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ハウスコムのニュース
■強み
1. 「オンラインお部屋探し」で業界をリード
ハウスコム<3275>は、コロナ禍の影響でオンラインサービスへのニーズが高まったことに対応し、顧客が来店しなくても部屋探しのできるハウスコム「オンラインお部屋探し」を2020年4月に開始した。「オンラインお部屋探し」は、「オンライン接客」、「オンライン内見」、「IT重説」、「郵送契約」により、対面接触なしでも部屋探しをすることのできるサービスである。各サービスは同社が以前から取り組んできたものであり、組織としてノウハウを蓄積してきたことがコロナ禍において結実した形だ。
顧客がインターネットやスマートフォンで不動産を選ぶ時代に入るなか、同社は2015年頃から不動産テック導入の草分けとして、「ITツール活用」に取り組んできた。「オンライン接客」は、カメラ機能がついたスマートフォンやタブレットで店舗のスタッフと顔を合わせながらの部屋探しが可能だ。また、チャット形式でスピーディに店舗スタッフとやりとりができたり、「人工知能@コムるくん」が夜間や休日でも物件に関する質問に回答したり、内見の予約ができる。「オンライン内見」は、これまで遠方からの引っ越しの顧客に好評だったが、コロナ禍を機に一般顧客への普及が加速した。「IT重説」は2020年3月期に約18,000件の実績があり、スタッフの習熟度も高い。そして最後に、「郵送契約」では、契約書類や鍵を郵送でやりとりすることで、対面接触なしの一連のサービスが完成する。なお、「オンラインお部屋探し」は、急速に高まる顧客ニーズに対応するとともに、同社の運営の効率性向上にも寄与する。今後は、IT化により蓄積されたデータを活用して新たなサービスを創出する戦略であり、既にその準備に入っている。
2. 「リアル店舗」の競争力の源泉としての人材
同社は、人材が「リアル店舗」の競争力の源泉であると捉え、8つの重点施策の1番目に「人材とサービスの磨き上げ」を掲げ、採用、教育・研修、定着化のそれぞれの面で重層的な取り組みを行っている。
採用:新卒採用を基本として、年々採用数を増やしている。2016年4月に38名だった新卒社員は、2020年4月には135名が入社するまで伸びた。人材不足が叫ばれるなかで採用を増やせる要因としては、地道な大学訪問活動や同じ就活経験を持つ学卒の若手社員が一人ひとりの候補者に丁寧にフォローする体制がある。また、大学生の約半数が利用する奨学金の返済支援制度を導入し、就職活動中の学生からも注目度が高い。具体的には、30歳になるまで、夏のボーナス時に最大15万円を支給するというもの。知識習得などの自己投資が特に必要な20代にその機会を返済のために逃さないでほしいという会社の願いが込められている。2020年4月入社の約3分の2が女性であるというのも同社の特長である。
教育・研修:専門部門である人材開発室が主に担当し、同社ならではのユニークなものも多い。一例を挙げると、1)新人研修の一環として富士山登山によりチームビルディングを習得、2)顧客満足について考え理解を深めるためのQ&Aセッション(社長も参加・年29回開催)、などである。社内各所に横のつながりを作ることにより、店舗に配属された後も励まし合える仲間がいる組織作りに成功している。
定着化:「不動産賃貸仲介業は長時間勤務が当たり前」という常識の打破に挑戦しているのが同社の様々な仕組みである。書類関連の業務が多い業界において、早くから不動産テックを活用し、ペーパーレス化に取り組んできた。さらに一歩進んでいるのは、19時になると全社員のPCがシャットダウンするという制度である。女性が働きやすい環境にするために、「保育手当」や「育児早期復職支援制度」「短時間正社員(1日6時間勤務)」など多様な働き方を選べる制度が充実している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<NB>
1. 「オンラインお部屋探し」で業界をリード
ハウスコム<3275>は、コロナ禍の影響でオンラインサービスへのニーズが高まったことに対応し、顧客が来店しなくても部屋探しのできるハウスコム「オンラインお部屋探し」を2020年4月に開始した。「オンラインお部屋探し」は、「オンライン接客」、「オンライン内見」、「IT重説」、「郵送契約」により、対面接触なしでも部屋探しをすることのできるサービスである。各サービスは同社が以前から取り組んできたものであり、組織としてノウハウを蓄積してきたことがコロナ禍において結実した形だ。
顧客がインターネットやスマートフォンで不動産を選ぶ時代に入るなか、同社は2015年頃から不動産テック導入の草分けとして、「ITツール活用」に取り組んできた。「オンライン接客」は、カメラ機能がついたスマートフォンやタブレットで店舗のスタッフと顔を合わせながらの部屋探しが可能だ。また、チャット形式でスピーディに店舗スタッフとやりとりができたり、「人工知能@コムるくん」が夜間や休日でも物件に関する質問に回答したり、内見の予約ができる。「オンライン内見」は、これまで遠方からの引っ越しの顧客に好評だったが、コロナ禍を機に一般顧客への普及が加速した。「IT重説」は2020年3月期に約18,000件の実績があり、スタッフの習熟度も高い。そして最後に、「郵送契約」では、契約書類や鍵を郵送でやりとりすることで、対面接触なしの一連のサービスが完成する。なお、「オンラインお部屋探し」は、急速に高まる顧客ニーズに対応するとともに、同社の運営の効率性向上にも寄与する。今後は、IT化により蓄積されたデータを活用して新たなサービスを創出する戦略であり、既にその準備に入っている。
2. 「リアル店舗」の競争力の源泉としての人材
同社は、人材が「リアル店舗」の競争力の源泉であると捉え、8つの重点施策の1番目に「人材とサービスの磨き上げ」を掲げ、採用、教育・研修、定着化のそれぞれの面で重層的な取り組みを行っている。
採用:新卒採用を基本として、年々採用数を増やしている。2016年4月に38名だった新卒社員は、2020年4月には135名が入社するまで伸びた。人材不足が叫ばれるなかで採用を増やせる要因としては、地道な大学訪問活動や同じ就活経験を持つ学卒の若手社員が一人ひとりの候補者に丁寧にフォローする体制がある。また、大学生の約半数が利用する奨学金の返済支援制度を導入し、就職活動中の学生からも注目度が高い。具体的には、30歳になるまで、夏のボーナス時に最大15万円を支給するというもの。知識習得などの自己投資が特に必要な20代にその機会を返済のために逃さないでほしいという会社の願いが込められている。2020年4月入社の約3分の2が女性であるというのも同社の特長である。
教育・研修:専門部門である人材開発室が主に担当し、同社ならではのユニークなものも多い。一例を挙げると、1)新人研修の一環として富士山登山によりチームビルディングを習得、2)顧客満足について考え理解を深めるためのQ&Aセッション(社長も参加・年29回開催)、などである。社内各所に横のつながりを作ることにより、店舗に配属された後も励まし合える仲間がいる組織作りに成功している。
定着化:「不動産賃貸仲介業は長時間勤務が当たり前」という常識の打破に挑戦しているのが同社の様々な仕組みである。書類関連の業務が多い業界において、早くから不動産テックを活用し、ペーパーレス化に取り組んできた。さらに一歩進んでいるのは、19時になると全社員のPCがシャットダウンするという制度である。女性が働きやすい環境にするために、「保育手当」や「育児早期復職支援制度」「短時間正社員(1日6時間勤務)」など多様な働き方を選べる制度が充実している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<NB>
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