ナレッジスイートのニュース
ナレッジスイート、「ビジネスブースト」の成長などが寄与し、連結売上収益は前年比+9.3%で着地
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稲葉雄一氏(以下、稲葉):2023年9月期第1四半期決算説明会を始めさせていただきたいと思います。ナレッジスイート株式会社代表取締役社長の稲葉でございます。よろしくお願いいたします。
本日のインデックスです。2023年9月期第1四半期の業績と2023年9月期の業績予想について、ご説明します。
2023年9月期第1四半期 業績ハイライト
業績のハイライトです。連結売上収益は8億5,700万円、前年比でプラス9.3パーセントです。営業利益は2,700万円、営業利益率は3.3パーセントです。DX事業の売上収益は4億100万円、前年比でプラス15.4パーセント、グループSaaSのARRは13億5,600万円となっています。グループSaaSにはOEM提供サービスは含まれていません。
通期計画は、売上収益、営業利益ともに、レンジ幅で記載しています。売上収益は38億3,400万円から40億7,100万円、営業利益は2億1,300万円から2億4,900万円です。
連結決算 概要 2023年9月期第1四半期
連結決算の概要です。連結売上収益はDX事業が順調に成長し、前年比プラス9.3パーセントです。営業利益は前年比でマイナス1,900万円となっていますが、スライド中央あたりの吹き出しに記載のとおり、昨年の第1四半期に投資有価証券売却益約2,100万円を計上しているため、営業利益は実質、横ばいといったかたちです。こちらの理由については、後ほどご説明します。
連結売上収益 推移 2023年9月期第1四半期
安定した成長を継続する主力SaaS「Knowledge Suite(ナレッジスイート)」に加え、新規サブスクサービス「ビジネスブースト」がDX事業売上の伸長を押し上げ、前年比プラス15.4パーセントと順調に成長しています。スライドのグラフにはDX事業とBPO事業が記載されていますが、DX事業が着々と伸びていることがおわかりいただけると思います。
連結販売管理費 推移 2023年9月期第1四半期
人件費は、新卒社員等の増加により、前年比プラス8.5パーセントとなっています。広告宣伝費は、引き続きコスト効率をはかりつつ、積極的なプロモーション活動を継続しています。
先ほど営業利益について、実際には横ばいであるものの、少し低下しているとお話ししました。こちらは、「Twitter」等で一部公開していますが、「ビジネスブースト」のプロモーションとして、秋冬に大阪で開催された大きな展示会に1,000万円強を投下したことにより、営業利益が低下したというのが実情です。
「ビジネスブースト」は非常に良いかたちで立ち上がっています。今後も積極的なプロモーション活動を行うため、採用を含め、人事異動にも取り組んでいきたいと考えています。
営業利益 増減分析 2023年9月期第1四半期
営業利益の増減分析です。営業利益増減は前年比マイナス1,900万円です。スライド左側の吹き出し内にも記載していますが、投資有価証券売却益の約2,100万円が計上されています。実際のところ、前期の2,600万円に対して、今期はプロモーションの実施を伴って2,700万円と、ほぼ横ばいになっています。
連結貸借対照表 2023年9月期第1四半期
無形資産取得による支出、及び有利子負債の返済により、現金及び現金同等物は9,800万円減少しています。流動資産は11億4,500万円、非流動資産は22億1,500万円、資産合計は33億6,100万円です。流動負債は14億8,700万円、非流動負債は8億2,600万円です。資本は10億4,700万円になり、負債及び資本合計は33億6,100万円になっています。
トピックス
トピックスです。持株会社と事業会社に分離した持株会社体制への移行計画を進行しています。こちらの目的はグループ経営戦略機能の強化、各事業会社の自立的経営と経営者人材の育成、グループ間事業シナジーの創出になります。
現時点では、役割も含めて人事異動や組織の改変など、事業を精査しているところです。そのため、今後大きく変わる可能性もありますが、わかりやすいKPIなどを良いかたちでみなさまに開示できるよう取り組んでいますので、ご期待いただければと思います。
トピックス
従前よりお伝えしているとおり、機関投資家と個人投資家の情報格差をなくすために、私自身が「Twitter」「note」で情報を配信しています。本日(2023年2月16日)も、釈由美子さんが「ビジネスブースト」に参画されるニュースを取り上げており、さっそく問い合わせもいただいています。
「Knowledge Suite」のもう1つの軸として、「ビジネスブースト」を含め、多くのサービスを育てていければと考えていますので、よろしくお願いいたします。
