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農業総合研究所のニュース
■中長期経営計画の概要
農業総合研究所<3541>は2017年8月期初に策定した中長期計画を今回大幅に変更した。期初計画の売上高は通期実績では超えることができたが、KPIとする流通総額が計画未達となってしまった。2017年8月期は、需要サイドからの引き合いは変わらず旺盛であるが、供給サイドや同社の事業体制が対応しきれておらず、業績が十分に伸びきれていなかった。経営活動の中でこれらの経営課題は既に顕在化していたため、解決のための投資計画の策定とともに、中長期計画の見直しをすることに至った。
同社は、今回策定した中長期経営計画の中で、事業の急拡大とさらなる成長加速に向けて、「物流」「IT」「人材」の再整備を経営課題として取り組むこととした。積極的な投資計画を策定し、流通総額拡大を最重要目標とした。具体的な2018年8月期の投資目標は、「物流」面では、物流プラットフォームの再構築、センター機能の充実、「IT」面では、ITプラットフォームの強化、基幹システムの刷新を行う、「人材」面では、人材の積極採用、制度・組織の再構築である。需要サイドからの引き合いが旺盛なうちに供給サイドを開拓し、地盤固めを早急に進める必要があると判断した。また生産者の大規模化を見据えて、早い段階から意欲ある生産者の囲い込みをする。2018年8月期の積極投資によって、事業基盤の成長スピードを加速させる。
同社は2017年8月期からの3ヶ年を流通総額拡大のための投資フェーズと位置付け、中長期計画をローリングした。特に第2期となる2018年8月期は、先行投資をさらに積極的に進め、営業損失予算を計上している。この投資効果により、2020年8月期に営業利益360百万円を見込んでいる。2018年8月期は将来のための健全な赤字と考える。2018年度予算だが、人材投資に194百万円かける予定だ。さらなる人材投資により25名~30名程度増員し2020年8月期までに日本全国を網羅する体制整備を進める。
今回の投資フェーズでは、物流プラットフォームの再構築も行う。現状、集荷場ごとにスーパーのセンターまで物流を組んでおり、集荷場によっては出荷できないスーパーがあった。また、導入スーパーが増えるたびに物流を組む必要があり、スピーディーさに欠けていた。2017年10月12日にデリカフーズホールディングス<3392>と業務提携を行い、デリカフーズホールディングスが保有する冷蔵センター内に同社の物流拠点を設け、物流の再構築を実施している。同社とデリカフーズホールディングスは事業領域が異なり、今回の業務提携により相乗効果を見込んでいる。2018年8月期の計画として、スーパーのセンターの前にデリカフーズホールディングスの冷蔵センター内に同社のセンターを設けることで、集荷場からの物流が一本となり、物流が組みやすくなる。また、新規スーパーにも物流が組みやすくなり、流通総額の拡大にもつなげることができ、結果として、1人当たりの流通総額を上げていく。
今回の投資フェーズではITプラットフォームの強化も行い、農家の直売所専用アプリ「農直アプリ」を自社開発する。このアプリにより、「売上データ、販売率、ランキング、支払明細書」の確認、「店舗の基本情報、その他に出荷されている商品」の確認、「商品相場情報、おすすめ価格、店頭価格」の確認、「イベントカレンダー店舗フェアなどイベントカレンダー」の確認ができ、商品に貼るバーコードラベルなどの発券機能、栽培履歴の管理等ができるようになる。また、生活者向けアプリ、バイヤー向けアプリもリリースしていく予定である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 福田 徹)
<MW>
農業総合研究所<3541>は2017年8月期初に策定した中長期計画を今回大幅に変更した。期初計画の売上高は通期実績では超えることができたが、KPIとする流通総額が計画未達となってしまった。2017年8月期は、需要サイドからの引き合いは変わらず旺盛であるが、供給サイドや同社の事業体制が対応しきれておらず、業績が十分に伸びきれていなかった。経営活動の中でこれらの経営課題は既に顕在化していたため、解決のための投資計画の策定とともに、中長期計画の見直しをすることに至った。
同社は、今回策定した中長期経営計画の中で、事業の急拡大とさらなる成長加速に向けて、「物流」「IT」「人材」の再整備を経営課題として取り組むこととした。積極的な投資計画を策定し、流通総額拡大を最重要目標とした。具体的な2018年8月期の投資目標は、「物流」面では、物流プラットフォームの再構築、センター機能の充実、「IT」面では、ITプラットフォームの強化、基幹システムの刷新を行う、「人材」面では、人材の積極採用、制度・組織の再構築である。需要サイドからの引き合いが旺盛なうちに供給サイドを開拓し、地盤固めを早急に進める必要があると判断した。また生産者の大規模化を見据えて、早い段階から意欲ある生産者の囲い込みをする。2018年8月期の積極投資によって、事業基盤の成長スピードを加速させる。
同社は2017年8月期からの3ヶ年を流通総額拡大のための投資フェーズと位置付け、中長期計画をローリングした。特に第2期となる2018年8月期は、先行投資をさらに積極的に進め、営業損失予算を計上している。この投資効果により、2020年8月期に営業利益360百万円を見込んでいる。2018年8月期は将来のための健全な赤字と考える。2018年度予算だが、人材投資に194百万円かける予定だ。さらなる人材投資により25名~30名程度増員し2020年8月期までに日本全国を網羅する体制整備を進める。
今回の投資フェーズでは、物流プラットフォームの再構築も行う。現状、集荷場ごとにスーパーのセンターまで物流を組んでおり、集荷場によっては出荷できないスーパーがあった。また、導入スーパーが増えるたびに物流を組む必要があり、スピーディーさに欠けていた。2017年10月12日にデリカフーズホールディングス<3392>と業務提携を行い、デリカフーズホールディングスが保有する冷蔵センター内に同社の物流拠点を設け、物流の再構築を実施している。同社とデリカフーズホールディングスは事業領域が異なり、今回の業務提携により相乗効果を見込んでいる。2018年8月期の計画として、スーパーのセンターの前にデリカフーズホールディングスの冷蔵センター内に同社のセンターを設けることで、集荷場からの物流が一本となり、物流が組みやすくなる。また、新規スーパーにも物流が組みやすくなり、流通総額の拡大にもつなげることができ、結果として、1人当たりの流通総額を上げていく。
今回の投資フェーズではITプラットフォームの強化も行い、農家の直売所専用アプリ「農直アプリ」を自社開発する。このアプリにより、「売上データ、販売率、ランキング、支払明細書」の確認、「店舗の基本情報、その他に出荷されている商品」の確認、「商品相場情報、おすすめ価格、店頭価格」の確認、「イベントカレンダー店舗フェアなどイベントカレンダー」の確認ができ、商品に貼るバーコードラベルなどの発券機能、栽培履歴の管理等ができるようになる。また、生活者向けアプリ、バイヤー向けアプリもリリースしていく予定である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 福田 徹)
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