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アーバネットコーポレーションのニュース
*11:02JST アーバネット Research Memo(2):都心エリアでの都市型賃貸マンションの開発・1棟販売に特化(1)
■アーバネットコーポレーション<3242>の会社概要
1. 会社概要
事業セグメントは、「不動産事業」と「ホテル事業」の2つである。「不動産事業」は、1) 不動産開発販売、2) 不動産仕入販売、3) その他、の3つのサブセグメントに分類される。創業来の主力である1) 不動産開発販売は、都市型賃貸マンションを中心に、現在は中断しているが分譲用ファミリーマンションも手掛け、土地転売も含まれる。なお、分譲用ファミリーマンションの販売は子会社で行っている。2) 不動産仕入販売は、他社中古分譲マンションの戸別買取再販や不動産仕入販売等を行っている。3) その他は、不動産仲介及び不動産賃貸業等である。なお、安定収益源の確保を目的としてストックビジネスの強化にも取り組んでおり、自社保有の賃貸収益物件は8棟(他にも戸別保有あり)が安定稼働している。「ホテル事業」については、ホテル開発プロジェクト第1号「ホテルアジール東京蒲田」を2020年10月にオープンし、事業の可能性を検討するために研究開発の一環として取り組んでいる。
都市型賃貸マンションの販売は、マンション販売会社への1棟販売を基本としており、信頼性が高い販売会社を厳選したうえで緊密な関係を築いている。また、販売手法の多様化を図るため、相続税対策など様々な目的で不動産を購入する国内外の富裕層のほか、優良物件への引き合いが強い不動産ファンドや事業会社などに対する1棟一括直接販売についても積極的に取り組んでいる。
2. 会社沿革
同社は、一級建築士である現 代表取締役会長兼CEOの服部信治(はっとり しんじ)氏によって1997年7月に設立された。マンション専門の設計事務所に共同経営者として勤務していた服部氏は、自らのデザインによるマンションの企画・開発を行うことを目的として独立した。
設立当初は、企画や設計、コンサルティングを中心に実績を積み上げ、設立3年後の2000年12月に、当初の計画どおり、マンション開発販売事業を投資用ワンルームマンションでスタートした。
投資用ワンルームマンションを主力としたのは、その頃からJリートや不動産ファンドなど、賃貸収益物件への投資事業が拡大し始めたことや、自社開発物件を販売専門会社へ任せる製販分離型の業界構造であることが、少人数の経営を目指していた同社にとって参入しやすかったことによる。同社の得意とする設計・開発に特化したことで、入居者ニーズに応えた人気の高い物件を開発できたことに加えて、都内のワンルームマンションに対する需給ギャップ(需要が供給を上回る状況)や個人投資家からのニーズ拡大など、外部環境も同社の成長を後押しして、2007年3月には東証JASDAQ市場への上場を果たした。2008年のリーマンショックによる金融引き締め時には開発物件の凍結を余儀なくされたが、損失を1期に集中させることと、金融機関やゼネコンとの良好な関係を続けることを前提とした徹底的な資産縮小経営計画の下、資本増強やそれまで保有していなかった販売部門を販売員の新規採用により新設し、他社物件の買取再販事業に全社を挙げて参入したことにより、厳しい環境を乗り切ることができた。その時期に培われた販売ノウハウなどは、現在の中古分譲マンションの買取再販事業や分譲用ファミリーマンションの販売等に生かされている。
さらに2021年12月には、オリックス銀行(株)、(株)メイクスとの協働により、首都圏初(同社調べ)となるZEH仕様マンション※の開発に着手し、2023年2月に1号物件が完成した。今後もZEH仕様マンションの開発を継続し、脱炭素社会への貢献と新たな事業機会の創出に取り組んでいく。
※経済産業省によると、ZEHとは「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅」のこと。同社は、オリックス銀行及びメイクス(ワンルームマンション販売会社)との協働により独自の事業スキームを構築し、「ZEH-M Oriented」認証のサステナビルな都市型賃貸マンション開発を推進している。
2022年9月28日からは社長交代を含む、新しい経営体制へ移行した。服部信治氏に代わって田中敦(たなか あつし)氏(前 取締役副社長)が代表取締役社長に、服部氏は代表取締役会長兼CEOに就任した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 会社概要
