カナミックネットワークのニュース
カナミックネットワーク、売上高前年比140%超と大幅に増収・増益を達成 直近3期間は売上高CAGR42.8%と高成長
ハイライト
山本拓真氏:みなさま、本日は株式会社カナミックネットワークの決算説明会にご参集いただきまして誠にありがとうございます。代表取締役社長の山本です。それでは、2024年9月期第2四半期の決算説明を開始します。よろしくお願いいたします。
まず第2四半期のハイライトです。1つ目として、予想比で売上・利益ともに上振れし、今期も引き続き順調に推移している状況です。
2つ目として、ユーザーID(有料・無料)、事業所数ともに大幅増を続けており、大手法人導入後も堅調に増加しています。
3つ目として、M&Aした子会社のPMIが順調に推移しています。アーバンフィット社とRuby開発社の2社をM&Aしており、PMIの成果を開示しましたので、後ほど詳しくご説明します。
KPIハイライト
KPIのハイライトです。第2四半期の売上高は24億4,600万円で、前年同期比約140パーセントと大きく伸びることができました。
EBITDAは8億4,400万円で、前年同期比約121パーセントとなり、こちらも利益がしっかりと伸長しています。
営業利益は6億6,800万円、経常利益が6億7,500万円、当期純利益が4億5,800万円で着地しています。
カナミッククラウドサービスの導入地域数は1,360地域となり、堅調に増加しています。有料ユーザーID数は16万9,000名、無料ユーザーID数が9万3,000名と、こちらも着実に伸びてきています。
「URBAN FIT24」の店舗数は22店舗、前年同期比約146パーセントと、約1.5倍まで伸びている状況です。
Agenda
本日のアジェンダです。1つ目にグループの強みと業績概要、2つ目に成長戦略、3つ目に事業トピックス、そして4つ目は、カナミックの会社概要とビジネスモデルについてお話しします。
1-1.カナミックグループの事業構成(3本柱)
まずグループの強みと業績概要です。カナミックグループ全体の事業は3本の柱で構築されており、それぞれ国策に則った内容になっています。「日本の課題を解決する会社である」ということをみなさまに知っていただきたいと思い、前面に掲げています。
カナミックネットワークが提供している地域包括ケアDX・介護DX・子育て支援DXに関しては、少子高齢化が進む日本の「超高齢社会」の課題を解決するソリューションです。
お客さまの属性としては、自治体や医師会、医療法人、介護事業所などが対象となっています。専門領域に特化したSaaSサービスであり、少子高齢化をターゲットとしたソリューションです。
2つ目の柱は、アーバンフィット社が提供しているフィットネスジムです。こちらは人生100年時代の「健康寿命延伸」を実現するためのサービスです。
人生100年時代に、75歳から要介護になって25年間を要介護状態で過ごすのではなく、寿命が延びている分だけ健康寿命も延ばすことが、社会課題であると考えています。
「URBAN FIT24」では、カナミックネットワークの医療ネットワークを活用した指定運動療法施設として、医療連携するメディカルフィットネスの実現を目指しています。理学療法士によるボディケアや、カナミックネットワークのITサービスを活用した健活アプリなどを提供しています。こちらは一般顧客向けのtoCサービスです。
3つ目の柱は、Ruby開発社という子会社の事業です。これは、現在政府も力を入れている新産業の創出、「スタートアップ支援」にも関連します。
主に「Ruby on Rails」という生産性の高い言語を使ったWebシステムの受託開発や、組み込みのRuby開発などを行なっており、ソフトからハードまで開発できる言語です。
大企業やメガベンチャー、ユニコーン企業、スタートアップ企業などをお客さまとして、そのようなところで培ったエンジニアノウハウをカナミックグループにさらに還元していく会社です。
このように、「少子高齢化」「健康寿命延伸」「スタートアップ支援」の3つを柱として、それぞれの領域を今後も伸ばし続けていきます。
1-2.カナミックグループ各社の強み
カナミックグループ各社の強みについてです。基本的には「日本の課題を解決するDX企業群」と認識いただければと思います。
我々の主業はITサービスであり、カナミックネットワークのノウハウを各産業で活用していくかたちとなっています。
カナミックネットワークには3つの強みがあります。まずは、クラウドサービスによる収益性の高いストックビジネスであるという点です。スライド上段の図のように、階段状に売上を増加させながら、高い利益率を維持しているところが特徴です。
