はてな Research Memo（5）：無借金経営で財務内容は良好、収益性も高水準を維持

■はてな<3930>の業績動向

3. 財務状況と経営指標
2018年7月期の財務状況を見ると、総資産は前期末比231百万円増加の1,826百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では売上債権が30百万円、仕掛品が19百万円、前払費用が8百万円増加した一方で、現預金が72百万円減少した。また、固定資産では投資有価証券が172百万円増加したほか、ソフトウェアが52百万円増加した。

負債合計は前期末比10百万円減少の292百万円となった。主に未払消費税等が14百万円減少したことによる。また、純資産は前期末比241百万円増加の1,533百万円となった。当期純利益234百万円の計上に加えて、新株予約権行使に伴い資本金及び資本準備金がそれぞれ3百万円増加したことによる。

経営指標を見ると、自己資本の増加に伴って自己資本比率が前期末の81.0%から84.0%に上昇し、無借金経営を続けるなど、財務内容は良好な状態を維持していると判断される。また、収益性について見ると、売上高営業利益率、ROA、ROEともに前期比でそれぞれ3〜4%程度低下したが、これは今後の成長を見据えたITインフラ投資を実施したことが要因であり、ITインフラ投資の影響を除けば収益性についても前期比で上昇していたことになる。いずれの指標についても15%以上の水準となっており、安定して高い収益性を維持していくだけの収益構造を構築していることが同社の強みと言える。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　佐藤　譲）

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