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アクティビア・プロパティーズ投資法人、資産入替が本格化 想定売却益増加に伴いDPU年平均成長率を3%以上に上方修正

投稿:2026/01/27 13:00

エグゼクティブサマリー

上川原学氏:東急不動産リート・マネジメントの上川原です。本日は、アクティビア・プロパティーズ投資法人2025年11月期、第28期の決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。それではこれより、2025年11月期の決算についてご説明します。

エグゼクティブサマリーです。2025年11月期決算は、内部成長の進捗によりEPUが予想を3.8パーセント上回って着地しました。また、神戸旧居留地25番館の4期分割売却を決定し、想定売却益の増加に伴ってDPU年平均成長率を2パーセント以上から3パーセント以上に上方修正します。

次に今後の方針です。内部成長の進捗を踏まえ、2029年5月期までの償却後NOIの成長見通しを2.5パーセントから3.2パーセントに上方修正するとともに、金利上昇の影響を織り込み、EPU年平均成長率の見通しは2パーセントで変更なしとしています。

また、アップサイドを追求できるホテルの優先交渉権を取得しており、ポートフォリオの10パーセント程度の資産入替を着実に進捗させ、EPU成長を図っていきます。

資産入替の進捗

当期より、ポートフォリオの10パーセント程度の資産入替をスタートします。活況な売買マーケットをとらえ、規模感のある物件売却を早期に具体化し、神戸旧居留地25番館の売却を決定しました。

売却益は66億円、簿価回収資金は194億円を想定しています。DPUの累進配当を見据え、2026年5月期から2027年11月期までの4期分割での売却としています。また、今回の売却決定に伴い、資産入替による想定売却益を前回の60億円以上から100億円以上に見直しています。

1回目の売却資金については、優先交渉権取得済みのネストホテル那覇久茂地の取得への充当を想定しており、2回目以降の売却資金活用を見据えた取得候補物件の確保を着実に進めていきます。

資産入替の進捗

資産入替の狙いは、利回りの改善とEPU成長力向上の2点です。那覇と神戸の資産入替を通じて、償却後NOI利回りは0.8ポイント改善する見通しです。また、那覇は変動賃料の割合が神戸の6.9パーセントに対して61.0パーセントと高い水準となっており、ポートフォリオのEPU成長力向上につながるものと考えています。

EPU成長目標と累進DPU戦略

EPUは2025年5月期から2029年5月期までの計8期・4年間において、年平均成長率2パーセント以上を目指します。

また、DPUは資産入替に伴い発生する売却益を活用し、2025年7月開示の2026年5月期の業績予想3,000円を基準として、年率3パーセント以上の毎期累進配当を予定しています。

神戸旧居留地25番館の売却決定による想定売却益の増加に伴い、DPU累進配当については年率2パーセント以上から3パーセント以上に上方修正します。

DPUサマリー(2025年11月期決算 業績予想比)

2025年11月期決算における分配金実績は、オフィスの賃料増額や商業施設の歩合賃料の上振れにより、業績予想を113円上回る3,113円となりました。

DPUサマリー(業績予想)

続いて、業績予想です。2026年5月期の予想分配金は3,169円です。当期は東急プラザ表参道「オモカド」のテナント入替に伴う解約違約金収入の剥落やホテル歩合の季節要因があるものの、支払利息の増加を上回る賃料増額を見込み、加えて神戸の売却益計上により、対前期増配となる計画です。

2026年11月期の予想分配金は3,170円です。当期についても支払利息の増加を上回る賃料増額を見込み、翌期以降の賃料増額を見据えた戦略的ダウンタイムを計画的に確保した上で、対前期増配を見込んでいます。

なお、売却益については導管性要件を満たす範囲で内部留保を行い、今後の累進配当やEPU成長投資に活用していきます。

将来成長に軸足を置いたEPU成長施策

左側に記載しているのは、一時要因を除く2026年11月期の予想EPUとなります。2026年11月期の業績予想上のEPU2,873円に対して、取得想定物件のNOI寄与を加算し、未定の空室損失や戦略的ダウンタイムの影響を除外した3,003円がポートフォリオの実力値となります。

2025年5月期のEPU2,910円に対する年平均成長率は2.1パーセントとなり、EPU年平均成長率2パーセント以上の目標に対してオンラインの進捗となっています。戦略的ダウンタイム61円を見込む区画については、プラス240円の賃料増額インパクトを見込んでおり、確かな効果が獲得できるものと考えています。

