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フラー、業績予想を下方修正も、中長期視点の採用投資は継続 営業体制の強化で新規受注の安定獲得を図る

投稿:2026/02/25 17:00

決算説明会資料の一部訂正について

決算説明会翌日の2026年2月18日に決算説明資料の一部訂正を行っており、本書き起こし記事は訂正後の資料に基づき作成しています。

会社概要

山﨑将司氏(以下、山﨑):みなさま、こんばんは。フラー株式会社代表取締役社長の山﨑将司です。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。これより、2026年6月期中間期の決算説明会を始めます。よろしくお願いします。

まずは、会社概要について簡単にお伝えします。当社は2011年に創業し、従業員数は187名で、デジタルパートナー事業を展開しています。二本社体制を採用しており、千葉県柏市の柏の葉と新潟県新潟市に本社を構えている点が大きな特徴の1つです。

経営理念

経営理念です。ユメは「世界一、ヒトを惹きつける会社を創る。」を目指しています。これは会長の渋谷が創業当時から掲げていたもので、フラーにはヒトを大切にする文化があります。

デジタルパートナー事業

フラーが展開するデジタルパートナー事業は、スマートフォンアプリのデザインや開発を中心に、顧客のビジネスDXを総合的に支援するものです。スライドの写真は、事業の原点である「長岡花火公式アプリ」で、2017年から取り組みを続け、現在まで8年以上にわたって改善を重ねています。

経営陣プロフィール

経営陣のプロフィールをご紹介します。私と創業者である渋谷は、ともに1988年生まれの新潟県出身です。私は千葉県の柏の葉本社に常駐し、経営の責任者として業務執行を担当しています。渋谷は新潟本社に常駐しながら、外交活動やメディア露出に注力しています。

経営陣の大きな特徴として、8名中5名が高専卒であり、さらに4名が新潟県出身です。

主なソリューションと特長

デジタルパートナー事業は、事業開発、デザイン、システム開発・運用、データ分析の4つの柱から成り立っています。この4分野すべてに注力することが、フラーの大きな強みです。

スライドの一番右側に、自社サービスであるアプリ分析サービス「App Ape」を示しています。これはフラーが創業当初から手がけてきたものです。「App Ape」では競合アプリや市場トレンドを分析することができ、顧客のアプリ戦略策定を支援しています。

2014年のリリース以来、「App Ape」によって「アプリのフラー」というポジションを築いてきました。

「良いデザインを、あたりまえに。」

フラーはデザインに注力しており、このデザイン力が他社との大きな差別化要因となっています。社内にデザインの考え方を浸透させており、すべてのプロジェクトの提案段階からデザイナーが参加しています。

デザイン力を活かした提案は顧客から非常に好評で、コンペになった場合でも品質面で有利に働いています。作り手側の人間が経営陣にいることで、モノを作る人材の採用や定着にも大きく影響を与えています。

「高専のフラー」のブランディング

全国の高専との連携についてお話しします。フラーは、会長の渋谷を含めた共同創業者4人が全員高専出身です。創業以来、長期的な視野で全国の高専との連携を強めており、「高専のフラー」として認知されています。これは、長期的な採用に大きく貢献しています。以上が簡単な会社概要です。

2026年6月期中間期 決算のハイライト

本決算説明会の本題である2026年6月期中間期の業績内容についてお伝えします。決算ハイライトをご覧ください。前年同期と比較した数字を記載しています。

売上高は、前年同期からの成長を目指したものの、微減という結果になりました。前年同期比2.7パーセント減の9億4,900万円となっています。営業利益は、クリエイティブ人材の獲得が順調に推移したことに伴い労務費が増加した影響で、2,100万円程度と非常に低水準にとどまっています。

中間純利益は補助金収入と税効果を含めて8,500万円となり、前年同期比で28パーセント減少しました。

主な経営指標として、スライド下段にも記載があるように、収益性を表すKPIとして採用しているクリエイティブ人材の割合についてお伝えします。全従業員に対し、収益を生み出す人材の割合が80パーセント以上という高い水準を維持しています。

