受注高と受注残高
受注高については、電力会社の新規テーマ案件、鉄道会社の追加受注、配船計画システムの運用・サポートの継続受注等により4億3,400万円と前年同四半期から8,400万円増加しました。受注残高については、堅調な受注高により増加しました。
四半期業績推移
当社が提供するシステムは、顧客の基幹オペレーションを対象としているため、スイッチングコストが高く、本番導入の件数が増えるにつれて、そのストック型売上も継続して増える構造となっています。運用・サポートが開始されて以降、四半期ごとに安定的にストック型売上が伸びています。
四半期プロジェクト数
すでに運用・サポートを開始している案件の追加のシステム開発が、当期第1四半期において複数完了したため、前期第4四半期からシステム開発の件数が減少し、運用・サポートの件数は微増に留まる結果となりました。
営業利益増減要因
エンジニアと営業・管理を合わせた人件費は営業費用の70パーセント程度を占めていますが、積極的な増員に伴い人件費は前年同四半期から5,000万円増加しました。一方で売上高は前年同四半期から2億2,300万円増加と、人件費の増加額を大きく上回っており、結果、営業利益は1億3,200万円増加しました。
エンジニア一人当たり売上高
エンジニアが継続して増加する中で、売上高についても電力会社を中心に着実に伸ばし、当第1四半期のエンジニア1人あたりの売上高は650万円と、比較的堅調であった前期第2四半期、第3四半期の水準を維持しています。
従業員一人当たり営業利益
通期で積極的に採用を進め、売上高が第4四半期にかけて増加していく見通しであることから、人件費の増加が売上高の増加に先行して発生し、従業員1人あたりの営業利益は、第3四半期までは低い水準で推移していく見通しとなっています。
主要な経営指標
新規顧客は既存顧客と比較して、契約単価が低い傾向にあるため、取引先数の増加は顧客平均売上の増加と反比例の関係になる傾向があります。一方で当期第1四半期は既存電力会社の大型案件が顧客平均売上を引き上げており、取引先数の増加を同時に実現しています。
蓄電池事業の業務提携
当社は過去に手掛けたスマートシティ案件を通じて、AIを活用したエネルギー・マネジメント・システム(以下、EMS)のノウハウを培ってきました。今回のウエストホールディングスとの業務提携は、このEMSのノウハウを系統用蓄電池の充放電最適化に活かすものとなります。太陽光発電所の建設を約7万ヶ所手掛けてきたウエストホールディングスと業務提携することで、土地の選定から蓄電所の建設、AIを活用した蓄電所運用までを一貫して提供できるようになり、顧客サービスの付加価値向上を図ることができると考えています。
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