ナノキャリアが後場一段高、遺伝子キャリアに関する物質特許が米国で特許査定を取得

　ナノキャリア<4571.T>が後場一段高。この日の前場は、朝方から「ＮＣ－６００４　ナノプラチン」に関する国内特許査定取得や、ｐＨ応答性ミセル製剤に関する物質特許がインドで登録されたことなどを材料に前日比１１３円（１１．６％）高の１０８３円まで買われていたが、前引け後に遺伝子キャリアに関する物質特許が米国で特許査定を取得したと発表したことで一段高となっている。

　同特許は、カチオン性ポリアミノ酸誘導体であるＰＥＧ－Ｐ［Ａｓｐ（ＤＥＴ）］と、マイナスに荷電した核酸（ｓｉＲＮＡなど）などからなる高分子イオン複合体を形成させることで遺伝子をデリバリーする技術の一つ。同社では、日油<4403.T>に対して「機能性タンパク質を発現する遺伝子を使用した遺伝子治療分野」について独占的な再実施権を許諾し、また、遺伝子治療以外の分野においてもポリマーの試薬販売に関する非独占的ライセンス契約を締結しているが、同特許は日油へのライセンスの根拠となる重要な知的財産として位置付けられている。

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）