一方で、クリエイティブ人材1人当たりの月間売上高は、人材獲得にもかかわらず売上が増加しなかったため104万1,000円となり、前年同期比で13.9パーセント減少しました。

当社は利益率を非常に重視していますが、営業利益率は利益の落ち込みにより2.3パーセントとなりました。前年同期は10パーセントを超えていたため、大きく落ち込む非常に残念な結果となっています。

2026年6月期中間期 損益計算書サマリー

損益計算書のサマリーについてご説明します。売上高が微減となった理由は、当初の計画では一定の売上成長を見込んでいたものの、前期にあった大型開発案件の作業が一段落し、その分の売上が大幅に減少したこと、さらに後継の新規受注の開始時期が計画より遅れたことが影響しています。

一方、株主であるヤプリおよび電通グループ各社との資本業務提携の結果、今期より販売提携が収益に寄与し始めました。今後の売上成長に向け、両社との取り組みを非常に重視しています。

具体的には、顧客の紹介や1つの案件を共同受注するといった形態の取引が、この中間期から新たに発生しています。

売上総利益は、先ほどお伝えしたとおり、クリエイティブ人材の増加に伴い、売上原価に含まれる労務費が増加しました。また、エンジニアを中心にAI関連ツールを積極的に活用しているため、これに伴う費用の増加もありました。その結果、売上原価は前年同期比11.6パーセント増の6億3,400万円となりました。

これにより、売上総利益は3億1,400万円となり、前年同期の4億700万円から約1億円減少し、率にして22.7パーセントの減少となりました。

販管費については、上場に伴う諸経費が増加傾向にあるものの、人件費の抑制や経費の節減に努めたことで、前年同期比3.9パーセントの微増にとどまりました。一方で、売上総利益の減少が大きく影響し、営業利益は2,100万円と大幅に減少しています。

経常利益から中間純利益にかけては、12日に開示したとおり、当初計画に織り込んでいなかった補助金収入5,700万円があり、経常利益は6,800万円となりました。中間純利益は法人税等調整額の影響もあり、8,500万円となっています。

当初の2025年8月12日に公表した数値に対する進捗率は、売上高が42.5パーセント、営業利益が10.5パーセントですが、経常利益や中間純利益については一定の水準を確保しています。

2026年6月期中間期 貸借対照表サマリー

貸借対照表についてご説明します。この中間期において上場がありました。その結果、IPOに伴う増資と新株予約権の行使、および中間純利益の計上により、純資産は1億5,400万円増加しました。自己資本比率は64.1パーセントと、引き続き高い財務の健全性を維持しています。

資産の部については、現金および預金は11億5,700万円と前期末から若干減少していますが、事業規模に対しては十分な水準です。

また、この中間期においては、特定案件の売掛金が取引条件によって一時的に積み上がった影響により、売上債権が増加しました。そのほか、ITツールの年払い手数料などの前払費用が増加したことにより、流動資産のその他も増加しています。

負債の部では、未払費用が前期末から7,400万円減と大幅に減少しましたが、これは前期末に計上した上場記念賞与の支払いがあったためです。そのほか流動負債の減少については、前受けしていた補助金を条件満了に伴い収益認識し、負債を取り崩したことが要因となっています。

2026年6月期中間期 キャッシュ・フロー計算書サマリー

キャッシュ・フロー計算書についてご説明します。営業キャッシュ・フローはマイナス1億9,300万円となっています。中間純利益を計上した一方で、現在は入金済みとなっている支払サイトの長い特定の売上債権が増加したことや、7月に上場記念賞与の支払いがあったことなど、一時的な要因によるものです。

投資キャッシュ・フローは、PCの購入などにより1,100万円の支出となっています。財務キャッシュ・フローは、IPO時の増資や長期借入金の返済などを含めて700万円となっています。その結果、キャッシュの期末残高は11億5,700万円を確保しました。

