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NCD Research Memo(9):2025年3月期配当予想も上方修正して大幅増配予想

配信元:フィスコ
投稿:2024/12/16 15:49
*15:49JST NCD Research Memo(9):2025年3月期配当予想も上方修正して大幅増配予想 ■NCD<4783>の成長戦略

3. 株主還元策
同社は利益配分について、中期経営計画「Vision2026」のスタートに伴って2024年3月期より連結配当性向の目安を30%以上に設定した。そして2025年3月期連結業績予想の上方修正に伴って、2025年3月期の配当予想も2024年11月8日付で上方修正(第2四半期末6.00円、期末6.00円、合計12.00円上方修正)し、前期比16.00円増配の66.00円(第2四半期末33.00円、期末33.00円)とした。予想配当性向は30.0%となる。また株主還元の一環として株主優待制度も実施している。毎年9月30日現在で1,000株(10単元)以上保有の株主を対象として、保有株式数及び継続保有期間に応じて優待品(クオカード)を贈呈している。今後も業績の拡大に伴ってさらなる株主還元の充実が期待できると弊社では考えている。


サステナビリティ経営を推進

4. サステナビリティ経営
サステナビリティ経営については、2021年10月にサステナビリティ推進委員会を設置し、中期経営計画「Vision2026」においてもサステナビリティ経営を強化する方針を打ち出している。マテリアリティとしては「カーボンニュートラル実現への貢献」「安心・安全で豊かな社会づくり」「多様な人材が活躍できる社会へ」「社会からの信頼を」を掲げている。2023年8月にはサステナブル調達ガイドラインを制定、2024年8月にはパートナーシップ構築宣言を公表、同年11月にはNCDグループ統合報告書「Integrated Report 2024」を発行した。

「カーボンニュートラル実現への貢献」ではDXの推進、高付加価値な駐輪サービスの提供、「安心・安全で豊かな社会づくり」ではレジリエントな社会インフラの提供、地方創生への貢献、「多様な人材が活躍できる社会へ」では人権の尊重とD&Iの推進、働きやすさと働きがいの両立、次世代リーダーの育成、「社会からの信頼を」ではガバナンス体制の高度化、コンプライアンスの推進、適切なリスクマネジメントを目指す。なお地方拠点活用による就労機会の創出では、福岡・長崎オフィスなどビジネスパートナーを含めた地方拠点合計人員数を2024年3月期末の322名から、2026年3月期末に400名へ増加させる計画としている。またパーキングシステム事業は放置自転車解消対策、交通混雑緩和対策、土地有効活用、地域・街づくり、CO2排出削減による地球環境改善などに貢献するビジネスである。

人材戦略としては、基本コンセプトに「自律的なキャリア形成と対話を通じた組織風土の変革」を掲げ、健康経営、明るい職場づくり、働き方改革、キャリア支援、社内ベンチャー、D&I、エンゲージメント向上などを推進している。2021年9月には健康企業宣言東京推進協議会が運営する健康優良企業認定制度「健康企業宣言(R)」において健康優良企業「金の認定」を取得した。2024年3月には経済産業省が定める健康経営優良法人認定制度において「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に認定された。また、女性の常勤取締役/執行役員数については現状の1名から、2031年3月期に2名以上に増やすことを目指している。一般的に女性取締役は社外取締役として迎えることが多いが、同社は常勤取締役/執行役員として女性の社内登用を進める方針としている。


従来着実に推進してきた収益性向上施策の成果を評価

5. アナリストの視点
同社の業績推移を見ると、2024年3月期がコロナ禍影響一巡も寄与して過去最高業績となり、2025年3月期も上方修正して大幅増収増益・連続過去最高業績の見込みとなった。さらに中期経営計画の目標数値も再上方修正した。これは単に事業環境が好転しただけでなく、同社が従来着実に推進してきた収益性向上施策(IT関連事業における業務領域拡大、ストック売上拡大、NCDサービスモデル進化、パーキングシステム事業におけるBPRなど)の成果が本格的に表れ始めたことによるものと弊社では評価している。また株主還元を強化していることも評価している。そして今後も利益率向上に向けた変革を加速させることで、長期グループビジョンとしての2032年の目標値も前倒しで超過達成する可能性があると弊社では考えており、引き続き収益性向上戦略の進捗に注目したいと考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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配信元: フィスコ

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