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【QAあり】Link-Uグループ、マンガサービスとマーケティング部門が伸長し、4Qは大幅成長 通期でも売上高と営業利益の予算達成
エグゼクティブサマリ
松原裕樹氏:Link-Uグループ株式会社代表取締役グループCEOの松原裕樹です。本日はお忙しい中、ご視聴いただき誠にありがとうございます。Link-Uグループ株式会社、2024年7月期第4四半期の決算説明会を開催します。
数字については後ほどご説明します。
目次
本日は5つのパートに分けてご説明します。1つ目は第4四半期の取り組みと立ち位置について、2つ目は第4四半期の業績について、3つ目は各サービス部門の取り組みについて、4つ目は2024年7月通期での業績と取り組みについて、5つ目は2025年7月期の予算と計画についてです。
グループパーパス
我々は「あらゆる価値を解放し、ココロ震える体験を世界に。」というパーパスのもと、マンガアプリのような革新的なプロダクトや、業界を変えてきた新しい取り組みを継続し、さまざまな業界にさまざまなプロダクトを生み出していきたいと考えています。
パーパス達成プロセス
スライドには、グループパーパスの「あらゆる価値を開放し、ココロ震える体験を世界に。」に対し、達成に向けたプロセスをブレイクダウンしたものを記載しています。
FY2026中期経営計画では、社会的インパクトとして、グローバルコンテンツビジネスの基盤構築を掲げています。さらに、財務インパクトとして、売上高60億円、営業利益12億円を達成するため、各事業戦略を進行しています。
今QにLink-Uグループが取り組んだこと
第4四半期に実施したグループの取り組みについてお話しします。第4四半期の総括として、新しいサブスクリプション提供の配信準備や、今期からスタートするチャネル販売の準備など、今期以降にしっかりと数字を出していくための準備固めの期間としてきました。
総論
今期からしっかりと数字を出していくための必要なピースをそろえてきたのが、この第4四半期です。事業の準備はもちろん、我々グループとして足りないアセットや成長に必要なリソースを十分に確保するなど、今期以降に向けた準備を行ってきました。
四半期業績概要
第4四半期に実施した取り組みの結果についてご説明します。第4四半期の連結業績については、売上高は前年比54パーセント増の12億2,500万円となりました。マンガサービスとマーケティング部門が伸長し、業績をけん引しています。
マンガサービスでは、ビューンのグループ入りにより、新しくLink-Uグループとしてサブスクリプションサービスの提供を開始しました。また、第4四半期はそこに対するシナジーを形成する準備をしてきています。
マーケティングでは、ファン共創型マーケティングにおける取引数の拡大や、ライフサイクルマーケティング「ゆれしる」の販売網のチャネルが拡大した結果、大幅な増収となり、第4四半期の成長をけん引しました。
制作においては、8月の新作リリースに向けた作品の制作期間となったため、第4四半期には作品の投下はなく、成長は横ばいとなりました。
売上の増加にあわせて、営業利益も前年比52.7パーセント増の着地になっています。
四半期営業利益分析
営業利益の分析です。第3四半期はホールディングス化の影響によるスポット費用や構造改革費用などで一気にコストが増加しましたが、第4四半期はそれらの費用が抜け落ちたため、コストは若干軽くなりました。
とはいえ、ホールディングス化によってコストが増えたことは事実です。第4四半期には、そこを収益の改善によってはね返し、第1四半期、第2四半期の利益水準まで回復しています。
収益力が改善していることや、今期以降はホールディングス化に伴うコストの増加を見込んでいないことから、今後もしっかりと利益の増加につながるように進めていこうと考えています。
マンガサービス業績
各部門の取り組みについてご説明します。まず、マンガサービス部門です。ビューンの連結により、四半期売上高は6億7,600万円で、前年比で大きな増収となりました。当初の中期経営計画では、最終の四半期売上高7億円という目標にしており、これについては前倒しで達成できるのではないかと見込んでいます。
こちらの目標は国内の成長だけで達成できると考えており、現在注力して取り組んでいる海外の動きについては、ここにプラスアルファの余地を残して事業を推進できると捉えています。
サブスクリプション×アラカルト
トピックです。今回、ビューンがグループ入りし、「ブック放題」というサービスの提供を開始しました。こちらはサブスクリプションと都度課金を組み合わせた、当グループとしては新しいサービスモデルとなっています。
これによって多様なニーズに対応することができ、出版社も新しい提供形態を選ぶことができるようになりました。加えて、提供できる作品の幅が広がることで、ユーザビリティの向上にもつながり、定額のみならず都度課金というポイントが発生するため、収益性の向上にもつながります。このような新しいモデルにもチャレンジしています。