2026年6月期中間期 業績に関する経営指標

経営指標についてです。クリエイティブ人材1人当たりの月間売上高は、採用が順調に進む一方で売上が伸び悩み、前年同期の120万9,000円から104万1,000円に減少しました。これに伴い、売上総利益率や営業利益率も悪化しています。

一方で、クライアントワークの月平均顧客数は42.5社と大幅に増加しています。提携先からの紹介や営業努力が寄与し、顧客基盤の拡大につながりました。前期は特定の大型案件により1社当たりの売上が高かったものの、今期は多くの顧客を営業で獲得していった結果、月平均顧客単価は354万4,000円に減少しています。

今後の目標としては、1人当たり売上高を元の水準に戻し、それに伴い利益率を改善することを目指します。また、平均顧客単価の高い顧客を獲得することで経営指標を改善していきたいと考えています。

2026年6月期中間期 人材に関する経営指標

人材に関する経営指標です。フラーは中長期の事業成長を見据え、積極的な採用投資を継続しています。その結果、従業員の8割以上がクリエイティブに携わる人材で構成され、収益ポテンシャルの高い人員構成を実現できていると考えています。

採用投資は採用業務の効率化などの影響で8,600万円となり、前年同期より若干減少しています。これを営業利益に加算したものを調整後営業利益と呼んでおり、こちらは1億700万円となりました。事業としての収益性をしっかりと確保しています。

人員構成については、12月末時点で従業員187名のうち152名がクリエイティブ人材となっています。収益ポテンシャルは高い状況にありますので、これを埋めるための良質な売上を獲得することが、フラーにとって足元の最大の課題だと認識しています。

2026年6月期通期 業績予想の修正(2026年2月12日公表)

2月12日の決算発表と同日に業績予想の修正についてプレスリリースを発表していますので、こちらについてご説明します。

今期は、上期の売上が当初の計画を下回りました。本来はこの下振れを下期で取り返す見込みでしたが、大型案件の開発計画変更が1月以降に判明したことの影響を踏まえ、業績予想を下方修正しました。

売上高は当初予想から1億7,600万円減の20億5,600万円、営業利益は1億4,500万円減の5,500万円となる見通しです。経常利益および当期純利益については、補助金収入や法人税等調整額の見直しにより、乖離幅は営業利益ほど大きくなっていません。

営業利益率は当初の9.0パーセントから2.7パーセントへ低下する見込みです。また、クリエイティブ人材1人当たりの月間売上高も、売上高の減少に伴い減少しています。採用投資額の1億8,400万円は、3年後、4年後を見据えた中長期的な投資であるため、目先の業績に左右されることなく計画どおり継続します。

まとめると、今期は売上高は計画に及ばない見通しで利益率は悪化しているものの、採用投資に関しては中長期的な視点で継続している状況です。

営業利益の修正の内訳

営業利益の下方修正の影響の内訳を示したウォーターフォール図です。売上要因が大きいことがおわかりいただけるかと思います。

営業上の課題への対応

スライドに、今後の最重要課題である継続的な新規受注獲得に向けた施策をまとめています。これまでご説明したとおり、このような業績となった原因は、売上動向に起因すると見ています。

営業上の課題については、直近の業績のボラティリティが大型案件の受注状況や取引継続動向に大きく左右されたことが影響しています。人材採用は順調に推移しており、これに見合う売上成長が非常に求められています。

今後、売上の安定化や売上を増やして事業を拡大していくには、「継続的な新規受注獲得」が最重要の経営課題であると考えています。

こちらについて、現在重視している施策を3つ詳細にご説明します。1つ目は「営業体制の強化」です。売上の絶対額が増加しているため、紹介やインバウンド中心だけではまかなうことが難しくなり、積極的なアウトバウンド営業を本格的に開始していく必要があると考えています。

