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【NANOホールディングス × SBIグループ】創薬バイオの「100億円問題」突破へ。新体制発表と業界横断討議で示された“次の出口戦略”

配信元:PR TIMES
投稿:2025/12/23 13:17
2025年12月11日(木)、冬の冷たい風が吹く日比谷の街に、創薬バイオの未来を占う関心が寄せられた。
NANOホールディングス株式会社(※同日より「NANOMRNA」から社名変更)は、SBIグループとの提携を起点にした新たな成長戦略を発表。さらに、産学官・金融・製薬のキーパーソンが一堂に会し、「100億円問題後の新・創薬バイオ資金循環モデル」をテーマに、公開パネルディスカッションを開催した。
招待客・投資家・研究者・記者らが詰めかけた会場では、“日本の創薬バイオはどこへ向かうのか”という問いに対するリアルな議論が繰り広げられ、会場全体が熱気と緊張感に包まれた。



■ 開催概要
● 日時:
パネルディスカッション: 2025年12月11日(木)15:10~16:10
成長戦略記者発表会:2025年12月11日(木)16:20~17:00
● 会場:
日比谷三井カンファレンス 8階(東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー)
● 内容:
パネルディスカッション:「100億円問題後の新・創薬バイオ資金循環モデル」
成長戦略記者発表会:新体制「NANOホールディングス」による成長戦略について

■パネルディスカッション

●開催概要
日時:2025年12月11日(木)15:10~16:10
会場:日比谷三井カンファレンス(東京都千代田区)
テーマ:「100億円問題後の新・創薬バイオ資金循環モデル」

●パネル登壇者(敬称略・順不同)
モデレーター:
SBI証券 シニアマネージングディレクター 石井 巨道
パネリスト:
東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC) パートナー 河原 三紀郎
Beyond Next Ventures 投資部 ディレクター 澤邉 岳彦
日本医療研究開発機構(AMED) 調整役 下田 裕和
テック&フィンストラテジー株式会社 代表取締役 小南 欽一郎
田辺ファーマ株式会社 執行役員 CTO & GC 兼 事業開発本部長 長山 和正

◆ 冒頭――“出口が閉じた”日本の創薬市場
モデレーターを務めた SBI証券 シニアマネージングディレクター・石井巨道氏は、冒頭でこう切り出した。
「東京証券取引所は12月8日、グロース市場の上場維持基準を見直し、上場後5年で時価総額100億円以上を求めることを発表されました。現状、グロース市場に上場する約600社のうち、この基準を満たすのは4割弱にとどまります。成長を促す一方、既存企業には上場維持の重荷となり、新規上場を目指す企業にとっても心理的な参入障壁となる可能性があります。IPO減少への影響も懸念されています。」

続いて主催者として登壇したのは、NANOホールディングスの飯野智CIO(チーフインベストメントオフィサー)。
株式交換を活用した企業買収と、ファンド型の伴走資金を組み合わせた革新的なビジネスモデルを紹介した。
「NANO MRNAは、社名を『NANOホールディングス』へと改め、投資事業へ参入しました。100億円問題により、IPOを目指す創薬バイオベンチャーにとって資金調達環境が厳しさを増しています。そこでSBIグループと連携し、上場株式やファンドを活用した新たな投資モデルを実行してまいります。市場環境の変化を投資機会と捉え、株主還元とともに、日本の創薬バイオ分野での健全な資金循環の創出を目指します。」
飯野CIOの言葉をうけ、会場の空気が一段と引き締まり、新たなモデルへの期待が漂った。

▲石井 巨道 氏

▲飯野 智

◆ セッション1:投資家の視点――「ラウンド連続性が崩れている」
Beyond Next Venturesの澤邉岳彦氏は、投資現場の現実を語った。
「創薬バイオ投資では、開発・治験を進めた後に臨床データを取得、製薬企業へライセンスアウトし、東証上場を目指す従来型の投資シナリオが一般的でした。しかし足元では、このモデルを前提にした投資は難しくなっています。代替策として海外展開や開発段階の深化なども考えられますが、いずれも資金確保が不可欠となっています。」