マーケティング業績
マーケティング部門です。第4四半期の売上高は3億400万円で、前年比で2倍強に伸びて着地しています。中期経営計画の最終目標は四半期売上高として5億円で、今後もしっかりと成長を続けていく必要があります。
基本的には、マーケティング取扱高の増加や、「ゆれしる」など販売網自体の増強、さらにそこに流していくプロジェクト数を増やすことで、相乗的に売上の成長を作れると考えています。
ライフサイクルマーケティング
業績をけん引する「ゆれしる」の販売網は、ライフサイクルマーケティングとして運営しています。現在は「ゆれしる」1本で、プロジェクト1つからの売上ですが、ここに「ブック放題」や「クマモリ」の収益がミルフィーユ状に重なり、プロジェクト数に応じてどんどん売上が伸びていくような事業推進を行っています。
販売チャネルの強化は着実に進んでおり、マーケットにしっかりとフィットするプロダクトをどんどん出していくことが、今後の一番重要なKPIになってくると考えています。
制作業績
制作部門です。第4四半期としては横ばいで、前年比ではほぼ同じ水準となりました。こちらは新しい作品を投下する準備をしてきたことが主な要因です。引き続き、最終的な中期経営計画の目標である四半期売上高4億円の達成を目指します。
オリジナルコンテンツ
第4四半期にはまだ寄与していませんが、8月に新しい作品の提供を開始しました。こちらはグループのコンパスの中では過去最高の売上となり、良いスタートを切っています。中期経営計画の数字にあわせて、しっかりと数字を積み上げていけると確信しています。
リリーススケジュール
8月に提供を開始した2作品に限らず、今後も新しくリリースする作品のラインナップがそろっています。スライドのような作品を投下していきながら、作品数にあわせて売上を積み重ねられるように推進していきます。
FY2024 連結業績概要
スライドは2024年7月期における通期の連結業績となります。予実比ではすべて100パーセントを超える着地となっており、しっかりと予算を達成することができました。通期でも、やはりマーケティング部門が売上の成長をけん引したかたちです。
振り返ってみると、もともと2024年7月期はしっかりと準備をし、海外や新しい事業に対してのリソースの確保等にコストを割いていくという立ち位置でした。営業利益としては予算を達成したものの、前年対比ではマイナスとなっているため、2025年7月期以降にしっかりと結果を出していきたいと考えています。
FY2024にLink-Uグループが取り組んだこと
2024年7月期に実施した取り組みについてご説明します。前期は国内も海外も、サブスクリプションに対してのアプローチが多くなっています。
国内はビューンのサブスクリプション、海外は「MANGA Plus by SHUEISHA」というサービスの海外向けサブスクリプションというかたちで、話売りだけではない新しいモデルと、そのノウハウをしっかりと吸収しています。それが次の成長につながっていくと考えており、サブスクリプションに対して会社全体でしっかりとアプローチしています。
さらに、そのサブスクリプションに対して十分なマーケティングができるように、ライフサイクルマーケティングの販売網の強化にも取り組みました。
また、ライフサイクルマーケティングだけでなく、新しいユーザーに対するアプローチやマーケティングの多様性が必要だと考え、Romanzのファン共創型マーケティングという新しいソリューションをグループに迎えて提供を開始しています。
加えて、作品の制作と、既存作品『俺だけレベルアップな件』など、人気のWebtoonの流通販路を確立してきました。1年間をとおして、さまざまなノウハウの蓄積、仲間のグループ入りを行い、今期にしっかりつなげていく準備ができたと捉えています。
FY2024 営業利益分析
年間での営業利益の分析です。当期はホールディングス化に伴うスポットのコスト増加と、新しい事業や海外への案件にしっかりとアサインするための人員確保による人件費の増加、そして売上を伸ばしていくための売上連動費用の増加がありました。これらを差し引いて、前年の営業利益からは下がった着地となっています。
FY2025予算
2025年7月期の取り組みと予算です。発表している中期経営計画の売上高60億円、営業利益12億円の達成に向けて、今期は、売上高52億7,000万円、営業利益7億1,000万円の達成を目指していきます。
売上高は前年比44パーセント増で、中期経営計画達成に向けた進捗と、実際の数字をしっかりと出していくことにフォーカスして取り組んでいきたいと考えています。2025年7月期は、スライド右側に記載の4つの事業のポイントと具体的なIRの動きの5つを合わせて、しっかりと事業の成長と企業価値の向上に対して動いていきたいと思っています。