予定を含めた具体的な取り組みについてご説明します。まず、営業企画部門の設置です。当社のお客さまが主に大手企業であること、そして効率的に優良な大型顧客の案件を獲得するために、営業の方向性を企画する部門を新たに設けました。

この部門では、それに加えて展示会やセミナーなどへの参加を主導する部門として、フロント営業だけでなく営業企画を行うセクションを設置しました。

2つ目に、営業部門の絶対的な人数が不足していたという反省点を踏まえ、今期に5人を増員しています。

3つ目は、地域営業です。フラーは以前から「地方創生」をキーワードに事業推進を図ってきました。これを実際に売上の数値として反映させるため、新潟・関西・北海道に専任の担当者を配置し、地域営業の強化に取り組み始めています。

4つ目は、営業部門へのプロジェクト経験者の登用です。フラーの営業は、あらゆるものを販売するのではなく、コンサルティング営業や提案営業の側面が強いため、提案の現場でプロジェクトの内容を理解することが重要です。そのため、プロジェクト経験者を営業部門に登用し、お客さまに価値ある提案を実現できる体制を整備していきます。

5つ目は、既存取引先とのエンゲージメントの強化です。作って終わりではなく、大企業を中心としたお客さまと長期的に大きな取引関係を構築していく必要があります。そのため、既存取引先とのエンゲージメント強化・リピートの強化を営業の1つのテーマとして取り組んでいきます。

6つ目は、このような取り組みを行うにあたり、私たちが向き合うのは日本を代表するような企業や大企業中心のお客さまです。そのため、経営トップである私を含め、全社一体となって事業を推進していきます。

これまでもフラーは、もの作りやエンジニアリングを大切にしている会社ということを、さまざまな開示資料を通じてお伝えしてきました。その良さをさらに多くのお客さまに知っていただくため、営業面の体制も併せて強化していきたいと考えています。

施策の2つ目は「業務提携先との連携を強化」です。こちらは繰り返しになりますので、簡単にお伝えします。

業務提携先との連携強化については、日本を代表するアプリソリューションベンダーであるヤプリ、大手広告代理店の企業グループである電通、電通デジタル、電通総研といった重要な提携先と強固なパイプを築き、売上の一定割合を連携の成果として計上できるよう、引き続き取り組んでいきます。

また、単にお客さまを紹介していただくだけではなく、これらの会社のソリューション能力とフラーの得意分野を掛け合わせ、新たな共同ソリューションを提供していきたいと考えています。

特にフラーからは、UI・UXに優れたデザインや開発したものを彼らのプロダクトと組み合わせ、「新たな顧客価値の創出」を1つのテーマにしていきたいと考えています。

施策の3つ目は「販路の拡大」です。こちらは以前から成長可能性に関する説明資料でもお伝えしていますが、やはり開発案件の受注においては、販売経路が数と質の両面で非常に重要であると実感しています。

従来は人的な関係や、取引先から別の取引先を紹介していただくことで売上を成り立たせ、成果を上げてきました。しかし、売上高の絶対的な水準が高まる中で、人的関係だけでなく、スケーラブルな販路の観点から、大手企業やプラットフォーム企業との密接なパートナーシップ構築を重視していくべきだと考えています。

具体的な社名はこの場ではお伝えできませんが、大手の開発ベンダーやITコンサルティング会社など、すでにいくつかの案件で協力を進めています。このような関係性をこれまで以上に強化していきたいと考えています。

また、銀行や証券会社などの金融機関も挙げられます。この場をお借りしているSBI証券や、新潟の地場の大手銀行である第四北越銀行といった金融機関との関係性を通じて、お客さまを安定的にご紹介いただける状況を作りたいと考えています。

その他には、「Studio」や「Amazon Web Service(AWS)」などがあります。特に「AWS」は世界的なトップシェアを誇る大手クラウドサービスであり、フラーとの提携について意外に思われるかもしれません。

しかし、フラーは「AWS」にとって良いお客さまですので、新潟におけるセミナーに登壇するなど、良好な関係を築いています。このような会社を通じて売上を上げる取り組みを引き続き強化していきたいと考えています。