また、医療・介護分野に特化してネットワークとデータ活用ができる点も強みです。我々自身がサービスを開発・販売しているため、クラウドサービス、ICTの高い開発力・販売力を保有していることも強みと言えます。
M&Aに関しては、アーバンフィット社は指定運動療法施設として、メディカルフィットネスに対応しています。ホスピタリティ性の高い上質な空間や、最高品質のトレーニングマシーン、健活アプリなども提供しています。
Ruby開発社は「Ruby on Rails」という生産性の高い言語に特化した会社で、有名スタートアップからメガベンチャーまで優良な顧客を保有している点が強みです。
また、Ruby開発社の中心には「Rubyコミッター」と呼ばれる正社員がおり、コミッターによる充実した教育制度を設けて、自社内でエンジニアの育成ができるという強みがあります。
エンジニアが非常に不足している昨今ですが、我々には、このようなRuby言語に対応できるエンジニアをゼロから育成する力があります。中国・大連には康納美克(大連)科技公司という子会社もあり、グローバルに人材を確保しながら、開発力を持ってさまざまな産業をDXしていく企業群だとご理解ください。
1-3.M&AにおけるPMI状況と各社にとっての効果
今回は新たに、M&A後のPMI状況も開示しています。アーバンフィット社はグループジョインが2022年5月で、1年10ヶ月ほど経過しました。もともとは大阪・兵庫に14店舗展開していた24時間営業のフィットネスジムで、当時は8店舗が直営、6店舗がFCというかたちで、フランチャイズビジネスも始めていました。
非常にかっこよく、フィットネス好きな方がたくさん通われるような良いジムですが、こちらの店舗ビジネスに、DXと医療介護のノウハウを付加して、さらに魅力的なフィットネスジムへと進化させています。店舗数は22店舗まで増え、157パーセントも出店力がアップしています。
また、投資家のみなさまからのご質問が多かった、1店舗あたりの平均会員数も初めて開示しています。直営店では1店舗の平均会員数が921名と、一般的な24時間ジムの中ではかなり多いほうだと自負しています。もともと人気の高いジムが構築できていますので、これを横展開で増やすことで出店力を高めています。
また、指定運動療法施設としてメディカルフィットネスを提供し、ヘルスケアアプリ「健活コーチアプリ」によってDXを進めています。理学療法士が監修したパーソナルケア事業も開始しており、より健康寿命延伸に資するようなジムに進化させています。グループにジョインしたことで、特に出店の加速に大きな効果が出ている状況です。
1-4. M&AにおけるPMI状況と各社にとっての効果
Ruby開発社のPMI状況です。2023年8月にジョインし、まだ8ヶ月ぐらいですが、現在は採用力・営業力・エンジニア育成を強化してグループシナジーを発揮しているところです。
もともとRuby言語に特化したシステム開発に優れたIT企業で、アジャイル開発という非常にスピーディな開発を強みとしていましたが、ジョイン前はエンジニアの人数が固定されており、長らく横ばいでした。
現在はカナミックグループの採用力アップの効果により、一気にエンジニアの人数が増え始めています。現在15パーセント増というところまで拡大し、同時に育成なども行なっています。
営業力と組織力強化にも力を入れています。スライド右下の棒グラフは営業利益率の改善状況を示しています。2022年8月期は営業利益率が1.6パーセントほどだったのに対し、この第2四半期は11.9パーセントで着地しています。このように営業利益率もかなりアップしており、PMIにおいて効果が出てきている状況です。
単純にM&Aするだけではなく、両者をともに伸ばし、さらに良くしていくことに注力しています。
1-5.カナミックネットワーク 成長の推移
カナミックネットワークも上場来、毎期最高売上・最高利益を更新し続けており、堅調な成長と株主還元を継続しています。
今期予想は売上高のCAGRが20.7パーセント、EBITDAのCAGRは22.6パーセントと、高い成長率を維持したまま成長しています。特に直近3期間は売上高CAGRが42.8パーセント、EBITDAは25パーセントと、高い成長率を更新できています。今後も着実に伸ばしていきたいと思っています。
1-6.2024年9月期 第2四半期 連結実績
2024年9月期第2四半期の連結実績です。売上高は24億4,600万円、前期比140.8パーセントです。もともとの予想が23億5,000万円でしたので、予想比でも104.1パーセントと上方着地できました。
EBITDAも8億4,400万円となり、前期比で121.5パーセント、予想比で108.3パーセントと、しっかりと増収増益を達成できています。