また、中期経営計画の売上高目標である60億円は、当然、超えていきたい水準だと考えています。今期の目標は52億7,000万円ですが、その後のさらなる成長に対して弾みをつけられるように、この水準には最低限到達し、その目標を超えて、事業を推進し、シナジーを作っていきたいです。
FY2025の事業方針
この数字をどのように達成していくのか、そして達成することで何が起きるのかをご説明します。社会的インパクトとして、グローバルコンテンツビジネスの基盤を作り、日本の武器であるIP、コンテンツをどんどん世界に発信していきたいと考えています。
そこに対して各部門がどのように寄与していくのかご説明します。マンガサービスは、基本的にプラットフォームのようなサービスが多く集まっています。世界中のファンが集えるような魅力的なプラットフォームサービスを展開していき、ユーザー基盤の拡大と、業界の裾野を広げることにしっかりと貢献していきたいと考えています。
そのために今期行いたいことを3つ、スライドに記載しています。まず、国内総合書店サービスの拡大です。「ゼブラック」やビューンのサービスがありますが、年率20パーセント以上の成長を目指していきます。
また海外部門に関しては、北米向けの新しいプラットフォームの公開や、北米の紙出版機能の確保を目指します。なぜこれに取り組むのかについては、次のスライドでご説明します。
マーケティング部門では、そのプラットフォームやマンガを使ったプロダクトを効率的に世界中のファンに届けていきます。その中で、エンゲージメントやリテンションをしっかり作っていくためにマーケティング機能が必要だと考えており、この強化に集中していきます。
マーケティングの具体的な成長のKPIとしては、月額のサブスクユーザー数で17万5,000件です。
また、Webおよびファン共創型マーケティングの取扱高を拡大し、年率40パーセント以上の成長を目指します。この取扱高が増えることで、自社のプロダクトマーケティングに対しても、大きな影響を持つことができると考えています。しっかりとソリューションとして機能させていくために、このような規模を意識してKPIを設定しました。
制作に関しては、プラットフォームサービスに対して差分を着実に作ってくれるものだという認識です。オリジナルのヒット作をしっかりと出していくことによって、競争優位性を確立し、我々ならではのサービスの色をしっかりとつけてくれるものだと考えています。
また、自分たちで制作し、流通させていくことによって、さまざまなデータがいろいろな国から取れていきます。良い方程式が見つかれば、それをしっかりと業界にも還元していき、日本のIP業界の裾野を全体として広げていくための動きにもつなげられます。自分たちで制作すること自体が、非常に業界のためになると考えています。
この3つの役割をそれぞれしっかりと推進していくことで、グローバルにIPコンテンツビジネスの基盤を確立していくことにつながっていくと捉えています。
マンガサービス-国内
マンガサービスの国内部門です。総合書店サービスの拡大は、年率20パーセント以上で、具体的には約12億円から14億5,000万円に成長させます。
国内人口の頭打ちなどいろいろありますが、それでもこの業界では、世界でもっとも大きなマーケットであるため、この日本市場でしっかりプレゼンスを持っていく必要があります。そして、さらに広げていくことは不可欠だと考えており、総合書店型プラットフォームの基盤として、着実な成長を積み上げていくことを重視して、引き続き推進していきます。
また、今までのモデルだけではなく、複数の収益モデルを運用することで、そのノウハウを海外で活かすことができます。また、海外と国内で次のモデルにチェンジする時に、話売りではないノウハウをしっかり中にためておくことで、業界の変化にスムーズについていくことができると考えています。
そのために、話売り、サブスクリプション、そしてサブスクリプションと話売りの組み合わせという3パターンで、どのようにしたら機能するのか、どのような数字が取れていくのか、今のうちからしっかりためておこうと考えています。
この複数の収益モデル、ポートフォリオを組みながら運用していくことが重要だと捉え、これに集中して、今期は20パーセント以上の成長をしっかりと実現していきます。
マンガサービス-海外
マンガサービスの海外部門です。先ほどお伝えした北米向けの新プラットフォームの公開と紙出版機能の確保について、ポイントは2つあります。
1つ目は、フェーズ1、2、3と挙げており、今期はフェーズ3に移行するタイミングだと捉えています。スライドに「各地域のコンテンツサービスと協業し、プラットフォームを拡大」と記載のとおり、協業を通じて海外プラットフォームの大幅な拡大を計画しています。ここでは、別の収益モデル、新しいユーザー獲得チャネルを通じて、海外でのデジタルマーケットの拡大を図ります。
