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サークレイス、営業力強化・新サービス開発等、将来へ向けた投資実施により減益も、売上高は前年同期を超える成長を達成

投稿:2023/11/21 11:00

Index

佐藤潤氏:サークレイス株式会社代表取締役社長の佐藤潤です。2024年3月期第2四半期の決算説明をさせていただきます。本日は、2024年3月期の業績見通しをご報告し、その後、2024年3月期第2四半期決算概況トピックス、事業概要についてご説明します。

2024年3月期 業績予想

それでは、業績見通しについてご報告します。今回、2024年3月期業績予想を修正しました。売上高は当初計画の32億6,600万円から4億1,600万円マイナスの28億5,000万円に修正しています。

修正の理由として、受注の遅れが生じた第1四半期の影響を受け、それを補うべく、営業とマーケティング強化を行ったことに加え、人員の増強も止めることなく進めていましたが、第2四半期の7月以降の受注が計画どおりに進捗しなかったこともあり、28億5,000万円に修正しています。この計画に対してしっかり取り組んでいきます。

売上総利益は13億9,500万円に修正しています。一方で、販売管理費は、営業マーケティングの強化とさらなる成長を目指した人員採用の強化を続けていますので、こちらはほぼ当初計画どおりの14億100万円としています。その結果、営業利益はマイナス600万円、経常利益はマイナス700万円、当期純利益はマイナス100万円の計画に修正しています。

2024年3月期Q2 決算ハイライト(累計期間)

2024年3月期第2四半期決算概況とトピックスについてご説明します。まずは決算概況です。スライドに記載しているのは、第1四半期と第2四半期の累計の数字です。

売上高は前年同期比6パーセント増の13億5,200万円となりました。一方で、営業利益はマイナス2,800万円、当期純利益はマイナス6,000万円という結果となりました。

要因として、第1四半期に生じたコンサルティングサービスの受注遅れに伴うマイナス影響が非常に大きく残っていること、そして、7月以降も案件獲得が若干遅れており、その案件不足に対するリカバリーがまだまだ足りていないことが挙げられます。

営業利益、当期純利益とも減益となりましたが、投資は着実に進めています。営業強化やマーケティング、さらに新規ビジネスの開発等に、今後の成長を見据えた投資をしっかりと行っていますので、その結果のマイナスとご理解いただければと思います。

従業員数は285名で、前期末と比較して24名の増員となりました。新入社員も含め、成長に向けた増員がしっかりと達成できています。

損益計算書サマリー(累計期間)

損益計算書のサマリーについてご報告します。スライドに記載しているのは、こちらも第1四半期と第2四半期の累計の数字です。

売上高は前年同期比で6パーセント増の13億5,200万円となっています。内訳は、コンサルティングサービスが8.7パーセント成長、プラットフォームサービスが1.8パーセント成長と、それぞれ増収となりました。

一方で、販売管理費は7億1,400万円となり、前年同期比で16.4パーセントと大きく増加しています。こちらは、営業マーケティングの強化、それに伴う人材採用、コンサルティング要員の採用・教育などに投資したことから増加しています。

結果として、第2四半期の営業利益はマイナス2,800万円、経常利益はマイナス2,800万円、当期純利益はマイナス6,000万円となりました。

成長性

成長性についてご説明します。スライドの棒グラフは、四半期別に売上高を比較したものです。昨年度の第2四半期の売上高6億6,100万円に対し、今年度の第2四半期は7億200万円となり、6.2パーセントの成長を遂げています。

折れ線グラフは営業利益率の推移を示しています。第1四半期は大きなマイナスとなりましたが、第2四半期は昨年度並みの4.5パーセントという水準まで回復しています。

収益性

収益性についてご説明します。第1四半期は営業における受注遅れが発生し、非常に苦しい数字となりましたが、この第2四半期は売上総利益率が52.2パーセントまで改善しています。

スライド右側のグラフは利益推移を示しています。ご覧のとおり、第1四半期は大きく下がりましたが、第2四半期は回復しています。

補足しますと、DX営業利益について、収益化の目処が立つところまで来ていましたが、AI等を使用した新機能の開発、営業活動やプロモーションへの積極的な投資を一時的に行ったため、グラフ上は若干下降しているように見えています。こちらは後ほど詳しくご説明します。

