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ランドコンピュータのニュース
*15:11JST ランドコンピュ Research Memo(1):高付加価値ビジネス推進の成長戦略が奏功し収益構造に変化
■要約
ランドコンピュータ<3924>は、2021年1月に創立50周年を迎えた独立系中堅システムインテグレータである。安定事業基盤のシステムインテグレーション・サービスとインフラソリューション・サービスに加え、成長分野と位置付けるパッケージベース SI・サービスが積極的なM&Aにより急拡大している。季節性が緩和され、成長戦略が奏功するなど収益構造に変化が出ている。3ヶ年計画の初年度に、2期目に当たる2025年3月期の営業利益の計画値(1,620百万円)に迫るほか、最終年度の営業利益率目標を達成する勢いである。
1. 2024年3月期第2四半期の連結業績概要
2024年3月期第2四半期の連結業績は、売上高で前年同期比19.6%増の6,465百万円、営業利益で同72.1%増の761百万円と、第2四半期累計において売上高及び各利益は過去最高を達成した。期初計画は売上高で12.2%、営業利益で29.8%、それぞれ上回った。売上高は、3つのサービスラインがすべて前年同期の水準を上回ったが、システムインテグレーションとパッケージベースSIは20%を超える伸び率となった。売上高営業利益率は不需要期の第1四半期に1~2%で推移していたが、第2四半期累計では初めて10%を超えた。
2. 2024年3月期の通期業績見通しと中期経営計画
2024年3月期の通期連結業績予想は、売上高が前期比14.9%増の13,300百万円、営業利益が同32.1%増の1,615百万円と、上方修正を行った。期初計画比では売上高が7.2%増、営業利益は13.0%増となる。サービスライン別売上高は、システムインテグレーション・サービスが期初計画比500百万円、パッケージベースSI・サービスが同400百万円と増額修正した。ERPのSAPと会計パッケージSuperStreamが好調な推移を受けたものである。ただ、システムインテグレーション・サービスの下期売上高が上期を下回ったことは過去5期に一度としてないため、弊社では増額修正後の予想は保守的な印象であると考えている。
上方修正した営業利益の予想値は、中期経営計画「VISION 2025」(2024年3月期~2026年3月期)の2期目に当たる2025年3月期の計画値(1,620百万円)に迫る。売上高営業利益率の修正後予想は12.1%と最終年度の目標値(12.0%)に到達する見込みである。成長戦略は、高付加価値ビジネス推進に重点を置いており、稼ぐ力を高めてITサービス業界における劇的な変化に対応する。ローコード開発では、GeneXusやMicrosoft Power Platformを中心とした開発要員の育成に努めている。アジャイル開発は、自社標準の確立を急ぐ。また、下期からSalesforce、ServiceNow、Microsoftの生成AIサービスを利用した提案モデルの策定や実装に必要なスキル習得などについて検討を開始するとしている。
3. 配当政策
「VISION 2025」の3ヶ年の配当性向基準を50%以上とし、従来の40%以上から引き上げた。2023年11月1日付けで普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行った。分割修正後の2024年3月期の年間配当金計画は、予想配当性向50.2%を前提に1株当たり30.0円と期初計画の20.0円(分割修正前40.0円)から増額した。前期比では12.5円増と大幅増配を予定している。
■Key Points
・2024年3月期予想は上方修正も、保守的な印象
・中期経営計画「VISION 2025」は、初年度から計画を上回る進捗
・2024年3月期の配当金は、増益と配当性向基準の引き上げにより前期比12.5円増の30.0円を予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
<SI>
ランドコンピュータ<3924>は、2021年1月に創立50周年を迎えた独立系中堅システムインテグレータである。安定事業基盤のシステムインテグレーション・サービスとインフラソリューション・サービスに加え、成長分野と位置付けるパッケージベース SI・サービスが積極的なM&Aにより急拡大している。季節性が緩和され、成長戦略が奏功するなど収益構造に変化が出ている。3ヶ年計画の初年度に、2期目に当たる2025年3月期の営業利益の計画値(1,620百万円)に迫るほか、最終年度の営業利益率目標を達成する勢いである。
1. 2024年3月期第2四半期の連結業績概要
2024年3月期第2四半期の連結業績は、売上高で前年同期比19.6%増の6,465百万円、営業利益で同72.1%増の761百万円と、第2四半期累計において売上高及び各利益は過去最高を達成した。期初計画は売上高で12.2%、営業利益で29.8%、それぞれ上回った。売上高は、3つのサービスラインがすべて前年同期の水準を上回ったが、システムインテグレーションとパッケージベースSIは20%を超える伸び率となった。売上高営業利益率は不需要期の第1四半期に1~2%で推移していたが、第2四半期累計では初めて10%を超えた。
2. 2024年3月期の通期業績見通しと中期経営計画
2024年3月期の通期連結業績予想は、売上高が前期比14.9%増の13,300百万円、営業利益が同32.1%増の1,615百万円と、上方修正を行った。期初計画比では売上高が7.2%増、営業利益は13.0%増となる。サービスライン別売上高は、システムインテグレーション・サービスが期初計画比500百万円、パッケージベースSI・サービスが同400百万円と増額修正した。ERPのSAPと会計パッケージSuperStreamが好調な推移を受けたものである。ただ、システムインテグレーション・サービスの下期売上高が上期を下回ったことは過去5期に一度としてないため、弊社では増額修正後の予想は保守的な印象であると考えている。
上方修正した営業利益の予想値は、中期経営計画「VISION 2025」(2024年3月期~2026年3月期)の2期目に当たる2025年3月期の計画値(1,620百万円)に迫る。売上高営業利益率の修正後予想は12.1%と最終年度の目標値(12.0%)に到達する見込みである。成長戦略は、高付加価値ビジネス推進に重点を置いており、稼ぐ力を高めてITサービス業界における劇的な変化に対応する。ローコード開発では、GeneXusやMicrosoft Power Platformを中心とした開発要員の育成に努めている。アジャイル開発は、自社標準の確立を急ぐ。また、下期からSalesforce、ServiceNow、Microsoftの生成AIサービスを利用した提案モデルの策定や実装に必要なスキル習得などについて検討を開始するとしている。
3. 配当政策
「VISION 2025」の3ヶ年の配当性向基準を50%以上とし、従来の40%以上から引き上げた。2023年11月1日付けで普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行った。分割修正後の2024年3月期の年間配当金計画は、予想配当性向50.2%を前提に1株当たり30.0円と期初計画の20.0円(分割修正前40.0円)から増額した。前期比では12.5円増と大幅増配を予定している。
■Key Points
・2024年3月期予想は上方修正も、保守的な印象
・中期経営計画「VISION 2025」は、初年度から計画を上回る進捗
・2024年3月期の配当金は、増益と配当性向基準の引き上げにより前期比12.5円増の30.0円を予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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