DX事業売上収益 推移 2023年9月期第1四半期
DX事業売上収益の推移です。DX事業売上収益は、前年比プラス15.4パーセントとなっています。新規サブスクサービス「ビジネスブースト」がサブスク売上を押し上げ、SaaSビジネスだけで前年比プラス28.8パーセントと、非常に良いかたちで推移していると思っています。
スライドのグラフをご覧ください。CS(カスタマーサクセス)の部分で導入支援を含めた受注が難航しています。CSの鈍化により、DX事業全体の売上としては、サブスクではなく、それに対する導入支援が少し足踏みしている状態です。本質の部分がずれているわけではありません。
DX事業グループSaaS 四半期KPI推移
四半期のKPIの推移です。グループSaaSのARRは、13億5,600万円です。2022年9月期の第4四半期から大きく成長していますが、2022年9月期までは「Knowledge Suite」単体のSaaS ARRを出していました。
今期、2023年9月期第1四半期から、ナレッジスイートグループで保有するSaaS全体を取りまとめ、グループSaaSのARRとして記載しているため、大きく成長しているように見えています。その点をご理解いただければと思います。
スライド下部にも記載のとおり、OEM提供サービスは含まれていません。OEMが積み重なれば、実際にはさらに大きな成長が見え、グループSaaSのARRが積み上がっていることがおわかりいただけると思います。
DX事業グループSaaS 四半期KPI推移
グループSaaSの契約企業件数です。こちらも2022年9月期第4四半期と2023年9月期第1四半期では大きく差が生まれていますが、「Knowledge Suite」単体とグループSaaSの差です。現時点において、グラフ右端の3,426件がご契約いただいている件数で、もちろん累計ではありません。
スライド下部に記載のとおり、こちらもOEM提供サービスは含まれていません。OEMも含めれば、より大きな企業数になっていることがおわかりいただけると思います。
DX事業グループSaaS 四半期KPI推移
グループSaaSのARPAです。39万5,925円と大きく成長しています。実際には単価が高い商品もあるため、グループSaaSが加わった時に、その部分がグッと押し上げているかたちです。ARPAに関しては、営業活動の中で複合的な動きも行っています。徐々にですが、さらに上昇させていけるように努めていますので、見守っていただければと思います。
スライド右側はグループSaaSのチャーンレートですが、ほとんど変わっていません。当社の第3四半期と一般企業の第1四半期の差になります。一般企業の期末がだいたい3月末で、そのタイミングで解約が出ることを考えると、当社では第3四半期が若干上がってきます。第1四半期、第2四半期、第4四半期の中で、全体的に押し下げていくように努力していますので、こちらも引き続き見守っていただければと思います。
DX事業グループSaaS 月次KPI推移(2022年12月)
グループSaaSのNew MRRです。スライドのグラフをご覧ください。12月が急激に伸びているのがおわかりいただけると思います。こちらは「ビジネスブースト」の早期課金の開始に向けた結果です。「ビジネスブースト」担当の社員たちが、できるだけ早い課金を開始させるために、12月に努力した結果、652万円という数字が積み上がりました。
ただし、体制整備が少し難航しているという新しい課題も見えてきました。あと1ヶ月ほどで、「ビジネスブースト」の体制もしっかり整えられると思います。そこからまたエンジンをふかしていきたいと考えていますので、ご期待いただければと思います。
DX事業グループSaaS 月次KPI推移(2022年12月)
受注額残高です。「ビジネスブースト」に関して、できるだけ早い課金回収を行ったため、633万6,000円になっています。まだ「ビジネスブースト」で積み上がっている部分がありますので、できるだけ早い課金開始を含め、体制整備に向けてがんばっていきたいと思っています。
「Knowledge Suite」はしっかり、今までどおり動いています。ただし、第1四半期において、全国各地での展示会による集客が、想定よりもうまくいってないと感じています。展示会には、10月から12月にかけて積極的に取り組んできました。来場者については、一気に回復基調に乗ったと思っていたのですが、実際はそこまで伸びていませんでした。実は「ビジネスブースト」の関西の展示会も、期待していた数字の半分以下でした。
そのため、回復にはもう少し時間がかかると思っています。私どもも定点観測しながら、「攻めきるタイミング」をはかっていきたいと考えています。
DX事業グループSaaS 月次KPI推移(2022年12月)
こちらのスライドは、毎月25日前後に発表している月次のKPIです。New MRRと契約件数、そして受注額残高を記載しています。