2つ目のポイントとしては、北米での紙出版です。現時点では北米のマンガ市場における売上の7割から8割が紙媒体です。長期的なデジタルマーケットの創出に対して投資をし続けるためには、現時点で利益が出ている紙媒体からの収益を再投資していく必要があります。継続的かつ長期的な取り組みをしていくために、ここのアセットをしっかりと確保して、持続可能な長期投資体制を作っていきたい考えです。
また、投資余力だけではなく、デジタル流通と紙流通の両方を提案できることで、ライセンサーに対してのさまざまな提案や、よりライセンス獲得ができる幅が広がっていくと考えています。これにより、海外でのプラットフォーム展開にも、十分シナジーが発揮できると見込まれます。
この2つを今期の大きな目標として掲げて、達成していきます。
マーケティング
マーケティング部門です。こちらは「ゆれしる」等の販路で、月額のサブスクユーザー数7万2,000件を、17万5,000件まで持っていくことが、今期の目標です。Webマーケティングの取扱高としては、1億2,000万円から1億7,000万円に、40パーセント成長させることを掲げています。
マーケティング部門のポイントとしては、このマーケティング自体を事業化して、独立した運用体制、収益構造を構築し、長期にわたってマーケティングのノウハウを社内でためられるような体制を作っていくことを目標としています。
マーケティングの多様化に加え、我々としては海外にも出ていかなければいけません。そのためにさまざまなノウハウを迅速に獲得していき、社内でPDCAを回していく必要があると思っています。そのノウハウの蓄積は、代理店などの外部ではなく、しっかりと社内で行うことが不可欠だと考えています。
そのためには、マーケティング部門単体でもしっかりと収益を上げて、自分たち自身に再投資できなければなりません。コンテンツに対しても、海外への投資が必要になっていくため、マーケティングとしての強さとして、課金件数や取扱高という具体的なKPIを設定しました。
こちらに関しては国内だけではなく、海外のマーケットにおいてもしっかりとノウハウを蓄積していきたい考えです。
制作-オリジナルコンテンツ
制作部門です。制作部門に関しては、今期から作品数を主要なKPIとして設定します。2024年7月期は7作品を新規公開しましたが、今期においては17作品と、2倍以上の作品を公開したいと考えています。
作品数をKPIに設定した背景としては、ようやく、しっかりとヒットのノウハウが蓄積できたことと、収益化が両立できたことが大きなポイントです。
実績としては、自社のオリジナルコンテンツが、海外のプラットフォームでランキング1位を獲得でき、通期で部門として黒字化を達成できました。ここからはしっかりと利益を出していける水準になり、ある程度制作数を上げていっても売上成長、利益成長できる体制になってきたため、作品数をKPIとして設定しました。
また、オリジナルマンガ、そしてヒット作品が、数としてそれなりに揃っていかなければ、自分たちのマンガサービスの差別化につながりません。人気作品を自分たちで生み出してため込んでいくことが、大きな武器になっていくと考えています。
さらに、制作した作品を自分たちのプラットフォームで出すだけではなく、それをグローバルに流通させていく、流通網の確立が必要だと捉えています。
制作-コンテンツ流通
制作に関しても、多様な収益源をしっかりと持っておくことで、長く連載でき、作品数をさらに上げていくことができます。そのため、できるだけ流通網を拡大して、さまざまな国やプラットフォームから収益が上がるようにしておくことが必要だと考えています。
今期もしっかりとグローバルの流通実績の積み上げを行います。前期6作品の流通だったものを、30作品にしていきます。
前期は『俺だけレベルアップな件』というWebtoonの大ヒット作品を配信し、こちらが当初の予測を大幅に上回る売上を達成しました。さまざまなところから流通に関してお声がけいただいており、30作品をしっかりと選定できるような体制になってきたため、今期のポイントとしてKPIに設定しています。
オリジナル作品に加えて、お預かりした作品を多数出していくことで、さらにいろいろなデータが取れると考えています。これを次のヒットとし、業界に還元していくことで、業界自体の成長につなげていきたいと考えています。
グループ包括アクション
このような取り組みをとおして、事業の成長、企業価値の向上につなげていく必要があると考えています。グループの包括アクションについてご説明します。
現在の企業価値について、我々は非常に深い懸念を持っており、現在の状況は満足できるものではないと捉えています。ご期待いただいている株主のみなさまにきちんとお応えし、迅速かつ効率的な対応を即時にとっていく必要があります。
企業価値の最大化を実施していくために、今期においては連続的な変革を確実に行っていきます。それをとおして、成長性のあるグローバルなマーケットでしっかりと勝負していきながら、企業価値としても持続的な成長を目指していきたい考えです。