営業利益、経常利益に関しては予想比で10パーセント以上も上方着地しており、堅調に利益化できています。
1-7.2024年9月期 第2四半期 セグメント情報
その理由として、メイン事業であるカナミックネットワークのカナミッククラウドサービスの成長がしっかりと利益を牽引していることが挙げられます。売上高は15億5,200万円、セグメント利益が6億4,100万円と、それぞれ二桁成長を着実に継続できていることが、まず大きなポイントだと思っています。
先ほどお話ししたように、M&AやPMIもバランスよく実現しています。アーバンフィット社は店舗ビジネスであり、出店すると減価償却が大きく発生するところであるため、内装費やマシンの減価償却、フリーレント家賃、人件費先出しなどもあるため、一般的には店舗をどんどん出していくと赤字になります。
昨期は、同社もかなり大きく店舗を出し赤字化していましたが、売上高は前年同期比約159パーセントとなり、早くもこの第2四半期時点で黒字化まで持って来られました。これからも着実に利益を稼ぎつつ、売上高を伸ばせるような会社に変革していきます。
Ruby開発社に関しては、売上高2億8,100万円、セグメント利益3,300万円と、先ほどお伝えしたように利益率がかなり改善しており、早くも利益化にたどり着いています。
これからエンジニアをどんどん増やしていくフェーズに入るため、再び売上高トップラインをしっかり伸ばしつつ、研修も行いながらエンジニアを育成し、グループ全体のIT力を上げていきます。そのためにも、これからもトップラインも伸ばせるような会社に成長させていきたいと考えています。
以上のように、3セグメントとも利益化まで持って来られたことが、この第2四半期の大きなトピックです。
1-8.クラウドサービス導入地域数の推移
KPIについてご説明します。第1四半期の決算説明の時に、「伸び続けていた地域数が少し減少した」とお伝えしました。昨期第4四半期に1,346地域に減った理由として、もともと受注した時の人口を3万人で割り返したものを地域数として足してきたものが過去の数字でした。
しかしながらみなさまご存じのとおり、日本の人口はどんどん減っているため、青いグラフで示したように、総地域数が減り続けています。そのため、日本の人口全体が減っていくと、3万人で割り返した地域数は減る状況にあります。
その中でも導入地域数は1,360地域と再び増えており、母数が減っている中で導入地域数は増加していることから、シェアはより伸びています。
今後も日本の人口は8,000万人、6,500万人くらいまで減っていくと国が予想していますが、そのような中で我々はしっかりとソリューション導入できる地域を増やしていきたいと考えています。
1-9.クラウドサービス ユーザーID数と導入事業所数推移
ユーザーID数と導入事業所数については、有料ユーザー数が約16万9,000人、無料ユーザーが約9万3,000人、また導入事業所は約4万4,000件と、まもなく4万5,000件に達する見込みであり、業界の中でも高いシェアを誇っています。
大手法人での導入もあり、最近一気にユーザーID数が増えてきていますが、これからもこの勢いを維持し、がんばってユーザーID数を増やしていきたいと考えています。ちょうど法改正の時期でもあるため、順調に増やしていけると考えています。
1-10.株主還元
配当性向は、昨期から30パーセント以上に変更しています。20パーセントから30パーセントに上げ、昨期の配当は5.5円となりましたが、今期予想の着地に対しては、30パーセント超えの6.5円を予定しています。
利益が順調に成長し続けているため、配当も堅調に増やしてきています。今後もこのようなかたちで成長していきたいと考えています。
1-11.株主還元
昨期より従来の抽選式優待に加え、「URBAN FIT24」の優待券も差し上げています。しっかりとした配当のほか、抽選式優待や「URBAN FIT24」の優待券で「URBAN FIT24」のよさを体験していただいており、株主還元にも力を入れている会社だとご認識いただければと思います。
2-1.カナミックビジョン2030
成長戦略に移ります。「カナミックビジョン2030」を中期経営計画に掲げており、Phase1ではクラウドサービスによるユーザー獲得を、BtoB、BtoGで実現していきます。
ユーザーが増えたところに、Phase2としてプラットフォームサービスを拡大させていきます。最近プラットフォームサービスが非常に伸びてきており、インターネット広告や電子決済、Web明細、BPO、人材紹介、人材派遣、人材マッチング、物販など、さまざまなサービスを追加している最中です。このPhase2では、BtoB、BtoBtoCを拡大させています。