スライド下部の表は、昨年のナレッジスイート単体の動きです。単体とグループでどれほどの差が生まれているのか、ご参考までにご覧ください。
DX事業営業人員数 推移
DX事業の営業人員数の推移についてご説明します。100名体制に向けて、早期戦力化するための育成を継続しています。新卒の採用やCSの強化を含めて異動も行っているため、営業人員は減少傾向にあります。
連結の従業員数は243名です。新卒が営業に向いているのか、CSに向いているのかを見極め、適材適所に配置しています。
DX事業トピックス
月次KPIに関しては、当社の山崎より毎月発表しています。こちらもぜひご覧いただければと思います。
DX事業トピックス
「Knowledge Suite」が「BOXIL SaaS AWARD Winter 2022」にて「Good Service」を受賞しました。「Knowledge Suite」を利用されているお客さまが多いので、さまざまな賞をいただいています。
みなさまのご期待に応えるためには、受賞することが当たり前だと考えています。今後も「良いサービスだよね」と思っていただけるサービスをしっかりと育てていき、このようなかたちで発表できることを目指しています。私どもは「当たり前に受賞すること」を目標とし、努力を重ねていきますので、どうぞよろしくお願いします。
DX事業トピックス
タレントのさとう珠緒さんが、「ビジネスブースト」に参画しました。本日は釈由美子さんの参画も発表しています。こちらのビジネスも、しっかり育てていきたいと考えています。
ブーストマーケティング導入事例
「ビジネスブースト」の導入事例についてご説明します。「ビジネスブースト」は、スライドに記載のとおり、さまざまな用途で使われています。名前は伏せますが、みなさまがご存知の大手企業にも導入していただいています。小泉今日子さんをはじめとして非常に良い成果が出ており、「いろいろなかたちで活用したい」という声も挙がっています。
私どもは、バナー広告をはじめとしたCTRが、どれほど伸びるかを含めて検証を始めています。みなさまには「非常に良いかたちで伸びていることがわかりやすい」と言われていますので、今後もメジャーなタレント、俳優と交渉しながら、このビジネスもしっかり育てていきたいと思っています。
さらに有名タレント、有名俳優とも交渉を始めています。また、新しい業界に向けたサービス、衣装も用意していきます。多種多様なパターン、業種特化型の衣装、小道具などを使いながら、多くのタレント、俳優にご協力いただいていますので、こちらも楽しみにしていてください。
DX事業トピックス
グループ会社のネットビジネスサポート(NBS)が、インサイドセールス支援サービス「カチット」の提供を開始しました。ターゲットリストの作成に際して、成約済みの企業の特徴をAIで分析し、確度の高いアタックリストを作成することが可能なサービスとなっています。
BPO事業売上収益 推移 2023年9月期第1四半期
BPO事業についてご説明します。BPO事業売上収益は、営業強化による新規案件増加に伴って前年比プラス7.2パーセントと堅調に推移しています。BPO事業全体では、前年比プラス4.5パーセントです。下がっているところは、従前から行っているマーケティングや開発保守が影響しています。こちらについては、ホールディングス化に伴い、事業再編を含めて、いろいろと検討しています。
SESはエンジニアがいれば、着実に売上収益が上がってくるビジネスです。ただし、経済産業省の発表にもあるように、2030年には日本のエンジニアが約79万人不足すると言われています。今後、エンジニア不足によってサービスが継続できない事態も起こり得るのではないかと考えています。
グループ全体では、SESを含めて約150名のエンジニアを抱えています。そのため、仮にエンジニア不足に陥ったとしても、必要に応じてグループ会社やナレッジスイートからエンジニアを適材適所に配分する仕組みを持っています。エンジニアの積極的な採用を含めて、こちらも成長のポイントになると考えています。
ただし、BPO事業と同じセグメントに含まれているマーケ/開発保守の部分は停滞しているため、若干低く見えます。こちらもしっかり育てていきたいと思っています。売上がしっかり伸びている中で、凸凹の伸び率になってしまうのは、やはり人を送り込めるかどうかにかかっています。ここも含めて、しっかりがんばっていきたいと思っています。
2023年9月期計画における進捗
2023年9月期の業績です。計画では、第1四半期の実績が第4四半期にかけて、継続して積み上がっていくモデルです。昨年は第1四半期で約7億円の売上収益が、実際には約32億円まで積み上がっています。サブスクリプションは、4倍に膨れ上がることも含め、第2四半期、第3四半期、第4四半期で売上収益が確定します。この部分が重要となる数字です。
