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*13:37JST テクマト Research Memo(7):情報基盤事業が好調を持続(2)
■テクマトリックス<3762>の業績動向
(3) 医療システム事業
医療システム事業の売上収益は前年同期比8.6%増の4,358百万円、営業利益は同33.4%減の498百万円となった。また、受注高は同1.2%増の5,351百万円、第2四半期末の受注残高は前年同期比3.4%増の11,729百万円となり、それぞれ過去最高を更新した。売上収益はPSP、医知悟、A-Lineともに増収となったが、PSPの処遇制度統一に係る一時費用98百万円※を計上したほか、人員体制強化による販管費の増加並びにソフトウェア開発に係る償却費の増加などで減益となった。ただし、旧PSPのオンプレミス製品のクラウドシフトが想定よりも緩やかなペースで進んだため、会社計画に対しては上回ったようだ。
※2023年4月より、新生PSPにおいて旧PSPと旧NOBORIの人事制度を統一したため、有給休暇やリフレッシュ休暇の費用98百万円を第1四半期に計上した。
会社別で見ると、PSPの売上収益は前年同期比1ケタ台後半の増収となり、計画に対しても上回った。クラウドPACS「NOBORI」の契約施設数が新規契約の獲得、並びに既存ユーザの契約更新、旧PSPのオンプレミス製品からの切り替えなどにより順調に増加したことが主因だ。旧PSPのオンプレミス製品からの切り替えについては数十件と、想定よりも緩やかなペースで進んでいるようで、クラウドシフトによる短期的な収益へのマイナス影響も軽微にとどまっている。同社では5年程度かけてクラウドシフトを完了させる予定でいたが、オンプレミス製品を希望する医療機関も多く、10年程度のスパンで徐々にシフトしていくことになりそうだ。なお、「NOBORI」クラウドと旧PSP製品の読影用ビューアソフトウェア「EV Insite R」のシステム統合は完了しており、今後周辺機能についても段階的に統合し、2026年4月を目途に完全統合するスケジュールに変わりない。
医知悟については読影件数が着実に増加し、売上収益・営業利益ともに計画に対して順調に推移した。A-Lineについては、コロナ禍で停滞していた医療機関の放射線量管理システム導入に対する投資意欲がようやく回復し、売上収益で前年同期比2ケタ増となり、営業損失も大幅に縮小した。現状のペースで進めば、2024年3月期中の単月黒字化も視野に入ってきそうだ。
なお、PSPにおけるストック売上比率は前年同期の56.4%から56.7%と若干上昇し、金額ベースでは同9.3%増の2,366百万円となった。非ストック売上も同8.3%増の1,809百万円と伸びており、クラウドシフトが緩やかなペースとなっていることが窺える。なお、前下期のストック売上比率は43.7%だが、第4四半期にオンプレミス製品で大口の更新案件が入った影響による。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(3) 医療システム事業
医療システム事業の売上収益は前年同期比8.6%増の4,358百万円、営業利益は同33.4%減の498百万円となった。また、受注高は同1.2%増の5,351百万円、第2四半期末の受注残高は前年同期比3.4%増の11,729百万円となり、それぞれ過去最高を更新した。売上収益はPSP、医知悟、A-Lineともに増収となったが、PSPの処遇制度統一に係る一時費用98百万円※を計上したほか、人員体制強化による販管費の増加並びにソフトウェア開発に係る償却費の増加などで減益となった。ただし、旧PSPのオンプレミス製品のクラウドシフトが想定よりも緩やかなペースで進んだため、会社計画に対しては上回ったようだ。
※2023年4月より、新生PSPにおいて旧PSPと旧NOBORIの人事制度を統一したため、有給休暇やリフレッシュ休暇の費用98百万円を第1四半期に計上した。
会社別で見ると、PSPの売上収益は前年同期比1ケタ台後半の増収となり、計画に対しても上回った。クラウドPACS「NOBORI」の契約施設数が新規契約の獲得、並びに既存ユーザの契約更新、旧PSPのオンプレミス製品からの切り替えなどにより順調に増加したことが主因だ。旧PSPのオンプレミス製品からの切り替えについては数十件と、想定よりも緩やかなペースで進んでいるようで、クラウドシフトによる短期的な収益へのマイナス影響も軽微にとどまっている。同社では5年程度かけてクラウドシフトを完了させる予定でいたが、オンプレミス製品を希望する医療機関も多く、10年程度のスパンで徐々にシフトしていくことになりそうだ。なお、「NOBORI」クラウドと旧PSP製品の読影用ビューアソフトウェア「EV Insite R」のシステム統合は完了しており、今後周辺機能についても段階的に統合し、2026年4月を目途に完全統合するスケジュールに変わりない。
医知悟については読影件数が着実に増加し、売上収益・営業利益ともに計画に対して順調に推移した。A-Lineについては、コロナ禍で停滞していた医療機関の放射線量管理システム導入に対する投資意欲がようやく回復し、売上収益で前年同期比2ケタ増となり、営業損失も大幅に縮小した。現状のペースで進めば、2024年3月期中の単月黒字化も視野に入ってきそうだ。
なお、PSPにおけるストック売上比率は前年同期の56.4%から56.7%と若干上昇し、金額ベースでは同9.3%増の2,366百万円となった。非ストック売上も同8.3%増の1,809百万円と伸びており、クラウドシフトが緩やかなペースとなっていることが窺える。なお、前下期のストック売上比率は43.7%だが、第4四半期にオンプレミス製品で大口の更新案件が入った影響による。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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