またPhase3のブランディングでは、BtoCサービスで健康寿命延伸サービスも始めています。これからもさまざまなブランディングサービスを行っていくことにより、カナミックネットワークの認知度を上げる取り組みをどんどん行っていきたいと思っています。
Phase4として、2025年をめどに海外展開も進めたいと考えており、医療介護ICTや健康寿命延伸事業などで海外展開していきます。
昨今の円安を考慮すると、日本全体を考えた時にも、やはり外貨を稼げるサービスを日本企業はどんどん出していかなければいけないと認識しています。この高齢化先進国である日本を、また欧米やアジアが追いかけてくるであろうこの2030年に向けて、確実にチャンスをつかんでいきたいと思っています。
日本のみならず、海外でもカナミックネットワークという会社がしっかりと根づいていくように、注力していきたいと考えています。
2-2.当社の成長戦略について
当社は生まれてから亡くなるまでの「人生を抱きしめるクラウド」をキャッチコピーとしています。アーバンフィット社はリアル店舗、カナミックネットワーク、康納美克(大連)科技公司、Ruby開発社はITサービスを作るかたちで提供しています。
生まれてから亡くなるまでの人生を支えるヘルスケア、リアル店舗からヘルステック、ITサービスまでを提供していく中で、最近では受託開発も手がけています。スタートアップ支援にも力を入れながら、最終的にはカナミックグループが作れるヘルステックサービスを、積極的に増やし、それを提供する場を持って広げていきたいと考えています。ここのピースを埋めていきながら、周辺領域をどんどん増やしていきます。
2-3.医療・介護業界の市場規模
医療・介護業界の市場規模です。日本国内でもまだ伸びていく産業であり、2050年には医療が50兆円、介護が16兆円と言われています。2040年には医療が約75兆円、介護が約28兆円と、100兆円近い市場規模になると見込まれており、日本が忘れがちな成長産業の中心は、この医療・介護分野だと思っています。
そのため、この分野にソリューションを提供する会社は、本当に待ったなしで必要とされている企業群です。今この分野は、日本において非常にニーズがある業界だと認識しています。これから成長する産業の中で、さまざまなサービスを提供していく会社になり続けることが、我々の目指している姿です。
2-4.介護事業者を取り巻く法制度の動向
特に、我々のお客さまである介護事業者の周辺では法改正が繰り返し行われており、特に今年の4月と6月には、介護と障害福祉が4月、医療が6月と、報酬改定が2回に分けて行われています。ちょうどこの4月には介護保険法、障害者自立支援法の法改正が行われました。
今回はなかなか大変な法改正で、3月末ギリギリまで報酬の点数が出なかったり、4月に入ってからまた変わっていたりと、かなり混沌とした状態の中で、現場の方々はサービスを行っています。
医療DX加算や介護DX加算というものも新しく出てきており、6月の診療報酬改定では、訪問看護のオンライン請求、オンライン資格確認、マイナンバーの資格確認が初めて在宅サービスで行われるなど大きな変革が行われ、IT化を推進するような法改正となっています。
このように、混沌とした中での法改正にはなっていますが、介護ソフトや医療の電子カルテなどのリプレイスチャンスが非常に多い時期であり、営業活動が非常に活性化しているところです。
この法改正の中で撤退する介護ソフトベンダーも出てきており、だんだんと勝ち組と負け組が分かれるような状態になっています。我々はかなり高いシェアを持っている介護ソフトベンダーであるため、勝ち組の中でもっとシェアを取るチャンスが来ている状況です。
2-5.アーバンフィット店舗出店目標
「URBAN FIT24」に関しては、2030年までに100店舗以上の出店を目標としています。現在22店舗を展開しており、茨城、東京、愛知、大阪、兵庫と、多岐に渡り出店しています。
先ほどお伝えしたようにメディカルフィットネスも組み合わせたかたちで、健康寿命延伸に寄与できるすばらしいサービスを店舗ビジネスとして提供していきます。さらに、そこで集まったヘルスケアデータを活用し、次なるサービス群へどんどん発展していきたいと考えています。
2-6.国を挙げてのスタートアップ政策での成長
Ruby開発社においては、生産性の高いプログラミング言語である「Ruby on Rails」が今スタートアップ界隈で非常に使われており、Java、PythonよりもRubyのほうが多くなっているという状況です。IT業界外の方はご存じないかもしれませんが、今非常に流行っている言語です。