続く東大IPCの河原三紀郎氏は、株式交換によるEXIT経験を踏まえ、“日本に足りないのは柔軟な出口”と語った。
「創薬バイオ分野では、IPOと並びM&Aの重要性が高まっており、資金制約が強まる中、現金を伴わない株式交換によるM&Aは、有効な選択肢として期待が持てます。2019年ですが、NANOホールディングの前身であるナノキャリア社と株式交換で当時投資していたアキュルナ社を売却した実績があります。もっと過去には、そーせいグループ(現ネクセラファーマ株式会社)が英バイオベンチャーを株式交換で買収し、成長の転機とした例がありました。こうした成功事例の積み重ねが、日本のバイオベンチャー市場の転換点になる可能性があります。」

▲澤邉 岳彦 氏

▲河原 三紀郎 氏

◆ セッション2:歴史的背景――「日本は成功例の積み上げが止まった」
テック&フィンストラテジー代表の小南欽一郎氏は、過去20年の振り返りから議論を展開した。
「日本の創薬バイオ市場は、2000年代半ばには時価総額を大きく伸ばしましたが、2006年のライブドア・ショックで市場は急落。その後、ノーベル賞や成長戦略を背景に再び拡大したものの、長期的な成功事例が乏しく、足元では「百億円問題」「百均問題」も重なり、上場時の評価は伸び悩んでいます。再成長には新たな仕組みが必要とされており、資金投入に加え、株式取得を通じた主体的支援で開発力を高め、IPOやM&AにつなげるNANOホールディングスの新たな投資モデルが、その契機となる可能性があります。」
過去の成長局面で十分な成功事例を積み上げられなかったことが、現在の資金循環の悪化につながっている。小南氏は、そうした構造的課題を指摘した。

▲小南 欽一郎 氏




◆ セッション3:AMEDはどう見ているか――「橋渡しができていない」
AMEDの下田裕和氏は、基礎からPOCまでの公的支援が整備された一方で、臨床後期~事業化の「最後の壁」が依然として厚いことを示した。
「日本の創薬バイオ分野では、人材や資金、グローバル経験が不足し、エコシステムの未成熟が課題となっています。政府は経産省主導で大規模支援策を打ち出し、海外VCとの連携を通じて大型M&Aを見据えた成長を促そうとしています。非臨床から第II相試験までの支援は進む一方、後期開発や上場後の資金不足が課題です。投資リターンが得られ、循環する仕組みを国内で構築できるかが今後の焦点となります。」

そしてこう続けた。
「NANOホールディングスの構想は、民間投資家の視点で成長余地のある企業を集中支援する点に特徴があります。国は、承認取得やグローバル展開を後押しするソフト面での連携が期待できます。」

会場全体に共感と期待が広がった瞬間だった。

▲下田 裕和 氏




◆ セッション4:製薬の立場から――「契約・知財・人材…全部足りない」
田辺ファーマの長山和正氏は、海外との差を明確に指摘した。
「グローバルでは大型M&Aが続く一方、日本の製薬企業は規模面から買い手になりにくい状況です。一方、被買収側も海外展開が不可欠ですが、海外でCXOレベルの経験を積んだ人材の不足が課題となっています。中国では米国で育成した人材が帰国し、大型ディールを生み出しているのに対し、日本はこうした人材不足も目立ちます。」
そのうえで、IP戦略の強化/リーガルパワー/専門人材の伴走の3点が不可欠だと語り、創薬バイオ企業が世界に挑むための“土台作り”の重要性を訴えた。

▲長山 和正 氏




◆ セッション5:総括――“資金の再配線”が始まる
登壇者は最後に、創薬市場再生の鍵として
●資金循環の再配線
●IPOだけではない、M&A(売却)・海外での資金調達などの複線的出口
●事業開発・知財・国際人材の早期関与
を挙げた。