これらの施策を短期間で着実に実行することで、ソリューション提供能力の拡大と人材獲得を整合させ、持続的な事業成長の実現を目指していきます。

営業施策について長くなりましたが、以上が業績予想の修正内容とそれに対するフラーの今後の取り組み、特に営業上の課題についてご説明しました。

制作事例のご紹介

最後に、直近のトピックについて簡単にご紹介します。まず、オルビスと花王との取り組みについてです。

オルビスとの取り組みにおいては、ビューティーブランド「ORBIS」のアプリのフルリニューアルを支援しました。既存アプリ全体のUI/UXデザインを見直し、オルビスが提供するブランド体験を大切にしつつ、より直感的でわかりやすく、ストレスフリーな使い心地を実現することを目指しました。

次に、花王との取り組みについてです。花王が提供するポイントプログラムアプリ「Kaoコレモ!」のリリースにあたり、企画・デザインを支援しました。

こちらのプロダクトでは、幅広い属性や年代のユーザーによる利用が想定されるため「誰もが楽しみながら使える」という点を重視し、アプリならではのリッチでスムーズな体験を実現しています。ぜひ2つのアプリをお使いいただけると幸いです。

フラーのアプリ調査レポートほか

フラーのアプリ調査レポートについてご紹介します。スライド右側に掲載しているのは、「App Ape Award」という取り組みです。

こちらは毎年実施しているもので、今年で10年目を迎えます。2025年も、多くのユーザーに愛されているアプリを定量的な数値から選定しています。今回は大賞として「ChatGPT」を選定しました。

そのほかに「ワークマン公式アプリ」や「ジハンピ」など、さまざまな魅力的なアプリをご紹介していますので、ぜひご覧いただければと思います。フラーの分析チームでは、市場調査レポートや「App Ape Award」などを定期的に発信していますので、ぜひご覧ください。

業務提携先との取り組み

業務提携先との取り組みについてお伝えします。ヤプリ・電通グループ各社との業務提携が進捗し、今期より収益貢献を開始しました。

ヤプリとは相互送客を実施しており、「ノーコードならヤプリ、フルスクラッチなら当社」というかたちで、アプリ開発市場を2社でカバーしていく関係を強化しています。

電通グループ各社とは、電通デジタルを中心に複数の共同プロジェクトが今期より収益貢献を開始しています。日本のアプリ市場の主要プレーヤーとして認知されるよう、取り組みを継続していきたいと考えています。

新卒採用の状況

新卒採用の状況です。4月に新たに迎える新卒社員は19名の予定で、エンジニアが16名、デザイナーが3名です。このうち13名が高専出身者で、過去最高の数字となっています。全国各地の高専とのつながりを強めた結果が大きく表れた数値です。

2027年4月の新卒採用活動もすでに始まっており、引き続き20名前後の採用を予定しています。中期的に当社の人材を厚くするためにも、新卒の方を採用し、育成することがフラーの事業において非常に重要な基盤であると考えています。

「高専キャラバン2025」を開催

最後のトピックとして、「高専キャラバン2025」についてお伝えします。毎年フラーが主催となり、現役高専生向けにキャリア講演や座談会を実施しています。これは創業間もない頃から取り組んでいます。2025年度は11高専を訪問し、約700人以上の現役高専生に参加していただきました。

以上でご説明を終了します。ありがとうございました。

質疑応答:成長戦略について

「業績の下方修正の原因は理解しました。今後の成長戦略について教えてください」というご質問です。

今後の成長戦略については、成長可能性の書面に記載している内容に沿って進めていく方針です。今回の業績の下方修正は一過性のものと考えています。現在掲げている成長戦略をそのまま継続していくことが、当社の業績拡大につながると考えています。したがって、引き続き方針を変えずに進めていきたいと考えています。