スライドには経済産業省の「スタートアップに関する政府の取組」という資料を掲載しています。2022年を「スタートアップ創出元年」と銘打ち、各種政策が進んでいます。
スタートアップへの投資が重点投資分野の柱の1つとなり、「スタートアップ育成5か年計画」が発表されています。基本的には、「起業しやすくする」「お金が集まりやすくする」「税制もよくする」といったことが掲げられているのですが、一番大事なこととして、集まったお金でしっかりとよいプロダクトを作り、それが世の中に流行るようにしなければ、スタートアップというものは育ちません。
したがって、一番開発生産性が高く、スタートアップからメガベンチャーまで多数の有名なサービスで利用されている「Ruby on Rails」に特化した、Ruby開発の専門職技術者集団として、このスタートアップの領域で活躍する会社をまず作っていこうと思っています。
すでにグループ内でのエンジニアの交流は始まっており、Ruby開発社のエンジニアがカナミッククラウドサービスを作ったり、アーバンフィット社のアプリを作ったりと活躍しています。スタートアップ支援をしながら、Ruby開発社のエンジニアにはカナミッククラウドサービスやアーバンフィット社のDXにも活躍してもらいたいと考えています。
2-7.当社のM&A戦略について
現在2社のM&Aを行っていますが、今後も事業コンテンツとしてM&Aを拡大していきたいと思っています。スライドに示したとおり、健康ビジネス(ヘルスケア)から医療・介護・子育てビジネス(保険サービス)まで、リアル店舗ビジネスからITサービスまで、この軸に沿った4つのエリアをどんどん加速させていきたいと考えています。
ITサービスを軸とした会社であるという点は変えずに、サービス内容によっては、よりDXできるリアル店舗も持っていこうと考えています。親和性の高い周辺領域を広げていくことで、ヘルスケア・ヘルステック企業として活動していきたいと考えています。
3-1.スタートアップ関連情報
続いて事業トピックスです。最近発表しているプレスリリースについてご説明したいと思います。まずスタートアップ関連です。5月7日に発表したとおり、私は文部科学省の「アントレプレナーシップ推進大使」に任命されました。これから「スタートアップ育成5か年計画」に沿って、文部科学省と一緒になって、小中高の子どもたちに対する起業家教育を行っていきます。
実は、今までも大学の起業家教育には携わっており、いろいろな授業等でお話ししてきました。今度は小中高生に対しても、よりカナミックネットワークを知っていただきながら、起業家・スタートアップ支援を行っています。
先ほどお話ししたようなRuby開発やカナミックネットワークの発展、ネームバリューの向上も行いつつ、このようなヘルスケア・ヘルステックにも興味を持っていただきたいと思っています。
特に東南アジアや中国、アメリカ等のスタートアップで、ユニコーン企業になっているヘルスケア・ヘルステック企業はけっこうたくさんありますが、今のところ日本でヘルスケア・ヘルステック分野のユニコーン企業になった会社はありません。
そのため、まだまだチャンスがある領域であり、日本が活躍しきれていないところでもあります。カナミックネットワークも含めて、世の中に大きなイノベーションを起こせるような企業群を作っていくということを子どもたちにも知ってもらいつつ、新しい起業家をどんどん増やしていき、日本を活性化させたいと思っています。このような活動にも力を入れていきます。
3-2.グループ情報
アーバンフィット社の22店舗目となる「URBAN FIT24池上駅前店」がグランドオープンしました。俳優の大谷亮平さんにも来ていただき、オープニングセレモニーを行いました。今、「URBAN FIT24」を活性化しているところです。
東京では2店舗目になりますが、非常にたくさんのお客さまに入会していただいています。「URBAN FIT24」というブランドを多くの方に知っていただくという活動を続けていきたいと思っています。
実際、フランチャイジーもたくさんある「URBAN FIT24」ですが、実は大阪でフランチャイジーとなったオーナーさまは、もともとアーバンフィットのファンで、会員の方でした。
これまでも「URBAN FIT24」の会員の方が、「自分もこのようなジムを運営したい」ということで、フランチャイジーになっていただくことが多く、東京をはじめとする関東でも、同じようなかたちでアーバンフィットのファンがオーナーになってくださるというかたちを繰り返していけたら、非常にいい姿なのではないかと思っています。
