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はてなのニュース
■要約
はてな<3930>は、2001年設立のインターネットサービス企業で、Webサイト上にユーザーがコンテンツを作成・投稿し、他のユーザーが閲覧するUGC(User Generated Content)サービスで市場をリードしてきた。国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」やブログサービス「はてなブログ」などのBtoC向けサービスとなるコンテンツプラットフォームサービスをベースに、その技術・ノウハウを活用した企業向けサービスとしてコンテンツマーケティングサービス、テクノロジーソリューションサービスを展開している。
1. 2018年7月期の業績概要
2018年7月期業績は、売上高で前期比10.7%増の2,092百万円、営業利益で同9.2%減の319百万円となった。売上高はBtoB向けのコンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービスが順調に成長し、4期連続の2ケタ増収となった。一方、営業利益は今後の成長を見据えたITインフラ投資の拡大(データセンターの移行・拡張)を主因として4期ぶりの減益に転じたものの、期初計画(222百万円)比ではITインフラ投資額や人件費が想定を下回ったことにより、44.0%上回って着地した。なお、注力事業である企業向けの「はてなブログMedia」の運用媒体数は前期末比8件増の46件となったほか、サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の累積顧客指数も前期末比73.4%増と順調に増加した。また、同社が開発したマンガビューワ「GigaViewer」※についても、2017年10月に(株)講談社の少年マガジン公式のマンガアプリ「マガポケ」Web版に採用されるなど、採用社数が前期末の1社から3社に広がっており、着実にWebマンガ領域における閲覧ソフトとしての地位を確立しつつある。
※GigaViewer:Webサイトでマンガを閲覧するためのソフトウェアで、ユーザーが快適に作品を楽しめるための各種機能を備え、また広告を掲載することでサービス提供者の運用コストを削減できるようになっている。
2. 2019年7月期の業績見通し
2019年7月期の業績は、売上高で前期比20.5%増の2,522百万円、営業利益で同10.9%増の354百万円と過去最高業績更新を見込んでいる。「Mackerel」や「GigaViewer」を中心にテクノロジーソリューションサービスの売上が前期比47.1%増の1,155百万円と急成長するのがけん引役となる。「Mackerel」については累積顧客指数で前期末比2倍増を見込む。機械学習技術を活用した異常検知通知サービス等の機能拡充を進めることで、一段の顧客獲得を進めるほか、既存顧客においてもサーバー管理台数の増加に伴って売上増が見込まれる。「GigaViewer」についても新たな導入が数件既に決まっており、収益増に貢献する。データセンター移行に伴うITインフラ投資費用の増加や積極的な人材採用に伴う人件費増を計画しているため営業利益率は低下するものの、保守的な計画となっており、売上が計画どおり達成すれば利益は上振れする可能性が高いと弊社では見ている。
3. 短中期成長見通し
同社は今後2〜3年の経営目標として売上高で年率20%の成長を目指している。3つのサービスでシナジー効果を最大限に活用しながら、各サービスを拡大していく。コンテンツプラットフォームサービスでは機能開発や他社との提携等によるユーザー数・月間UB数の拡大を図り、広告収入だけでなく課金サービスの増大に取り組んでいく。また、コンテンツマーケティングサービスでは「はてなブログMedia」の拡販、テクノロジーソリューションサービスでは、個別受託開発案件の獲得に加えて「Mackerel」の拡販に注力していく方針だ。なお、データセンターの移行は2019年7月期に完了する見込みで、2020年7月期からはITインフラ投資一巡により利益率も上昇し、利益成長率も加速していくことが予想される。
■Key Points
・インターネットのUGCサービスのパイオニアで、高い技術力を強みに法人向けサービスへも展開
・「Mackerel」等のテクノロジーソリューションサービスが高成長
・年率20%の売上成長を目指していくほか、2020年7月期以降はITインフラ投資一巡により利益成長も加速する見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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はてな<3930>は、2001年設立のインターネットサービス企業で、Webサイト上にユーザーがコンテンツを作成・投稿し、他のユーザーが閲覧するUGC(User Generated Content)サービスで市場をリードしてきた。国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」やブログサービス「はてなブログ」などのBtoC向けサービスとなるコンテンツプラットフォームサービスをベースに、その技術・ノウハウを活用した企業向けサービスとしてコンテンツマーケティングサービス、テクノロジーソリューションサービスを展開している。
1. 2018年7月期の業績概要
2018年7月期業績は、売上高で前期比10.7%増の2,092百万円、営業利益で同9.2%減の319百万円となった。売上高はBtoB向けのコンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービスが順調に成長し、4期連続の2ケタ増収となった。一方、営業利益は今後の成長を見据えたITインフラ投資の拡大(データセンターの移行・拡張)を主因として4期ぶりの減益に転じたものの、期初計画(222百万円)比ではITインフラ投資額や人件費が想定を下回ったことにより、44.0%上回って着地した。なお、注力事業である企業向けの「はてなブログMedia」の運用媒体数は前期末比8件増の46件となったほか、サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の累積顧客指数も前期末比73.4%増と順調に増加した。また、同社が開発したマンガビューワ「GigaViewer」※についても、2017年10月に(株)講談社の少年マガジン公式のマンガアプリ「マガポケ」Web版に採用されるなど、採用社数が前期末の1社から3社に広がっており、着実にWebマンガ領域における閲覧ソフトとしての地位を確立しつつある。
※GigaViewer:Webサイトでマンガを閲覧するためのソフトウェアで、ユーザーが快適に作品を楽しめるための各種機能を備え、また広告を掲載することでサービス提供者の運用コストを削減できるようになっている。
2. 2019年7月期の業績見通し
2019年7月期の業績は、売上高で前期比20.5%増の2,522百万円、営業利益で同10.9%増の354百万円と過去最高業績更新を見込んでいる。「Mackerel」や「GigaViewer」を中心にテクノロジーソリューションサービスの売上が前期比47.1%増の1,155百万円と急成長するのがけん引役となる。「Mackerel」については累積顧客指数で前期末比2倍増を見込む。機械学習技術を活用した異常検知通知サービス等の機能拡充を進めることで、一段の顧客獲得を進めるほか、既存顧客においてもサーバー管理台数の増加に伴って売上増が見込まれる。「GigaViewer」についても新たな導入が数件既に決まっており、収益増に貢献する。データセンター移行に伴うITインフラ投資費用の増加や積極的な人材採用に伴う人件費増を計画しているため営業利益率は低下するものの、保守的な計画となっており、売上が計画どおり達成すれば利益は上振れする可能性が高いと弊社では見ている。
3. 短中期成長見通し
同社は今後2〜3年の経営目標として売上高で年率20%の成長を目指している。3つのサービスでシナジー効果を最大限に活用しながら、各サービスを拡大していく。コンテンツプラットフォームサービスでは機能開発や他社との提携等によるユーザー数・月間UB数の拡大を図り、広告収入だけでなく課金サービスの増大に取り組んでいく。また、コンテンツマーケティングサービスでは「はてなブログMedia」の拡販、テクノロジーソリューションサービスでは、個別受託開発案件の獲得に加えて「Mackerel」の拡販に注力していく方針だ。なお、データセンターの移行は2019年7月期に完了する見込みで、2020年7月期からはITインフラ投資一巡により利益率も上昇し、利益成長率も加速していくことが予想される。
■Key Points
・インターネットのUGCサービスのパイオニアで、高い技術力を強みに法人向けサービスへも展開
・「Mackerel」等のテクノロジーソリューションサービスが高成長
・年率20%の売上成長を目指していくほか、2020年7月期以降はITインフラ投資一巡により利益成長も加速する見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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