宮毛忠相氏(以下、宮毛):取締役CFO兼経営管理グループ長の宮毛です。当社の成長戦略では、先ほど山﨑からお伝えしたとおり、利益水準の確保を非常に重視しています。この中間期ではその部分が大きく不足していたことを真摯に受け止めていますが、中長期では営業利益の水準を確保し、伸ばすことを最優先に取り組んでいきたいと考えています。

したがって、KPIとして掲げているクリエイティブ人材の比率を一定以上確保することで、固定費を大幅に上げることなく営業利益を増加させる戦略を引き続き推進していきます。

そのためには、基本的には人材を採用して育成すること、そして営業体制を強化し、安定的かつ継続的な受注が得られる体制を整えることが非常に重要と考えています。それを実直に実行することで、当社の成長戦略の実現を目指していきたいと思います。

質疑応答:AIに関する取り組みについて

山﨑:「AIに関する取り組みが資料に見当たりません。AIに取り組まないと将来が厳しいと思います」というご質問です。

当社ではAIに関して会社全体で取り組んでいます。費用のところで先ほどお伝えしたとおり、AIツールの積極的な導入を進めており、AIのポジションについては有利な立場にあると考えています。特に新卒採用を積極的に進めていることから、AIネイティブな世代に選ばれている状況です。

具体的にAIの活用がどのような場面で効果を発揮しているかというと、最も大きいのはエンジニアに関する分野です。原価低減に関しては一定の効果を上げており、競争力をさらに強化していきたいと考えています。

さらに会社全体として、特にエンジニアに対してはどこよりもカジュアルにAIを活用できる体制になっていると考えています。

一方で、ディレクターやデザイナーなどに対してはまだ改善の余地があると認識しており、引き続き会社全体でAIを活用し、業務の効率化を進めていく方針です。

また、私たちは丁寧なモノ作りに力を入れており、「丁寧なデザイン」と「AIによる効率化」は相反する部分があるかもしれません。そのような中で、効率化と顧客の要望を満たす魅力的なデザインの両立を実現する方法を模索していきます。

AIが台頭する世の中において私たちがポジティブに捉えているのは、上流の業務設計やデザインの定義といった部分です。これらは依然として人の力が必要な領域だと考えています。これが当社の強みであり、AIを効率的に活用することがフラーの事業成長に大きく貢献できると考えています。

このように、AIに関する取り組みは基本的に全社で行っていますのでご安心ください。

質疑応答:上場維持基準の達成に関する施策について

「上場維持基準について、どのように達成することを考えていますか?」というご質問です。

宮毛:先ほどお伝えした成長戦略を着実に実行することで、利益を増やしていきたいと考えています。その中で結果的に市場から評価いただき、40億円、100億円といった水準をクリアしていきたいと思っています。

まだ数年間の時間がありますので、その間に会社の基盤をしっかり整え、年々業績を高めていくことを着実に実行していきたいと考えています。

質疑応答:大型案件の終了と労務費の増加について

山﨑:「株主です。大型案件の終了や労務費の増加は、当初の通期見通しの策定時にあらかじめわかっていたことではないでしょうか? 突然発表されたことを残念に思います」というご質問です。

労務費の増加については、ご指摘のとおり、あらかじめ認識していたことでした。それに対し、人件費の増加に見合った大型案件を開始することを見込んでいました。

資料でもお伝えしたとおり、大型案件の終了時期に合わせて新たな案件を獲得することを見込んでいましたが、お客さまの都合により、同じタイミングで開始することができず、リソースに空きが出てしまいました。これが今回の見通し悪化につながっています。

宮毛:期初時点の想定とは異なるかたちで推移したことが要因です。業績の下方修正は非常に遺憾ではありますが、まだ4ヶ月ありますので、当初の計画に少しでも近づけるよう努めたいと考えています。

質疑応答:営業利益率向上の施策について

山﨑:「今後、営業利益率の向上を図るとのことでしたが、クリエイター人材やその他の人材採用により、販管費増加が見込まれるのではないかと考えています。顧客獲得が難しい中、簡単に営業利益が改善されるのでしょうか?」というご質問です。