事業セグメントは、「不動産事業」と「ホテル事業」の2つである。「不動産事業」は、1) 不動産開発販売、2) 不動産仕入販売、3) その他、の3つのサブセグメントに分類される。創業来の主力である1) 不動産開発販売は、都市型賃貸マンションを中心に、現在は中断しているが分譲用ファミリーマンションも手掛け、土地転売も含まれる。なお、分譲用ファミリーマンションの販売は子会社で行っている。2) 不動産仕入販売は、他社中古分譲マンションの戸別買取再販や不動産仕入販売等を行っている。3) その他は、不動産仲介及び不動産賃貸業等である。なお、安定収益源の確保を目的としてストックビジネスの強化にも取り組んでおり、自社保有の賃貸収益物件は8棟(他にも戸別保有あり)が安定稼働している。「ホテル事業」については、ホテル開発プロジェクト第1号「ホテルアジール東京蒲田」を2020年10月にオープンし、事業の可能性を検討するために研究開発の一環として取り組んでいる。
都市型賃貸マンションの販売は、マンション販売会社への1棟販売を基本としており、信頼性が高い販売会社を厳選したうえで緊密な関係を築いている。また、販売手法の多様化を図るため、相続税対策など様々な目的で不動産を購入する国内外の富裕層のほか、優良物件への引き合いが強い不動産ファンドや事業会社などに対する1棟一括直接販売についても積極的に取り組んでいる。
2. 会社沿革
同社は、一級建築士である現 代表取締役会長兼CEOの服部信治(はっとり しんじ)氏によって1997年7月に設立された。マンション専門の設計事務所に共同経営者として勤務していた服部氏は、自らのデザインによるマンションの企画・開発を行うことを目的として独立した。
設立当初は、企画や設計、コンサルティングを中心に実績を積み上げ、設立3年後の2000年12月に、当初の計画どおり、マンション開発販売事業を投資用ワンルームマンションでスタートした。
投資用ワンルームマンションを主力としたのは、その頃からJリートや不動産ファンドなど、賃貸収益物件への投資事業が拡大し始めたことや、自社開発物件を販売専門会社へ任せる製販分離型の業界構造であることが、少人数の経営を目指していた同社にとって参入しやすかったことによる。同社の得意とする設計・開発に特化したことで、入居者ニーズに応えた人気の高い物件を開発できたことに加えて、都内のワンルームマンションに対する需給ギャップ(需要が供給を上回る状況)や個人投資家からのニーズ拡大など、外部環境も同社の成長を後押しして、2007年3月には東証JASDAQ市場への上場を果たした。2008年のリーマンショックによる金融引き締め時には開発物件の凍結を余儀なくされたが、損失を1期に集中させることと、金融機関やゼネコンとの良好な関係を続けることを前提とした徹底的な資産縮小経営計画の下、資本増強やそれまで保有していなかった販売部門を販売員の新規採用により新設し、他社物件の買取再販事業に全社を挙げて参入したことにより、厳しい環境を乗り切ることができた。その時期に培われた販売ノウハウなどは、現在の中古分譲マンションの買取再販事業や分譲用ファミリーマンションの販売等に生かされている。
さらに2021年12月には、オリックス銀行(株)、(株)メイクスとの協働により、首都圏初(同社調べ)となるZEH仕様マンション※の開発に着手し、2023年2月に1号物件が完成した。今後もZEH仕様マンションの開発を継続し、脱炭素社会への貢献と新たな事業機会の創出に取り組んでいく。
※経済産業省によると、ZEHとは「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅」のこと。同社は、オリックス銀行及びメイクス(ワンルームマンション販売会社)との協働により独自の事業スキームを構築し、「ZEH-M Oriented」認証のサステナビルな都市型賃貸マンション開発を推進している。
2022年9月28日からは社長交代を含む、新しい経営体制へ移行した。服部信治氏に代わって田中敦(たなか あつし)氏(前 取締役副社長)が代表取締役社長に、服部氏は代表取締役会長兼CEOに就任した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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