しっかりと出店していきつつ、フランチャイズビジネスのほうでもうまくいく部分を取り入れながら、アプリを使う方をどんどん増やしてヘルスケアデータをためていくということも進めていきたいと思っています。そのためにも、出店攻勢は続けていきたいと考えています。
3-3.グループ情報
4月5日に発表しました「健活コーチアプリ」が、今、さらに機能アップしています。Apple社やGoogle社とも連携し、さまざまな記録をつけたり、予約をしたり、褒めてくれたりなど、さまざまな機能を搭載しています。
ヘルスケアに貢献するヘルステックとして、どんどんデータをためつつ、「自分がどのようなことをすれば、どのような効果が出るのか」ということが、このアプリ内でわかる新機能の開発に力を入れています。
もちろん、食事、運動、睡眠など、さまざまなデータがすべて取れますので、ぜひ「URBAN FIT24」をお使いの方は、このようなアプリで自分の健康情報の見える化に取り組みながら、健康寿命を伸ばしていただきたいと思っています。
3-4.グループ情報
また、一番店舗数が多い大阪でも、どんどん出店しています。今回オープンした「URBAN FIT24江坂駅前店」もかなり大型の店舗ですが、駅のホームから見える位置に出店しており、こちらもたくさんのお客さまに来ていただいています。
このようなすばらしい店舗をどんどん増やしながら、ファンを増やしていきたいと考えています。
3-5.事業情報
健康寿命延伸をもう少し学術的にも広げていきたいということで、筑波大学とともに産学連携を開始しています。「スポーツ・ウエルネス都市創生コンソーシアム」に参画し、筑波大学と一緒に独自の社会人大学院(協働大学院方式)に取り組んでいます。このようなところで、新しい活動も行いつつ、学術的に見ていきながら、エビデンスを積み重ねていきたいと考えています。
3-6.導入事例情報
また、私のYouTubeチャンネル「カナミック山本拓真の超高齢社会にイノベーションを巻き起こせ!」に、当社のお客さまにもご出演いただき、介護DXがいかに現場に寄与するかについて、当事者としてお話しいただいています。
ヤックスケアサービス社という、千葉に薬局を数多く持っている千葉薬品グループで、非常にたくさんの介護サービス店舗を運営し、ドラッグストア併設型のデイサービスを中心に展開している会社です。
これもある意味で医療介護連携ですが、そのようなところで多職種間連携をしていきながら、「いかに介護を効率的に行うことや、そのためのDXに意味があるのか」についてお話しいただいています。
これまでもさまざまな方と対談をしてきていますが、やはりこのようなお客さまの声が一番わかりやすいため、最近はお客さまとの対談も増やしているところです。
こちらもどんどん撮影していますので、このチャンネルで出てくる動画もご覧いただければと思います。
3-7.健康経営
今年も「健康経営優良法人2024」の認定をいただいています。社員が健康的に働けるためにも、しっかりと力を入れています。
最近では、X(旧Twitter)で「カナミック戦隊 メタボ&フレイルバスターズ」という企画を始めました。これは健康診断に引っかかる社員を、引っかからないように健康にしていこうという取り組みです。
顔は隠していますが、カナミックネットワークの社員が「URBAN FIT24」で運動している姿や、それによりどのように改善していっているかを公表していこうという企画を、広報でも取り組み始めています。
我々自身が健康経営を行いつつ、従業員が健康になっていくという姿も見ていただきながら、日本の健康を支えていきたいと考えています。
3-8.グループ情報
茨城に初進出した「URBAN FIT24つくばみらい平店」です。この店舗はどちらかというとロードサイド型で、ショッピングモールの中にあります。
日本初進出のテクノジムのマシンなども入れています。テクノジム・ジャパン社からも「日本で一番テクノジムを買っているのはアーバンフィットです」と言っていただき、良好なパートナーシップができています。このような良質なマシンで、健康を支えたいと思っています。
3-9.グループ情報
昨期も少しお話ししましたが、非常に人気のあるジムである「URBAN FIT24」を真似するところが出てきているため、内装空間における特許庁意匠登録を取得しました。他の会社が真似できないようなオンリーワンの「おしゃれジム」というところも進めていきたいと考えています。
3-10.グループ情報
10月に愛知県にも初進出し、「URBAN FIT24名古屋鶴舞店」をオープンしています。こちらは名古屋大学医学部の近くにあり、医療連携等をしていきながらますます発展させていきたい店舗です。
今、東名阪にどんどん店舗を出してきていますが、人口が多いエリアに関してはしっかりと出店していき、名前のとおり「アーバンフィット」という姿にしていきたいと思っています。続々と店舗を出していく中で、みなさまのお近くに出店した時には、ぜひご利用いただければと思います。