DX事業に関しては4億100万円、BPO事業は4億5,500万円になっています。営業利益は、新規の事業に少し投資したこともあり、2,700万円で着地しています。
DX事業/SaaSの収益モデル
中長期的に安定した収益を生み出し続けるストック型のビジネスモデルについてご説明します。スライド左下の、「1」から「6」までの青色のマスが、売上として計上されています。
第2四半期からは、この6マスが、9マスに変わります。これが第4四半期までの売上として確定した数字となります。第2四半期は、この9マスに加えて、緑色の「1」から「6」までのマスが積み上がります。第1四半期の数字が第4四半期まで維持された状態で、どんどん積み上がっていきます。
マス目を数えるとわかりますが、第1四半期では6マス、第2四半期では9マス、6マス、第3四半期では9マス、9マス、6マス、第4四半期では9マス、9マス、9マス、6マスというかたちで増えていきます。こちらはサブスクリプションの計算方法として、ぜひ覚えていただければと思います。
中期経営計画における成長戦略
中期経営計画における成長戦略には、2つポイントがあります。1つ目は、事業の収益拡大(契約件数の拡大/契約あたりの売上単価拡大)です。今回、インサイドセールス部隊を立ち上げました。営業人員増加に伴って必要となるリードの獲得チャネル強化をはかります。さらに、フィールドセールス部隊との連携や、CS部隊への異動によって、CS体制の強化を目指しています。
2つ目は、プロダクトサービスの強化です。RPAツール、AI OCRツールをはじめ、新規サブスクサービス「ビジネスブースト」によるサービスの拡充、そして新規プロダクトのリリースに向けて、引き続きプロダクト開発を進行していきます。
中期経営計画における中期業績目標
中期業績目標についてご説明します。2023年9月期の売上収益は、38億3,400万円から40億7,100万円を目指します。内訳は、DX事業が21億600万円から22億3,600万円、BPO事業が17億2,800万円から18億3,500万円です。営業利益は2億1,300万円から2億4,900万円を目指しています。
中期経営計画における資本戦略
中期経営計画の達成に向け、私どもは企業価値の向上と株価上昇を優先させています。事業利益の最大化をはかり、ROE10パーセント超を目標に、長期的な株価上昇を目指します。
中期経営計画における中期経営指標
経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、売上収益の成長率、営業利益率、ROEを重視しています。2024年9月期には、売上収益成長率プラス30パーセント、営業利益率10パーセント、ROE10パーセントを目指しています。以上をもちまして、決算説明を終わります。
質疑応答:「ビジネスブースト」のオペレーション課題について
司会者:「新規事業の『ビジネスブースト』は順調に見えますが、オペレーション上の課題は根が深いものなのでしょうか?」というご質問です。
稲葉:「ビジネスブースト」は想定以上に好調に推移していますが、導入企業とのリレーションの中で問題が多く発生しました。導入企業は「こんなサービスで使いたい」「このようなバナーで使いたい」「このようなカタログで使いたい」という要望をもとに、いろいろなクリエイティブ(広告物)を用意します。
例えば、カタログや店頭POP、Webサイト、バナー広告のほか、新聞や雑誌などです。これらがすべてどのように扱われているのかを、私どもと芸能事務所でクリエイティブチェックするのですが、そのやり取りが混雑しており、非常に多くの問題が発生しています。
毎日のように大量に受注して課金が開始されると、何十何百と五月雨式にクリエイティブが手元に届きます。当社と芸能事務所でそれらを急いで確認するのですが、尋常ではない数のため停滞してしまい、「広告を期限内に出稿できない」などの状況が多く発生してしまいました。
課金を開始している企業のリリースを1社でも多く促すため、1日に何百と届くクリエイティブのチェックをスムーズに行う仕組みを構築しようと、この12月、1月は営業を含め受注を止めてまで取り組んでいます。
現時点においては、少しずつ落ち着いてきており、クリエイティブチェックの依頼も含め、ある程度のノウハウが出来てきました。その部分を芸能事務所とともに整理しながら、新規での受注体制の立ち上げも含め、あと1ヶ月もしないうちに整えていきたいと思っています。
今までは受注を進めることで私どもの首を絞めることになり、一旦受注を止めてでも交通整理をしないといけない現象が起きてしまいましたが、良い意味での副産物もあります。「ビジネスブースト」自体は非常に順調で、本日リリースした釈由美子さんの参画についても、すでに問い合わせがきています。そのような意味ではこの新しいビジネスを着実に育て、ご期待に応えたいと思っています。
質疑応答:BPO事業の今後の見通しについて