ご指摘のとおり、フラーとしては引き続き採用を進めていく方針のため、販管費の増加が見込まれます。一方で、それに見合った顧客からの受注獲得を推進していきたいと考えています。

「顧客獲得が難しいのではないか」というご質問をいただいていますが、実はこれまで当社では、ご紹介やインバウンドを中心として売上を伸ばしてきました。この中でアウトバウンド営業を本格的に進めることで、新たな顧客獲得が順調に進むと考えています。

当社では年始より今回の営業施策を開始しており、その取り組みの中で商談数が新たに増加しています。実際に受注に至るケースも出てきており、大きな手応えを感じています。この取り組みにより、営業利益率は今後改善していくと考えています。

質疑応答:新卒の戦力化の時期について

「新卒の戦力化の時期について教えてください」というご質問です。

オンボーディング期間を1ヶ月から3ヶ月程度を設け、その後、実際の案件に参加しながらOJTを進めていきます。早い方では3ヶ月ほどで戦力化し、遅くとも1年から2年の間に順調に戦力化していきます。

早期に戦力化できる理由としては、特にデザイナーやエンジニアといったクリエイティブ人材の場合、私たちが即戦力に近い人材を採用している点が挙げられます。

会社の規模としては20名程度の新卒採用は比較的多めですが、採用基準を下げることなく、学生時代から優れた成果物を作っているデザイナーやエンジニアを中心に採用しています。その結果、新卒の戦力化が非常に早いと考えています。

質疑応答:採用計画の進捗について

「採用計画はどのように進捗していますか?」というご質問です。

採用計画は順調に進んでいると考えています。新卒採用については、毎年20名程度を目標としており、次の4月には19名の新卒が入社する予定です。

また、上場した影響が大きく表れている職種が出てきており、特に中途のデザイナー採用が非常に順調に進んでいます。さらなる大型案件の獲得を目指し、新卒のみならず中途の即戦力人材の採用も進めていきます。

質疑応答:高専人材の採用について

「高専人材の市場はどのようにスケールしているのでしょうか? 最近よく耳にするので教えてください」というご質問です。

毎年多くの高専出身の人材を採用していますが、どのようにスケールしているか、また私たちの市場でどのように活躍しているかについてご説明します。

高専を卒業して入社された方は、成長率が非常に高いことが多いです。一般的な高校生に比べ、高専を卒業した方は高校時代から専門的に工学的な知識を学んでおり、低レイヤーに関する知識や、パソコン・デジタルに関する知識をすでに持っています。そのため、一般的な高校や大学卒業の方々と比べても、成長率が非常に高いことが挙げられます。

例えば、当社に入社してからアプリ開発やWeb開発に関する知識を学んだ場合でも、すでに低レイヤーに関する知識を持っていることで、成長率が非常に高く、一般的な方よりも特に早期に戦力化できます。

このような理由から、高専出身の方々の採用は今後も積極的に進めていきたいと考えています。

質疑応答:業績の下方修正について

「上場初年度から業績予想を下回る事態となっています。経営陣の見通しがあまかったと言わざるを得ませんが、この責任をどのように考えていますか?」というご質問です。

上場初年度から株主・投資家のみなさまの期待を裏切る結果となったことについて、経営陣一同、その責任を極めて重く受け止めています。

今回の下方修正は、特定の大型案件の動向に過度に依存していた当社の営業管理体制の脆弱性が招いた結果であると深く反省しています。経営陣としての責任は、単なる謝罪にとどまらず、現在進めている営業体制の抜本的強化と販路の多角化を完遂し、早期に成長軌道へ戻すことにあると考えています。

下期から来期にかけての業績回復を必達の目標として結果を出すことで、株主のみなさまの信頼回復に努めていきます。みなさま、どうぞよろしくお願いします。

配信元: ログミーファイナンス

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