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*15:46JST RSテクノ Research Memo(6):半導体市場の調整長引くも2023年12月期業績は会社計画をやや上回る見通し
■今後の見通し
1. 2023年12月期の業績見通し
RS Technologies<3445>の2023年12月期の連結業績は、売上高で前期比1.8%増の50,800百万円、営業利益で同0.6%増の13,100百万円、経常利益で同7.7%減の14,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.3%減の7,400百万円と期初計画を据え置いた。第4四半期の業績も第3四半期とほぼ同水準で推移しているもようで、営業利益はプライムウェーハ事業の落ち込みで若干計画に届かないものの、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については計画を上振れする公算が大きい。経常利益は期末の為替レートが急激に円高にならない限りは前期並みの水準で着地する可能性もある。期初計画では為替レート130円USDを前提に、前期に計上した為替差益1,189百万円がなくなることや補助金収入が減少することなどを想定していた。しかし、第3四半期累計で為替差益193百万円を計上しているほか、補助金収入も前期実績の867百万円に対して、第3四半期累計で1,401百万円を計上しており、営業収支は期初計画に対して大きく改善する見込みだ。
(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業については旺盛な需要に対応すべく、下期もボトルネックとなっている工程に投資を実施し、生産能力の増強を進めている。12インチ再生ウェーハの月産能力は前期末に対して国内と台湾合わせて4万枚増の54万枚と8%増加する見通し。第4四半期も数量、販売価格ともに堅調に推移しているもようで、通期でも10%台の増収増益が見込まれる。半導体市場の調整局面が続いているにも関わらず、再生ウェーハの需要が堅調に推移しているのは前述のとおりで、市場全体の動きと再生ウェーハの需要は必ずしも連動しないこと、また、再生ウェーハ業界は日系3社、台湾系3社で市場の約9割を握る寡占市場になっているため、販売価格の値崩れも起きにくい。そのなかでも同社は品質・コスト面で優位性を維持し、グローバルで大手顧客を有していることが不況抵抗力の強い要因になっていると考えられる。
(2) プライムウェーハ事業
プライムウェーハ事業については、第4四半期も中国半導体メーカーからの需要にかげりは見えず、6インチ及び8インチプライムウェーハの販売は堅調に推移する一方で、シリコンインゴット・消耗部材については底這い状況が続く見通し。このため、通期でも2ケタ減収減益となる可能性が高いと弊社では見ている。ただ、2024年12月期はプライムウェーハが能力増強効果でさらに拡大するほか、シリコンインゴット・消耗部材の需要が遅くとも秋頃には回復が見込まれることから、増収増益に転じるものと予想される。
(3) 半導体関連装置・部材等事業
半導体関連装置・部材等事業については、第3四半期までに半導体関連装置でレーザーダイオードが海外における新規顧客開拓も進み売上が大きく伸びたが、第4四半期も基調に変わりないようで、通期でも増収増益が見込まれる。なお、注力分野の半導体製造装置用消耗部材については、神栖工場の生産性改善を継続的に実施しており、原材料コストの上昇に対しても値上げ交渉だけでなく高単価製品の拡販活動に注力している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2023年12月期の業績見通し
RS Technologies<3445>の2023年12月期の連結業績は、売上高で前期比1.8%増の50,800百万円、営業利益で同0.6%増の13,100百万円、経常利益で同7.7%減の14,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.3%減の7,400百万円と期初計画を据え置いた。第4四半期の業績も第3四半期とほぼ同水準で推移しているもようで、営業利益はプライムウェーハ事業の落ち込みで若干計画に届かないものの、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については計画を上振れする公算が大きい。経常利益は期末の為替レートが急激に円高にならない限りは前期並みの水準で着地する可能性もある。期初計画では為替レート130円USDを前提に、前期に計上した為替差益1,189百万円がなくなることや補助金収入が減少することなどを想定していた。しかし、第3四半期累計で為替差益193百万円を計上しているほか、補助金収入も前期実績の867百万円に対して、第3四半期累計で1,401百万円を計上しており、営業収支は期初計画に対して大きく改善する見込みだ。
(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業については旺盛な需要に対応すべく、下期もボトルネックとなっている工程に投資を実施し、生産能力の増強を進めている。12インチ再生ウェーハの月産能力は前期末に対して国内と台湾合わせて4万枚増の54万枚と8%増加する見通し。第4四半期も数量、販売価格ともに堅調に推移しているもようで、通期でも10%台の増収増益が見込まれる。半導体市場の調整局面が続いているにも関わらず、再生ウェーハの需要が堅調に推移しているのは前述のとおりで、市場全体の動きと再生ウェーハの需要は必ずしも連動しないこと、また、再生ウェーハ業界は日系3社、台湾系3社で市場の約9割を握る寡占市場になっているため、販売価格の値崩れも起きにくい。そのなかでも同社は品質・コスト面で優位性を維持し、グローバルで大手顧客を有していることが不況抵抗力の強い要因になっていると考えられる。
(2) プライムウェーハ事業
プライムウェーハ事業については、第4四半期も中国半導体メーカーからの需要にかげりは見えず、6インチ及び8インチプライムウェーハの販売は堅調に推移する一方で、シリコンインゴット・消耗部材については底這い状況が続く見通し。このため、通期でも2ケタ減収減益となる可能性が高いと弊社では見ている。ただ、2024年12月期はプライムウェーハが能力増強効果でさらに拡大するほか、シリコンインゴット・消耗部材の需要が遅くとも秋頃には回復が見込まれることから、増収増益に転じるものと予想される。
(3) 半導体関連装置・部材等事業
半導体関連装置・部材等事業については、第3四半期までに半導体関連装置でレーザーダイオードが海外における新規顧客開拓も進み売上が大きく伸びたが、第4四半期も基調に変わりないようで、通期でも増収増益が見込まれる。なお、注力分野の半導体製造装置用消耗部材については、神栖工場の生産性改善を継続的に実施しており、原材料コストの上昇に対しても値上げ交渉だけでなく高単価製品の拡販活動に注力している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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