その連続的な変革の第1弾として、グローバル戦略、アライアンス戦略をとっていきます。具体的なアクションとしては資本・業務提携を今期に3件以上、そのうち海外パートナーが1件以上です。加えて、IFRSの任意適用を行っていきます。
これによって何が起こるかというと、まず、グローバルの成長性の高いマーケットにチャレンジしていき、単独では出せないスピードで資本・業務提携することで、より加速して事業成長していけると考えています。
また、コンテンツの可能性を新たに切り開いていくパートナーを国内外でしっかり獲得し、自分たちだけでは達成できないようなプロダクト・サービス展開を、アライアンスを組みながらグローバル、そして同時に国内でも達成を目指していきます。
IFRSの任意適用によって、グローバルパートナーと資本提携していく際にも、財務情報の開示等をスムーズに行うことができ、スピード感をもって事業展開、業務提携していけると考えています。また、海外投資家を獲得していくことによって、流動性の改善や出来高の向上、長期的な企業価値の向上につなげていきます。
加えて、長期的な視点でのM&A検討が可能になると考えています。のれんの会計上の解釈・処理が異なるため、短期の利益水準にとらわれずに、しっかりと本質的なシナジーを見据えてM&Aを検討できると捉えています。
また、グローバルに展開していくにあたって、国際会計基準で提供できることによって、より相互理解の速度が上がると考えており、全体をとおしてスピード感をもった事業提携、事業成長が可能になると考えています。
適切なIR活動、資本政策を通じて流動性の改善を行い、成長戦略の土台をしっかりと作っていきたいです。そして、長期的に株主のみなさまにしっかりと価値還元していく必要があります。今期においてみなさまにお約束している中期経営計画の達成はもちろんのこと、企業価値の向上に対しても具体的なアクションを起こして結果につなげていきます。
長期的にご支援、サポートいただきますよう、どうぞよろしくお願いします。
おわりに
中期経営計画1年目も終わり、すでに折り返し地点まできていると捉えています。グループ経営移行時に制定したパーパスと、中期経営計画の達成はもちろんのこと、企業価値をしっかりと高めていき、長きにわたってご支援いただいている株主のみなさまに価値還元できるよう、グループ一同精進していきます。ぜひ今後とも、ご支援をよろしくお願いします。
質疑応答:ROE改善への対応について
「ROEが低いと感じます。配当、自社株買いなど、株主還元についてコメントをお願いします」というご質問です。
今期は連続的な変革の中でさまざまなコーポレートアクションを取っていき、株主のみなさまの懸念を払拭できるように、結果を出していきたいと考えています。
現時点では、配当、自社株買いの具体的なアクションについてはお答えできません。ただし、もともと掲げているプライム市場の基準達成と、その後の成長に向けて、企業価値の向上は必須だと考えています。可能性のあるすべてのオプションを検討し、今期にできるだけ実行していきたい考えです。
質疑応答:2025年7月期計画の内訳について
「2025年7月期の計画について、サービス別の売上高や費用明細など、前提条件となる部分を追加でご教示ください」というご質問です。
さまざまなサービスがあるため、すべて開示できるわけではありませんが、もう少し内訳をわかりやすく開示できないか、社内でしっかりと検討したいと思います。
質疑応答:海外での新しいマンガサービスについて
「海外での新しいマンガサービスについて、今期中に続報が出るのでしょうか?」というご質問です。
今期中に新しいプラットフォームの提供を目指します。ただし、現時点でそれ以上の情報は発表できないため、続報をお待ちいただければと思います。
質疑応答:「クマモリ」について
「ライフサイクルマーケティングの新しいプロダクト『クマモリ』はどうなりましたか?」というご質問です。
「クマモリ」については最後の調整に時間がかかっており、まだリリースできていない状況です。期初からしっかりと販売開始できる見込みで動いており、今のところ大きくずれることなく展開できる計画です。
質疑応答:ファン共創型マーケティングとマンガアプリについて
「ファン共創型マーケティングとマンガアプリの関連性はあるのでしょうか?」というご質問です。
関連性はあると考えています。当然、マンガはファンが多いですし、ファンを巻き込んだWebプロモーション以外でのマーケティングは十分に可能性があると考えているため、実際にグループ内でマンガアプリを使ったファン共創型マーケティングを行ってきました。
マーケティング業界もかなり変わってきており、ただ単にWebメディアにお金を払ってユーザーを獲得するだけでは、効率的にユーザー獲得が進まない状況に変化してきています。ファン共創型マーケティングは、そこに対してのソリューションとして、マンガアプリに限らずさまざまなプロダクトに有効だと考えており、グループで強化していきたいと考えています。
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