そして、石井氏は締めくくりにこう語った。
「本日の議論では、資金や人材の課題に加え、連携によって競争力を高める重要性が示されました。NANOホールディングスの新プロジェクトが本日始動し、SBIグループも伴走します。両社は本モデルを通じ、創薬バイオ分野が抱える課題解決に取り組んでいきます。」
会場は大きな拍手につつまれ、ディスカッションは幕を閉じた。

▲写真左から西村 和将、飯野 智、石井 巨道、河原 三紀郎、澤邉 岳彦、下田 裕和、小南 欽一郎、長山 和正(敬称略)

■関連リンク
●パネルディスカッション 動画公開サイト:
https://youtu.be/4Qz1ZRV-jMs

●NANOホールディングス株式会社Youtubeチャンネル:
https://www.youtube.com/@NANOHD-channel

●NANOホールディングス株式会社HP:
https://www.nano-hd.com


■成長戦略記者発表会

新体制「NANOホールディングス」始動。SBIグループとの提携で開く新市場

パネルディスカッション終了後、「成長戦略記者発表会」を開催。
ステージには、NANOホールディングスの松村、秋永、飯野、富所、中冨の新経営陣が並び、
NANOホールディングスとしての船出が正式に発表された。

▲写真左から、富所 伸広、中冨 一郎、松村 淳、秋永 士朗、飯野 智

●開催概要
日時:2025年12月11日(木)16:20~17:00
会場:日比谷三井カンファレンス(東京都千代田区)
内容:新体制「NANOホールディングス」による成長戦略について
登壇者:
NANOホールディングス株式会社 
代表取締役会長兼社長CEO 松村 淳
代表取締役CTO 秋永 士朗
取締役CIO 飯野 智
取締役CGO 富所 伸広
取締役CNO 中冨 一郎

◆ 新体制が示した方向性
当日は、新体制の発表に続き、「NANOホールディングス × SBIグループ」による創薬支援モデルの本格展開について説明が行われた。

「NANOホールディングスは、投資事業における専門性の高い経営体制強化を図り、科学的デューデリジェンスとFDA対応など国際規制への実務力を強みに、株式とファンドを組み合わせた投資・M&Aを推進します。SBIグループと連携し、資金不足で企業価値が低下している複数の有望企業の資金と経営の支援を行います。買収企業の価値を回復し、さらなるバリューアップを図り、オプションバリューを積み上げることにより、当社企業価値向上を目指します。」
(代表取締役会長兼社長CEO・松村)

「大企業内で事業化されずに埋もれている非中核事業や技術を対象に、カーブアウト型の買収を推進していきます。専門人材の不足や規模の問題で成長できない事業を切り出し、子会社化したバイオ企業などと組み合わせ、価値の向上と出口の創出につなげます。主にヘルスケア分野で、売上数十億円規模の事業を中心に、買い手と売り手双方のニーズを踏まえた柔軟なM&Aを展開していきます。」
(取締役 CGO・富所)

「本日設立したNano Bridge Investment がSBI新生企業投資と共同運営するファンドは、IPOギャップにある未公開企業や大企業からのカーブアウト事業に投資していきます。海外展開を通じたグローバル評価の獲得や複数企業のロールアップなどでバリューアップを図り、上場や大手企業への売却を目指していきます。追加して、IPO後に評価が伸び悩む小型上場企業へのPIPEs投資やIPO時のCorner Stone投資を組み合わせて展開します。」
(取締役 CIO・飯野)

また、会場の記者からは「バリューアップ達成時期の目安や成功確率」「資金面以外の経営・技術面の指導について」「買収した企業の社員のモチベーションの維持方法」など多数の質問が寄せられ、注目度の高さを示した。

▲写真左から、中冨 一郎、飯野 智、松村 淳、秋永 士朗、富所 伸広
配信元: PR TIMES

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