今後も、賃料増額を見据えた戦略的なダウンタイムは前向きに確保していく方針です。そのため、EPU成長の軌跡は非線形となる見込みですので、一時要因を除いた実力値をお示しすることで目標に対する進捗を見える化していきたいと考えています。

さらなるEPU成長に向けて、賃料増額施策・コスト削減施策を実行し、EPU年平均成長率2パーセント以上の成長を追求していく考えです。

EPU成長の方針(2025年5月期から2029年5月期までのEPU成長率シミュレーション)

内部成長の進捗を踏まえ、EPU成長率シミュレーションを更新しています。償却後NOIについては、広域渋谷圏のオフィス・商業施設の力強い賃料成長実績を踏まえ、年平均成長率をプラス2.5パーセントからプラス3.2パーセントへと上方修正しています。加えて、金利上昇に伴う支払利息増加の影響を織り込み、EPUの年平均2.0パーセント成長の蓋然性を確認しています。

今後のアップサイドとして、さらなる内部成長進捗による目標水準の上方修正を目指すとともに、資本施策によるプラスアルファのEPU成長を図っていきます。

オフィスの賃貸市場

ここからは物件の運用状況について、ご説明します。はじめに、オフィスの賃貸市場の動向です。東京都心5区は、総じて空室率の低下が継続し、渋谷区については2.0パーセントを下回る水準まで空室率が低下しています。

アクティビアの保有オフィスの稼働率も高水準で推移しており、より賃料増額にフォーカスした運用を進めていく考えです。

東京オフィスの改定入替動向

東京オフィスの改定時の賃料増額率は8.4パーセント、増額面積割合は56パーセントとなり、いずれも前期から上昇しました。そのうち、広域渋谷圏オフィスの増額率は10.1パーセントと高水準を達成し、賃料増額を牽引しています。

また2026年5月期におけるテナント入替時の賃料増額率は、広域渋谷圏の好調なマーケットを捉え、大幅に上昇する見通しです。

アクティビア・アカウントオフィスの改定入替動向

アクティビア・アカウントのオフィスについては賃料改定時に6.9パーセントの増額、テナント入替時に11.1パーセントの増額となり、着実に賃料増額を実現しています。

オフィスの増額事例(広域渋谷圏)

広域渋谷圏では、スポンサーの開発物件がエリアのトップレントを引き上げ、それに連動してアクティビアの保有物件において最高賃料を更新する増額事例が相次いでいます。

東急不動産恵比寿ビルでは、スポンサーのリーシング協力が奏功し、プラス69パーセントの大幅な増額入替を実現しています。渋谷を中心とした強固なネットワーク、タイトな需給環境を踏まえたチャレンジングな賃料設定、広域渋谷圏内の移転ニーズのマッチングを掛け合わせることで成果につなげたアクティビアならではの取組となります。

また、「A-PLACE渋谷南平台」では、一足早く最高賃料を更新した区画があり、それが他区画の賃料交渉の土台となることで、他区画の賃料増額にも波及しています。

オフィスの増額事例

汐留ビルディングは、マーケット賃料がコロナ前水準を上回って上昇しており、大型区画においてプラス6パーセントの増額改定を実現しています。

また、居抜きを活用した高単価での成約や難易度の高い普通借での増額改定等、広範な物件で賃料増額を実現しています。

オフィスの運営状況

オフィスの賃料ギャップについて、ご説明します。マーケット賃料の上昇が継続しており、2025年11月期末時点の賃料ギャップはマイナス15パーセントまで拡大しました。

東京オフィスでは、改定時・入替時の契約期間の短縮化を図り、賃料増額の機会拡大につなげています。

賃料ギャップの偏在状況を踏まえ、広域渋谷圏オフィスの継続的な賃料増額機会、その先での汐留・品川東の賃料回復機会を取り込むことで、成長を実現していく考えです。

商業施設の賃料成長の見通し

ここからは商業施設について、ご説明します。商業区画の2025年11月末時点の稼働率は100パーセントに到達しました。確定済みの賃料増額に加え、重点取組区画でのアップサイドを狙うことで、年平均2.9パーセントの賃料成長を目指していきます。

広域渋谷圏戦略×路面戦略の推進(東急プラザ表参道「オモカド」)