コンサルティングサービス

コンサルティングサービスでは、売上高は前年同期比8.7パーセントの増収となっています。今回の修正後予算18億700万円に対する第2四半期終了時までの累計の内訳は、Salesforce Consultingが7億7,500万円、Anaplanを含むその他サービス7,700万円、合計8億5,300万円となっています。

コンサルティングサービスの人員数について、第1四半期はトータル126名、そのうち協力会社のエンジニア数が17名とご報告しました。第2四半期もほぼ同じ状況ですが、案件の受注進捗に応じて協力会社にご理解いただきながら、人員調整を実施しています。

プラットフォームサービス

プラットフォームサービスでは、売上高は前年同期比1.8パーセントの増収となりました。内訳は、カスタマーサクセスが前年同期比マイナス4.6パーセント、DX事業が前年同期比プラス56.3パーセント、エデュケーションが前年同期比プラス5パーセントです。

カスタマーサクセスは、営業案件の受注状況が思わしくないことの影響がこちらにもあり、残念ながらマイナスという結果となってしまいました。現在、マーケティング強化等を進めているため、第3四半期、第4四半期でしっかりと計画の予算10億4,300万円を達成したいと考えています。

プラットフォームサービスにおけるカスタマーサクセスの担当者数は、第1四半期とほぼ同様で、1名増員の96名という体制です。こちらも、受注状況を見極めながら今後採用を強化していきたいと考えています。

DX事業の売上高が前年同期比56.3パーセント増と大きく成長しています。まだ母数は小さいものの、「AGAVE」や「Circlace」の商談数は増加しており、受注も順調に推移しています。

貸借対照表

貸借対照表です。第1四半期末と比較して、自己資本比率に関してはほぼ変わらず、65.4パーセントという水準で推移しています。財務健全性に問題なしと考えています。

2024年3月期 IRニュースサマリー(2023/11/9現在)

2024年3月期のIRのサマリーとして、第2四半期以降のニュースについて、簡単にご報告します。7月19日に生成AI「ChatGPT」を使用したサービスをリリースしました。こちらは、当社の主力である「Salesforce アドミニストレーター」と、カスタマーサクセス・コンサルタントによる運用支援サービスを組み合わせたサービスとしてリリースしています。

10月10日には、「ChatGPT」を当社SaaS製品「Circlace」に正式実装してリリースしました。10月12日には、当社では不足していたスキルである、AWS等のマルチクラウド対応を強化するため、FTL株式会社の株式取得に関する基本合意書の締結をしました。そして10月26日には、正式に株式譲渡契約を締結したというお知らせを出しています。

「Circlace」に生成AI「ChatGPT」を正式実装しリリース(2023/10/10リリース)

当社の主力SaaS製品である「Circlace」にオープンAI社が開発した生成AI「ChatGPT」を正式に組み込み、リリースしました。

これまでも「Circlace」の中で、さまざまなナレッジを検索して活用することが可能でしたが、チャットボットのインターフェースにより、より自然に情報の活用ができるようになりました。これにより、組織レベルでの業務効率化および事業レベルにおいてさらなる業務改善の推進が実現可能となっています。

また、この「Circlace」に関連するAI連携機能群の呼称を「Circlace Knowit(サークレイス ノウイット)」と定め、今後はソリューションやラインアップに追加して行く予定です。

ベトナム合弁会社「Circlace HT」設立 (2023年6月16日リリース)

ベトナム合弁会社Circlace HTの進捗をご報告します。6月16日に、設立のニュースリリースを出しています。その後、着々と準備を進めており、第3四半期の10月23日から24日の2日間にかけてベトナム現地ホーチミン市にて開所式を開催しました。

こちらでは、日本のお客さま、パートナーをゲストにお招きして、Circlace HT本社でのセッションに加え、ベトナム人民委員会での意見交換等にも、お客さまに一緒に参加していただき、今後のCirclace HTのビジネスの方向性についてご理解いただきました。

引き続き、人員の増強やスキル向上を続けながら、日本との連携を深め、現地での事業拡大に尽力していきます。

当社事業の全体像

当社事業の全体像についてご説明します。当社では、コンサルティングサービスとプラットフォームサービスという大きな2つの区分でビジネスを展開しています。

コンサルティングサービスは、基本的に人員の増加や単価の増加等により成長できるコンサルティングおよびシステム開発の事業が属しています。

プラットフォームサービスは、人員の数以上にお客さまを増やしていけるような、デジタルを活用したビジネスです。

コンサルティングサービスでは、スライド左側に記載のとおり、構想策定、要件定義、構築などのサービスを提供しています。主に「Salesforce プラットフォーム」を活用した事業を提供しています。