司会者:「BPO事業の成長率が鈍化しているように感じますが、今後の見通しはどのように想定されていますか?」というご質問です。
稲葉:確かにもう少し成長できたのではないかと思いますが、マーケットに対してエンジニアが不足している状況です。
当社の社員は全員マーケットに送り込んでいますが、外部企業のBP(ビジネスパートナー)では不足していました。顧客のニーズに合ったエンジニアの確保が難航していたことを含めた上で、SES売上は前年比7.2パーセントの成長となります。
BPO事業全体の売上収益が前年比4.5パーセントの伸長にとどまっているのは、従前から行っているマーケティング業務である広告系の仕事が落ち込み、それが大きく足を引っ張っていることが要因だと考えています。
私どものすべての事業は、SaaS中でもいろいろな事業へ展開しており、現在はそれらの統合や分離も含め、事業再編に取り組んでいます。ホールディングス化までには、みなさまにわかりやすいかたちでご報告できるよう、事業整理を進めていきたいと思っています。
質疑応答:プロモーションの方法について
司会者:「展示会の集客が弱いというお話しでしたが、コロナによってプロモーションの方法が変わってきているのではないでしょうか? 顧客が展示会以外で御社の製品を知る機会はありますか?」というご質問です。
稲葉:展示会の良いところはタッチ&トライができるところです。画像や動画では、良いところのみを切り抜いており、実際よりも良く見えてしまいます。そのため、私どもは展示会をタッチ&トライの場として捉えています。ただし、来場者の少ない展示会で、1人でも多くの方に名刺などのタッチ&トライを体験していただくことが、果たして効率的なのかという問題もあります。
背に腹はかえられないSaaSのベンダーたちは、展示会の来場者が少なくなっていてもブース獲得のために動いています。また、当社以外のSaaSベンダーは、大きな資本力を持つテレビCMなどで大々的な発信もしていますが、私どもは当社規模の企業で「本当に効果はあるのか?」と足踏みしているところもあります。
「Knowledge Suite」を含め、当社の規模から言うと、本来は展示会に向いていないと思っています。しかし、実際にはインバウンドを確保するための動きも含め、いろいろなアウトバウンドの仕組みの中で、今までどおりに出展しているのが現状です。
新しいプロモーションのあり方として、例えば「Knowledge Suite」であれば、当社保有のいろいろな商材からフッキングしていくことが可能です。例えばRPAを軸にした「Knowledge Suite」の提案や「Knowledge Suite」と同時のRPA導入、「ビジネスブースト」と一緒に「Knowledge Suite」を含めた提案をするなどいろいろな方法が考えられます。
このようなことを含め、いろいろなプロモーションに対応していかないといけないと思っています。しかし、展示会の状況が悪いのは各社同じですので、その中で効率的な集客方法について、引き続き考えていきたいと思っています。
質疑応答:昨年度の新卒の成長について
司会者:「昨年度の新卒は予定どおり成長していますか?」というご質問です。
稲葉:率直に言いますと、予定どおりには成長していません。これに関しては、私どもの考え方を変えた体制変更が、若干足踏みの原因になっているのではないかと思っています。今までは、チーム制の営業組織を持っていました。リーダーの下に何人かの営業社員がいる組織です。その考えを昨期に入ってから一気に変えました。
受注率が高い営業達をクローザーとし、新卒者達はインバウンドを含めてリードを取っていくという体制で回していたところ、クローザー達に大きな負担をかけてしまい、実際にはあまり大きな成果が出なかったのが実情です。
本来は、さらなる成長のための動きとして考えていました。しかしクローザーの数が圧倒的に少ないこともあるため、またもとの体制に戻しながらしっかりと遅れを取り戻していきたいと思っています。
質疑応答:プレスリリースについて
司会者:「本日、釈由美子さんのプレスリリースが配信されましたが、次はどのような方が参画される予定でしょうか?」というご質問です。
稲葉:非常に有名な男性俳優で準備を進めています。釈由美子さんについても、多種多様な業態・業種に対応するため、今回15種類以上の洋服を着用していただき、8,000枚以上の素材を撮りました。例えば、農家の格好や工事現場の格好などがあります。他にもスーツや、白衣、喪服、着物などいろいろなパターンの業界や業種に当てはまるようにご協力いただきました。
これからまだ成長していく業界です。3月には、著名な俳優に参画していただき、さまざまな業界に向けた衣装での撮影を準備していますので、そちらもご期待いただきたいと思います。
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