神宮前交差点エリアでは、スポンサーの主体的なエリアマネジメントにより、ラグジュアリーやグローバルブランドの旗艦店出店エリアが拡大し、その波及効果を取り込むことで、「オモカド」での路面最高賃料を更新しました。

前期に続き、路面2区画目のテナント入替により、プラス40パーセントの賃料増額を実現しました。2027年5月期に契約満了を控える3区画目のアップサイドを追求していきたいと考えています。

都市型商業施設の価値向上(東急プラザ表参道「オモカド」)

「オモカド」では、中層階のリニューアルを実施します。複数区画の集約を通じて旗艦店ニーズへの対応を図り、コト×モノ消費のテナントを誘致することで、約30パーセントの賃料増額が実現できる見通しです。

また、施設自体を広告媒体として活用する都市メディアとしての価値創出の取組を継続しています。館内ジャックイベントの開催によって、エントランスやデジタルサイネージからの広告収入に加え、5階のカフェとのコラボやイベントスペースでのポップアップショップの開設等により、歩合賃料の増加にもつなげています。

商業施設の内部成長事例(デックス東京ビーチ)

デックス東京ビーチでは、コト消費の需要を取り込むことで、歩合賃料の増加が継続しています。東京都によるエリア活性化の取組と呼応するかたちで、開業30周年のリニューアルを予定しています。リニューアルを通じて、体験施設としての特徴をさらに向上させ、売上や賃料の増加につなげていく考えです。

ホテルの運営状況

続いてホテルの運営状況です。3物件合計のRevPARは、前年同月比121パーセントと大きく伸長しました。特に、札幌は北海道開催コンサート数や航空便増加の好影響を受け、2025年6月から11月の売上は前年比110パーセントを達成しました。

売上増加を踏まえ、歩合賃料の想定を引き上げており、前年比プラス34パーセントを見込んでいます。

内部成長の全体像

こちらは、ここまでご説明した内部成長の全体像をお示ししています。内部成長はすべてのアセットタイプで好調に推移しています。

オフィスは、広域渋谷圏の賃料成長が加速化しています。商業は、「オモカド」の路面・中層階のテナント入替を通じて、大幅な賃料増額を実現しています。アクティビアの強みである広域渋谷圏のオフィス・商業施設の内部成長をドライバーに、EPU年平均2パーセント以上の成長を実現していきます。

資産入替方針

ここからは、外部成長についてご説明します。2029年5月期までを目途に、ポートフォリオの10パーセント程度の資産入替を進め、ポートフォリオのEPU成長力の向上を図っていきます。

ポートフォリオ構築方針

資産入替に際しては、成長性の高い物件を取得し、成長性が限定的な物件を売却する方針であり、前期から変更ありません。

この方針に沿って、神戸旧居留地25番館の売却を決定し、ネストホテル那覇久茂地の優先交渉権の取得を実践しています。

パイプライン

スポンサーパイプラインを含め、取得方針に沿ったパイプラインを確保しています。安定したDPUマネジメントの元で、将来のEPU向上に資する取得施策を検討していきます。

堅実な財務運営 ~LTVマネジメントとコストコントロール~

財務運営についてご説明します。まずLTVですが、2025年11月期末時点の実績は47.2パーセント、鑑定LTVは39.2パーセントとなりました。内部成長の進捗により鑑定評価額が上昇したことを受け、鑑定LTVが低下しています。

また、期末時点の平均残存年数は3.8年、平均金利は0.75パーセントとなりました。

強固な財務基盤 ~調達先の分散とバランスの取れたマチュリティラダー~

左上の「1.」は2025年11月期に実施した借換えの実績です。計197億円の既存借入について、コストコントロールを意識し、変動割合を増やすかたちでの借換えを実施しました。今後も変動借入の活用によって、急激な支払利息の増加を抑制していく方針です。

ESGの取り組み ~E(Environment):環境KPI~

ここからは、ESGの取組についてご説明します。はじめに、環境KPIの進捗状況です。再生可能エネルギー電力の導入は、2025年11月期末時点で82パーセントまで進捗しており、2025年度末の100パーセント調達に向けて、計画的に導入を進めています。