カスタマーサクセスでは、コンサルティングサービスで構築したシステムの保守・運用、活用推進、定着化などのサービスを提供しています。

エデュケーションについては、ベンダー認定トレーニングの提供などがメインですが、自社オリジナルトレーニングも提供しています。

DXでは、自社開発SaaS製品の販売と、それに関連するコンサルティングサービスの提供を行っています。現在は「Circlace」と「AGAVE」という2製品があり、「Circlace」については後ほどご説明します。

「AGAVE」は海外駐在員向けの情報管理や赴任時・帰任時のプロジェクト管理などに関する必要な手続きを漏れなく提供するというような、海外駐在員向け情報管理SaaSの中で、導入数国内シェアNo.1です。

収益構成

収益構成です。コンサルティングサービスが全体の売上高の61パーセントを占めています。主に「Salesforce プラットフォーム」におけるコンサルティング開発です。

プラットフォームサービスは39パーセントとなりますが、内訳はカスタマーサクセスが31パーセント、エデュケーションが4パーセント、DXが4パーセントです。

コンサルティング、システム開発とカスタマーサクセスの一気通貫サービス

当社の強みは、上流と呼ばれるコンサルティングから、システム開発、カスタマーサクセスに至るまで、一気通貫でサービスを提供できることです。

具体的には、戦略構想策定からお客さま内でのシステム活用、促進、そして定着化までを、一通り提供することができます。サービスの中身としては、スライド中段に記載のとおり、構想策定支援や「Salesforce プラットフォーム」大規模開発の実装、お客さま先にお伺いしたり、リモートによりコンサルティングあるいは保守を実施するカスタマーサクセスサービスなど、さまざまなサービスメニューを用意しています。

スライド下段の「Circlace」の図をご覧ください。サービスを提供するにあたり、当社では自社のSaaS製品「Circlace」を全面的に活用し、お客さまとの接点をすべてデジタル化しています。

「Circlace」にお客さまのご要望、あるいはプロジェクトにおける状況の確認、プロジェクトの成果物などが集約されますので、これらのデータを活用して状況の把握、課題解決のさらなるご支援、ご提案等を提供できるようになっています。

Salesforceとは?

「Salesforce」について簡単に補足します。ご説明の中で何度も「Salesforce」の名前を挙げてきましたが、こちらはスライド右側のグラフに記載のとおり、CRM(Customer Relationship Management)として世界シェアNo.1の非常に有名なプラットフォームです。

その他、さまざまな業務、あるいは開発に対応しているプラットフォームがありますが、当社は現在、この「Salesforce」のプラットフォームを活用して、コンサルティング、システム開発することが主力となっています。

Circlaceプラットフォーム全体像

SaaS製品の「Circlace」プラットフォームの全体像について補足します。スライド中央に記載のとおり、基本アプリケーション群に「プロジェクト管理/タスク管理」「問い合わせインシデント管理」「ナレッジ&インサイト」「レポート」という4つの大きな機能が内包されています。これらがすべて統合されて1パッケージになっているところが特長です。

強みとしては、これらのさまざまな機能群で行われたコミュニケーションや、保管されたドキュメントがすべてつながっていることで、情報の検索が非常に容易となります。また、生成AI「ChatGPT」と組み合わせることにより、さまざまな情報活用がシームレスにできるようになっています。

基本プラットフォームについては、スライド右側にノーコード開発環境と記載しているとおり、機能実装をすべてノーコードで実現することができます。

そしてスライド左側のソリューションパッケージについても、これらの機能がノーコードの設定で、さまざまに組み合わせることができ、多種多様な業種や業態の業務システムとして構築することができるようになります。

Circlaceが業務効率を改善する仕組み

最後に「Circlace」が業務効率を改善する仕組みについてご説明します。日々の業務の中で、各担当者、ユーザーの方々に「Circlace」を使っていただくことで、自然にナレッジが蓄積できるようになっています。

そのナレッジを活用して作業の効率化を進め、最終的には組織レベルでの業務改善につなげるところに至るまで、シームレスに実現できるよう設計されています。さらに、AIの機能を組み合わせたサービス「Circlace Knowit(サークレイス ノウイット)」をリリースしたことにより、現在たくさんの引き合いをいただいています。

以上をもちまして、サークレイス株式会社2024年3月期第2四半期の決算説明を終了します。

配信元: ログミーファイナンス
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