信越化が反発、１０年３月期は前期比４９．７％営業減益もアク抜け感

　信越化学工業が反発。後場に入って１３０円高の５４６０円まで買われ一段高。塩ビと半導体シリコンウエハーの大手で、きょうの午後１時に１０年３月期の連結決算を発表。期前半の塩ビ、半導体シリコンウエハーの不振が響き、売上高が前期比２３．６％減の９１６８億３７００万円、営業利益は同４９．７％減の１１７２億１５００万円と連続減収減益となった。ただ、四半期ベースでは期を追うごとに収益が改善しており、塩ビが需要回復、半導体シリコンウエハーも主力の３００ミリウエハーがフル操業になってきている。このため、決算発表が逆にアク抜けとなった格好だ。

　会社側では、先行きの不透明要因が多いとして１１年３月期の連結業績見通しの開示をしなかったが、市場では、現在行っているウエハーの値上げが通れば、かなりの増益となるとの見方が多い。（高野龍一）



［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社

信越化が３日ぶり反発、米インテルの好決算の連想働く、業績も今期は復調へ

　信越化学工業が一時１６０円高の５６７０円まで買われて３日ぶりに反発。塩ビと半導体シリコンウエハーのトップで、きょうは現地時間１３日に米国半導体最大手のインテルが発表した１０年１－３月期の連結決算が、半導体の需要復調を主因に、前年同期比４４％増収、３．９倍純増益と急伸したことの連想から買われているようだ。

　半導体シリコンウエハーは、数量が復調してきているものの、価格は低迷したままで、採算的には依然厳しい状況にあるが、インテルの決算にみられるように、半導体メーカーの業績向上からも、会社側が打ち出しているシリコンウエハーの値上げが通る可能性が高まったいえ、１１年３月期の大幅増益転換の公算がますます大きくなってきた。（高野龍一）



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