100パーセント調達の目標達成後、新たなKPIの設定を予定しています。

ESGの取り組み ~S(Social)~

霞が関東急ビルの屋上で栽培したサツマイモをテナント従業員のみなさまと一緒に収穫するイベントを開催し、テナントリレーションを深める機会につなげています。

資産運用会社では、従業員の社会課題に対する意識向上を企図し、各社員が寄付先を選択するかたちでの寄付活動を実施しています。

ESGの取り組み ~G(Governance)~

ダイバーシティを重視する考えのもと、昨年9月に女性監督役員を選任し、女性役員比率は33.3パーセントへと上昇しました。

上場から13年が経過しましたが、多くのみなさまによって支えられ、今回の決算も無事に終了することができました。これも、みなさまの変わらぬご支援のおかげと考えています。

目標として掲げるEPU年平均成長率2パーセント以上を着実に推進し、将来成長の確度を高めることを通じて投資主価値の向上を図っていきます。

以上、私からの説明とします。ご清聴いただき、ありがとうございました。

質疑応答(要旨)①

Q:資産入替の方針について、今回はホテルを売却しホテルを取得する予定かと思うが、取得について今後どういった用途に力を入れていくのか。売却物件と同じ用途を優先するのか。

A:取得ターゲットは成長性の高い物件を主眼に置いている。具体的にはインバウンド需要の恩恵を受けるホテルや、グループの運営力を活用できる広域渋谷圏、大阪、札幌エリア等のオフィス・商業施設。売却物件と同じ用途を取得するという考えは特にない。

質疑応答(要旨)②

Q:戦略的ダウンタイムについて、主に都市型商業施設を想定しているのか、あるいはオフィス等でも同様に戦略的ダウンタイムを取ってバリューアップを行うのか。

A:オフィスと商業施設の両方が含まれる。商業施設では、区画用途の大幅変更等のバリューアップを行い、一定のダウンタイムを伴いながら賃料増額インパクトを狙う。

質疑応答(要旨)③

Q:15パーセントに拡大した賃料ギャップについて、どの程度の期間で埋めていける手応えがあるか。

A:足元では、広域渋谷圏のオフィスを中心に解消を進めている。大きな山場となるのは2028年5月期以降であり、汐留、品川東といった物件の賃料ギャップが大きく偏在しているため、このタイミングで解消のボリュームが増える見通し。

質疑応答(要旨)④

Q:物件売却のタイミングについて、「残り300億円程度売却予定」というのは、2028年5月期以降に行う方針なのか、あるいは前倒しの可能性もあるのか。

A:300億円程度の売却は2028年5月期以降に限定した意味ではなく、それ以前に実施する可能性もある。継続的に売却と取得を行っていく考えである。

質疑応答(要旨)⑤

Q:EPU成長の方針として公募増資が挙げられているが、具体的な目安はあるか。

A:公募増資については、EPU成長をさらに加速していくためのプラスアルファの資本施策と考えている。現状の投資口価格とP/NAV1倍との間にはまだ距離があると認識しているため、まずは内部成長と資産入替の実績をしっかり積み上げる必要がある。

EPUを成長させ、P/NAV1倍が見据えられるようになった場合、EPUやNAVの成長につながる作り込みができれば、公募増資も追加的な選択肢になってくる。

質疑応答(要旨)⑥

Q:借入コストについて、金利上昇の影響を見込んでいると思うが、長期金利何パーセントを前提としているのか。

A:ポートフォリオ全体の平均金利(現状0.75パーセント)が、2029年5月期にかけて約50ベーシスポイント程度上昇する前提としている。

質疑応答(要旨)⑦

Q:「オモカド」において、コト消費強化による賃料増額とあるが、固定賃料を上げるのか、あるいは売上連動(歩合)を上げていくイメージなのか。

A:契約形態は固定プラス歩合となっている。テナント入替によって、固定賃料が増額となり、加えて売上に応じた歩合賃料を設定している。国内外で人気の高いコト消費のテナントを誘致することで、施設全体の魅力向上と歩合賃料によるプラスアルファを期待している。

質疑応答(要旨)⑧

Q:「御宿 野乃京都七条」について、エクイティ出資による優先交渉権取得とあるが、現物取得した場合の利回り目線は下がるイメージか。

A:現状はマイナー出資によるエクイティ配当を享受しており、将来的な現物取得についてはファンド期間の中でタイミングを見極めたい。SPC側でレバレッジをかけているため、現物取得時の利回りはエクイティ配当利回りよりも下がる見込み。本物件は固定賃料であるため、安定性に寄与する物件として位置づけを検討していく。

※質疑応答部分は、企業提供の要旨になります。

配信元: ログミーファイナンス

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