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AOI TYO Holdingsのニュース
■業績見通し
2019年12月期の業績予想についてAOI TYO Holdings<3975>は、上期業績の進捗等を踏まえ、減額修正を公表した。修正後の業績予想は、売上高が前期比1.8%減の63,600百万円(修正幅▲1,400百万円)、営業利益が同33.0%減の2,300百万円(修正幅▲300百万円)、経常利益が同35.3%減の2,150百万円(修正幅▲350百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益が同46.2%減の1,050百万円(修正幅▲250百万円)となっている。なお、今回の減額修正(幅)は、上期業績の計画未達分をおおむね反映したものであり、下期については当初計画どおりに推移する見通しである。
減収予想となっているのは、「働き方改革」に伴う受注コントロールやプリントレス化の継続のほか、前期にあった映画配当収入のはく落、不採算子会社の整理等が理由である。利益面でも、実行利益率の改善等に取り組むものの、利益率の高いプリント売上の減少や「働き方改革」への対応コスト、人材育成・採用等を中心とする今後の成長に向けた先行投資等により減益となる見通しである。したがって、今期については、業績面(特に利益面)では踊り場が続くものの、社内体制の強化や不採算事業の整理、新しい成長領域への先行投資など、来期以降の利益成長に向けた基礎固めをしっかりと行う期間として位置付けるべきだろう。
なお、修正後の業績予想の達成のためには、下期の売上高32,964百万円(前年同期比964百万円減)、営業利益1,484百万円(同203百万円減)が必要となる。弊社では、2019年6月末の受注残高※が順調に積み上がっていることに加え、同社の業績は下期偏重の傾向があること、計画の前提となっているマイナス要因(プリントレス化の進展や不採算子会社の整理等)を合理的に織り込んだ水準となっていることなどから、業績予想の達成は十分に可能であるとみている。注目すべきは、プリントレス化の影響がほぼ一巡する来期以降の利益成長に向けた道筋だろう。特に、来期は東京オリンピック直前の広告活性化も期待される。弊社では、1)ブランディングを目的としたクオリティの高い動画広告や、2)動画コンテンツマーケティングへの対応が成功のカギを握るとみている。特に、1)については、同社の強みを生かせる分野であることから、いかに拡大する需要を取り込み、かつ収益性(付加価値)を高めていくのかがポイントとなるだろう。一方、2)については、新たなテクノロジーの活用やそれを担う専門性の高い人材の確保が業界全体の課題となっており、人材育成・採用強化はもちろんのこと、前述したCCIとの連携を含め、他社との協業やM&Aの成果などにも注目したい。
※2019年6月末の受注残高は15,119百万円(前年同月末比5.5%増)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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2019年12月期の業績予想についてAOI TYO Holdings<3975>は、上期業績の進捗等を踏まえ、減額修正を公表した。修正後の業績予想は、売上高が前期比1.8%減の63,600百万円(修正幅▲1,400百万円)、営業利益が同33.0%減の2,300百万円(修正幅▲300百万円)、経常利益が同35.3%減の2,150百万円(修正幅▲350百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益が同46.2%減の1,050百万円(修正幅▲250百万円)となっている。なお、今回の減額修正(幅)は、上期業績の計画未達分をおおむね反映したものであり、下期については当初計画どおりに推移する見通しである。
減収予想となっているのは、「働き方改革」に伴う受注コントロールやプリントレス化の継続のほか、前期にあった映画配当収入のはく落、不採算子会社の整理等が理由である。利益面でも、実行利益率の改善等に取り組むものの、利益率の高いプリント売上の減少や「働き方改革」への対応コスト、人材育成・採用等を中心とする今後の成長に向けた先行投資等により減益となる見通しである。したがって、今期については、業績面(特に利益面)では踊り場が続くものの、社内体制の強化や不採算事業の整理、新しい成長領域への先行投資など、来期以降の利益成長に向けた基礎固めをしっかりと行う期間として位置付けるべきだろう。
なお、修正後の業績予想の達成のためには、下期の売上高32,964百万円(前年同期比964百万円減)、営業利益1,484百万円(同203百万円減)が必要となる。弊社では、2019年6月末の受注残高※が順調に積み上がっていることに加え、同社の業績は下期偏重の傾向があること、計画の前提となっているマイナス要因(プリントレス化の進展や不採算子会社の整理等)を合理的に織り込んだ水準となっていることなどから、業績予想の達成は十分に可能であるとみている。注目すべきは、プリントレス化の影響がほぼ一巡する来期以降の利益成長に向けた道筋だろう。特に、来期は東京オリンピック直前の広告活性化も期待される。弊社では、1)ブランディングを目的としたクオリティの高い動画広告や、2)動画コンテンツマーケティングへの対応が成功のカギを握るとみている。特に、1)については、同社の強みを生かせる分野であることから、いかに拡大する需要を取り込み、かつ収益性(付加価値)を高めていくのかがポイントとなるだろう。一方、2)については、新たなテクノロジーの活用やそれを担う専門性の高い人材の確保が業界全体の課題となっており、人材育成・採用強化はもちろんのこと、前述したCCIとの連携を含め、他社との協業やM&Aの成果などにも注目したい。
※2019年6月末の受注残高は15,119百万円(前年同月末比5.5%増)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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