4-1.カナミックグループ概要
最後に、カナミックの会社概要とビジネスモデルです。カナミックネットワークは、介護保険が始まった2000年に創業しました。医療介護の地域プラットフォームとなるべく立ち上げた会社で、現在東証プライム市場に上場しており、証券コード3939と非常に覚えやすい会社です。
カナミックネットワーク、康納美克(大連)科技公司、アーバンフィット社、Ruby開発社の4社でグループ構成され、グループ従業員数ももうすぐ300名ほどになる企業規模となってきています。
4-2.社長紹介
私は、もともと富士通でエンジニアとして働いており、社会人経験としてはずっとインターネット事業に携わっていました。
2005年からカナミックネットワークに入社し、東京大学や国立がん研究センターの研究員として国のプロジェクト等にも携わりました。2014年から代表取締役社長に就任し、2016年に東証マザーズ上場、2018年に東証一部上場し、2022年に東証プライム市場に移行しています。
日本スタートアップ支援協会の顧問や、東京ニュービジネス協議会の理事等を拝任し、今回、文部科学省のアントレプレナーシップ推進大使にも任命いただきました。今後もスタートアップ界隈等、さまざまな領域において活躍していきたいと考えています。
4-3.Purpose & Values
「人生を抱きしめるクラウド」を掲げ、子育てから介護まで、人の幸せを支えるようなクラウドサービスを提供していきたいと考えています。カナミックネットワークという社名も、「介護を生き生きと活性化させるネットワークサービスを提供する」という理念から「介護(カイゴ)」と「活性化(ダイナミック)」と「ICT(ネットワーク)」の3つのキーワードを掛け合わせて誕生した会社です。
4-4.私たちの目指すところ
我々は本当に、まちづくりを行っていきたいと考えています。「介護離職をゼロにしたい」「子育てしやすいまちにしたい」ということでクラウドサービスを提供し、このクラウドをプラットフォームとしてさまざまなサービス部門を提供するというビジョンを持っています。
4-5.医療介護クラウドサービス
スライドの図に示したように、2階建ての構造にソフトウェア特許を持っています。法人ごと、事業所ごとに点をソリューションをするのが1階層の「介護業務システム」、地域全体で導入し、面でソリューションをするのが2階層の「情報共有システム」と分かれています。
この1階層と2階層が融合する多職種、他法人が連携できるソフトウェアに特許を持っており、これは我々にしかできないサービスです。
4-6.医療介護クラウドサービス 1階層 2階層ソリューション
自治体向けに、電話や郵送・FAXで報告・連絡・相談をするのではなく、クラウドサービスで報告・連絡・相談ができるという2階層のサービスを導入しています。医療介護法人向けには無料で2階層だけを使っていただき、いろいろなソフトウェアを使っているところをリプレイスして、地域ドミナントでカナミックネットワークを使う方が増えていくというかたちで、これまで拡大してきました。
このようなドミナントでソリューションすることができる、唯一の介護ソフトではないかと思います。
4-7.医療介護クラウドサービス:介護業務システム 1階層
もちろん、リプレイスするにはソフト自体が優秀でなければいけません。ですから、カバーしている範囲が非常に広く、営業管理から帳票作成、レセプトから給与計算、債権管理、経営分析と、かなり細かいことまでできるようなソフトになっており、介護事業経営を支えるクラウドERPパッケージになっています。
4-8.医療介護クラウドサービス:情報共有システム 2階層
2階層は、患者さまの情報を関係者間のみで共有するクローズドなSNSのようなかたちで、PHR(パーソナルヘルスレコード)を共有できるようになっています。医療介護情報やバイタル情報、お薬情報や介護情報などを共有するものが2階層の情報共有システムです。
4-9.子育て支援システム
同じようなかたちで、地域連携ができる子育て支援システムもリリースしています。AIでいろいろなことに気づけるようなことも組み込まれている子育てアプリも、自治体ごとに配信しています。
4-10.プラットフォーム化による収益拡大
今、プラットフォーム化でさらなる収益拡大を繰り返している最中です。電子決済やインターネット広告、人材マッチングやインターネット購買など、さまざまなサービスをこれからも増やしていきます。
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