日本ガイシは26日、リチウムイオン電池の正極材など、各種粉体の焼成に用いられる「雰囲気ローラーハースキルン」を開発したと発表した。粉体メーカー各社からのサンプル評価や試験焼成への対応も開始しており、今後は量産焼成炉の受注活動を進め、2015年度には売上高50億円を目指す。

雰囲気ローラーハースキルンは、リチウムイオン電池の正極材やチタン酸バリウム、酸化マグネシウム、薄型ディスプレーパネル用蛍光体、セラミックコンデンサーなどの材料粉体の焼成炉のことで材料の高性能化や開発の効率化を可能にする。

日本ガイシは、燃料電池（SOFC）や自動車搭載用のリチウムイオン電池の開発にも着手しており、中でも実用化が最も進むのが、太陽光で発電した電力を貯蔵するNAS（ナトリウム硫黄）電池。今年8月にはアラブ首長国連邦（UAE）のアブダビ首長国で、NAS電池システム300メガワットを約650億円で受注している